墨汁日記

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平成マシンガンズを読んで 208

2006-12-26 20:58:17 | 

「2目と見られない。
 とても同じ人間とは思えないし、人類じゃないだろコラ!
 みたいなブスってたまにいるよな。
 なのに、あまりにもブスなので目が離せない。
 亡くなった漫画家の『山田花子』の描くブスみたいな、誰が見ても真性のブス。そんなブスっているよな?」

「う、うんー」

「でも、ブスって何だ?
 ブスなんて、ただの概念のはずじゃん。
 もし美人が存在しなかったら、ブスと呼ばれる人間もいない」

「そうかもね」

「体重が120キロあればデブと呼ばれる。
 でも、もし、この世に体重が120キロ以下の人間が1人もいなかったなら標準体重以下かもしんない」

「まぁね」

「どんなにブスでもマンコがついてるし、脳もある。
 どんなブスだって女であり心があるのだ。
 見たとたんにゲロ吐くようなブスでも、女で人間だ。
 ブスだって、ブスにしてみりゃブスを中心にして地球は回るのだ。
 救いようもないブスは確かにいる。
 だが、ブスをブスと確定するのは常に他者だ。本人は多少容姿は人より劣るかもと思いつつも、自分を自分でブスとは断定できない。
 本当のブスなんていない。
 よってたかってまわりが、こいつは容姿が標準以下なのでブスと決めつけているだけだ。
 だが、人は簡単に『本当のブス』と言う。何故だろう?」

「わかりません」

「なら、『本当のブス』がいるなら、『偽のブス』もいるはずだよな。『偽のブス』ってなんだろう?」

「本当のブスの反対、美人の事かな?」

「ちょい待ち。本当に『偽のブス』は『美人』の事なのか?」


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