墨汁日記

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平成マシンガンズを読んで 164

2006-11-30 19:14:39 | 

「『その子だけが持つ、他の子にはない素晴らしい特性』が『個性』だとしたら、その素晴らしい特性を決める基準はどこにある?」

「その子の個性にあるんじゃないの?」

「そりゃ基準じゃない。ただの素だ。そこには良いも悪いもない、ただ個性があるだけだ。基準とは『物差し』だ。素の個性に目盛りはふってない。誰かの物差しにあてがわないかぎり、良いも悪いもない」

「よく解んない」

「『個性を伸ばす教育』と言う先生が、伸ばして良い個性と、伸ばしちゃいけない個性を分ける時に使う『基準』は、先生の価値基準以外にない。子供本人の価値観はたいてい無視される。『伸ばして良い個性』を決める決定権を持つのは先生で、子供が思う自分の個性の良い所は、先生にとって都合が良いなら受け入れられるだろうが、都合が悪きゃ子供のワガママとされる。『個性を伸ばす教育』において、大抵の場合は子供に伸ばす個性の決定権はない。俺があんたの先生なら、優しさなんかより『誰にもない意地悪さ』を伸ばす教育をほどこすであろう」

「どゆこと?」

「あんたは自分が『優しい』と思っているかもしれないが、俺が教師なら『世界一の意地悪娘』にしようとするはずだ」

「そんなのイヤ!」


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