烏合庵奇譚

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ほぼ一年ぶり,“爐(いろり)”@札幌/北5西6で,5年ぶりかな?の“醤油らーめん”

2010-01-15 23:52:08 | そとめし;ラーメン

午前中,中央区で用務.職場への帰りがけ,迷わずコチラ.偶さか来る身としては,フラッグシップの“スペシャルらーめん”をオーダーしたいところだが,今回はそこを敢えて堪え,初心の“醤油らーめん(¥750-)”をお願いする.
思えば路面店であった頃の此方では,スペシャルを頂く贅沢は十回に一度も無かっただろう.釜前のカウンター,茹上げた麺を中華鍋に沸かした出汁に潜らす二代目の手際を眺めつつ暫し.供された“醤油ラーメン”の面構え.


移転して暫くの頃,“スペシャル”の黒さは圧倒的になったが,反面ノーマル(私は此方では醤油味以外を頂く事は稀だが)の“焦がしラード”コーティングがやや薄くなった時期があって,若気であった私のオーダーはよりインパクトの強いスペシャルに傾いていた.
今回の醤油.流石にスペシャルほど黒くは無いが,白濁した淡い褐色の豚骨醤油スープとマーブルの対比を為す“焦がしラード”のテクスチャは,風味は異なるものの旭川“蜂屋”を彷彿する.
今日ビの造り込んだ味に馴れた舌には呆気ないだろうほどさらりとした豚骨出汁.札幌に於ける濁り豚骨出汁の萌芽の様を今更にして顧る想いがする.“何モ彼モ皆,懐カシイ…”(自爆).
旧知に馴染み,“カレーライスのスプーン(事実,此方では今もカレーライスを供している)”はレンゲに置き換えられていた.スープをたっぷり啜るには確かにこちらが良いのだが,味噌やスペシャルに添えられる挽肉を残らず掬い上げるにはスプーンの方が向いている.残す事に頓着の無い世代には関係無かろうし,基本,丼持ち上げて啜り切る私にもまた,ドーデモイイことなのだが…

堪能しました.ご馳走様!
思えば,見てくれでは3味の区別が付かないラーメンに,私は惹かれ続けて来たのではなかったか?
“富公”に始まり“爐”に“蜂屋五条支店(もともと正味のみで味噌は最近だが,裏メニューで塩は随分前から有った)”etc.…  冠した調味料故の色合いや味を凌駕する,その店固有の一本気な意匠.
各味ごとに出汁を変え麺を変え,手管尽して供される美味しい一品には及びもつかぬかも知れないが,そんな愚直なラーメンが,私はやっぱり好きなのである.

食べログ⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010101/1000319/

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2 コメント

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爐(いろり)のラーメン (獅子丸)
2010-01-16 08:10:47
私も最近、ココの「スペシャルらーめん」をいただきました。
実は今まで「スペシャル」しか食したことがないのですが、
職場の同僚も、ココの「普通のラーメン」を絶賛しており、とてもとても気になっております。
次回は「醤油」か「味噌」をオーダーしてみますネ!
いぶし銀 (raven-spk)
2010-01-16 14:36:21
獅子丸さん,こんにちは.
獅子丸さんが記事中で仰るとおり,ココの“スペシャル”は“まさにオンリー・ワン”で,偶さかの身としては他のメニューをオーダーするのには些かの覚悟が要るのですが (^^;)
ただ,ベースとも言うべき“普通のラーメン”は,やはり侮り難いです.
かつては“味噌なら富公”と決めていたので,此方では醤油を頂くのが常でしたが,3味いずれもなかなかのものだと思います.
頑固な親父サンの厳しい視線の下で厨房に立ってこられた二代目ご店主は,手際を確りと受け継がれたようで,このいぶし銀の味わいを永く守って頂けるものと嬉しく思っています.

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