週刊ダイヤモンド(5/21号)にいろいろ図解されていると聞いたので購入。
週刊 ダイヤモンド
2011年 5/21号
原発は
「1基計画され、廃炉になるまでに最大で100年もの時間が費やされ<略>巨大国家プロジェクトなのである」
地点選定10年+建設準備および建設10年+運転60年+廃炉20年=100年 |
原子力行政イメージ
アクセル | ブレーキ |
(内閣府)原子力委員会 | (内閣府)原子力安全委員会 |
(経済産業省・外局)資源エネルギー庁 | (経済産業省・資源エネルギー庁特別機関)原子力安全・保安院 |
(文科省)研究振興局研究開発局 | (文科省)科学技術・学術政策局 |
「原子力安全委員会と原子力安全・保安院でダブルチェック体制」ということになっています。
文科省は、一応ブレーキ役はいるけどチェック体制には入っていないのですかね。
菅総理の
「原子力行政のあり方を見直さなければならない」という発言もあります。
それ以前に、ゴタゴタしているけど。
今の原子力行政がどうなっているのか全然わからなくて、
図解してあるサイトを見つけたので参考までに。
日本における原子力行政の新体制(2001年) (10-04-01-01) - ATOMICA -より
「<概要>2001年に中央省庁の再編成が行われ、原子力行政も再編成された。1999年に起きたJCO燃料加工施設臨界事故に鑑み、特に安全行政の強化が図られた。原子力発電所とこれにかかわる一連の核燃料サイクル施設については経済産業省が安全規制に責任を持つことになり、このため経済産業省に「原子力安全・保安院」が設置された。試験研究用の原子炉・研究段階にある原子炉(発電用は除く)は文部科学省が責任を持つことになった。」
省庁再編後の原子力行政体制
省庁再編後の原子力規制体制
平成13年1月の省庁再編により、試験研究用原子炉、発電の用に供しない研究開発段階の原子炉や、核燃料物質等を研究などで使用する施設の安全規制については文部科学省が担当し、実用発電用原子炉や原子力発電に関わる一連の核燃料サイクル施設の安全制については経済産業省原子力安全・保安院が担当しています。
原子力安全規制の見直し
”2002年8月ごろから電力会社による原子力発電所の自主点検の不正等の発覚が続いたため、原子力安全規制の見直しが行われ、<中略>
(独)原子力安全基盤機構が設立”
(「日本における原子力行政の新体制(2001年) (10-04-01-01) - ATOMICA -」より引用)
原子力安全・保安院と原子力安全基盤機構の役割分担
そして、避けて通れない、原発誘致の交付金の件もあります。
原発を誘致すると決めてから、運転開始までの間が
最も多額のお金が入るのだそうです。
財団法人 電源地域振興センター:「電源立地制度の概要」
電源立地制度の概要・第2章
財源効果のモデルケース
「誘致した自治体にとって原発は麻薬」
「めぼしい産業のない地域にとって原発は”カネのなる木”」
(週刊ダイヤモンド)
悔しいですよね。
お金に目がくらんでとか、他人事のように言われて。
そういう仕組みが出来上がってしまっているんだから。
少なくとも部外者が言うべきではないと思う。
このお金の流れも含めて、原子力行政の在り方を変えていかなければ。
でも、あまりにも気が遠くなるようなことですが。
* * *
そして。
反発があるかもしれませんが・・・
確かに、隠ぺいの事実や、後手後手な感じ、情報の錯綜など、
混乱させられることばかりですが・・・
関係者の方たちは、わたしたちと同じ人間で、
誰かのお父さんか、だんなさんか、息子か、
そう思うと本気で責める気にはならない。
何か、人として大きく間違えてしまったのは事実だけど。
責めるだけではだめですよね。
でもどうしたらいいのか、答えが見つからない。
* * *
どうすればよかったのか、「たら・れば」を言っても時間は戻らないけど。
結果から言えば、いろいろ甘かった、いろいろ機能していなかった。
しかも、今はまだまだ渦中です。
客観的にはたぶんほとんど見えていない。
ずっとあとになって収束してから、
今を振り返って初めて、真実がわかるのだと思う。
それぞれが自分のこととして考えられないと、きっと変われない。
* * *
こういう時、ミスチルの「タガタメ」の歌詞が頭に浮かびます。
右の人 左の人
ふとした場所できっと繋がってるから
片一方を裁けないよな
僕らは連鎖する生き物だよ
でももしも被害者に 加害者になったとき
かろうじて出来ることは
相変わらず 性懲りもなく
愛すこと以外にない
Mr.Children タガタメ(2004年筑紫哲也NEWS23)
追記:7:30くらい~演奏後の櫻井くんのコメント(要約)
「気持ちはいっぱいこもっているんですけど、高々こう・・・ミュージシャンが、社会のこととか、歌っているというのではなくて、こうやって声高らかに歌ってますけど、家に帰ればヨメの一人も説得できないような(笑)人間が集まってやってるんで、それをなんか・・・歌いながら自分にツッコミを入れながらやってますけども・・」
「事件とか、悲しいニュースとか、ありますけど、そこの、責任追及するんじゃなくて、自分の内面に、責任とか原因の一端はあるんじゃないか、ということを、常に感じていたいなと思います。」