goo blog サービス終了のお知らせ 

墨汁日記

墨汁Aイッテキ!公式ブログ

退社というが別に逃げるわけではない

2005-07-15 19:54:34 | まち歩き
 家に帰る為、中央線に乗る。夕方の五時すぎの各駅停車。

 席は空いていたが、窮屈そうなので敬遠する。
 すいている車内の中程まで進み、手すりにつかまりながら、ぼんやりと家に帰ってからの事を考える。今夜は熱帯夜になりそうだ。今日は久しぶりに太陽が照り、暑い一日だった。ビールがきっとうまいだろう。
 考えるのにも飽きたので、車内吊り広告にひととおり目をとおしてみる。各停なのでまだ立川駅には着かない。ヒマだから車内の人間観察でもしてみるか。

 俺の目の前は7人がけのシート。
 シートにはビッチリ人が座っている。
 右から。
 脇腹を出して足を開き、髪をたらして眠りこける若い女。
 背筋をのばして顔だけうつむいて目を閉じて寝ている老女。
 大股開きで鼻の穴をご開帳しながら眠る中年サラリーマン。
 最後の動きのままでカクンと固まったまま眠りに落ちたと思われる幼い男の子。
 男の子を見守る母と思われる中年女性。
 白いスーツの若い女性。何故だか不安そうで浅くシートに腰掛けイライラとしている。
 こじんまりと座り込み、うなだれた上半身のみを左右にユラユラ揺らしている女の子。

 コレが目の前のシートに座っている計7人。
 なんだか、ほぼみんな寝ている。
 さて。どいつを俺の観察眼の餌食としようか?
 普通なら、若い女性に食指が動くところだが、特に右はじの女性のむきだしな脇腹とかな!
 ところが今日はどうしても幼い男の子に目がいってしまう。目が放せない。
 この子、可愛い。
 赤いほっぺたに整った目鼻立ち。歳は二三才であろうか。
 お母さんがしてくれたのだろう、タオル地のお手拭きをよだれかけにしている。
 寝かたのポーズも可愛らしくまとまっている。
 どのくらい可愛いのか?飢えた中年男が若い女性のむきだしの脇腹観察より、その子の可愛らしさを見守り続ける事を選択したのだ。そんくらい可愛いのだ。
 はしゃぎ疲れたのか、死んだように眠っている。いや、むしろ死んでんでないの!可愛いポーズのまま、お人形のようにピクリとも動かない。もし、死んでいるんだとすると幼いのにご愁傷様なことであるが、死んでるはずはないだろう。ぜひ生きていてくれと切に願う。

 車内に国立駅で停車する事を知らせるアナウンスが流れる。子供の母親がいきなり、大股開いて寝ている中年サラーリマンの腕をムンズとつかむ。
 あっ。痴女だ!
 と思ったら違った。旦那であったらしい。旦那を乱暴に起こした母は、今度は子供の肩をやんわりとゆすり優しく起こす。
 
 モジモジと子供は起動しだす。あっやっぱり生きてた。あー良かった。
 体と頭をイヤイヤと左右にゆすり、可愛らしい手で目をこする。
 あぁ!可愛らしい。もし、ご両親がくれると言ったら、もらって帰りたいほどに可愛いらしい。でも、エサ代とか大変だろうな。やっぱ俺に子供の養育は無理。


カラスにクラクション

2005-07-13 23:38:10 | まち歩き
 以外に動物って、人間自体は怖がっても、のんびり走っている車やバイクは怖がらない。

 今朝、ゴミ袋に群れて道路に広がっているカラスに対してクラクションを鳴らし続けている乗用車がいた。
 カラスはいいエサを見つけたようで、一車線の歩道いっぱいにゴミ袋を広げ、その中身を五六羽でつついていた。
 そこにゆっくり乗用車が近づくが、カラスどもはエサあさりに夢中で、車が来ても道を開ける気配がない。乗用車はカラスをひかないようについに停車してしまった。運転手はしびれをきらし、カラス相手に何度もクラクションをあびせかけるがカラスは素知らぬ顔。あーどっかでラッパが鳴ってんねみたいなもんだ。
 車から降りて「モモンガー」とでも脅せば、一発にカラスを撃退出来るだろうに。

 やがて、乗用車の後ろに後続の貨物車があらわれた。
 そこで仕方なく乗用車はカラスをひく覚悟でスタートする。するとカラスもひかれちゃたまらんとサーと飛び立っていった。
 あんなに人間を警戒するカラスも以外に車には無頓着だ。動物の目には自動車ってどんなふうに映っているんだろうか?


安全拾得器

2005-07-08 20:16:32 | まち歩き
 朝。
 立川駅ホームのいつもの位置でボーッと電車が来るのを待っていると、必ず目につくモノがある。
 八王子にある大学の生徒募集の広告。この広告自体は別にたいしたことない広告で、毎朝見ているにもかかわらず、いざその事をくわしく書こうとしてもどんな広告だったかが思い出せないほどだ。
 興味はその広告が貼付けられているスンテレス製の入れ物にある。
 ステンレスの入れ物は、幅が15cmで長さが120cmほどのなが四角の箱だ。
 ホームの柱のわりと上の方、目につきやすい位置に固定されており、広告の下にはプレートが貼られ「安全取得器」と書いてある。製造元は「(株)日本マジックハンド工業」とある。
 たぶん、この箱の中に安全拾得器なるものが入っているんだろうと想像する。
 ところで、なんだろう安全所得器って?

 たぶん。安全取得器とは、例の少女の帽子をひろう絵で有名な駅のホームから線路に落ちた物をひろいあげるマジックハンドのことなんだろうなと想像する。

 今夜、思いついてネットで検索してみる。
 はたして、安全取得器は例の少女の帽子をひろう絵で有名なマジックハンドであるのか、ないのか。
 こういう事を調べるにはネットは向いている。辞書ではいくら引いても答えてくれない。つまらない質問に辞書は答えてくれないのだ。

リンク: 電脳六義園通信所.

 どうやら安全取得器は、やっぱり例のマジックハンドの事であるらしい。
 安全に拾得できるという意味でネーミングしたのだろうが、安全を拾得できるとも解せる名前がおかしい。


中央線は早い

2005-07-04 21:29:29 | まち歩き
 雨が降る中、通勤の為に嫌々の渋々でいささか無理矢理に立川駅まで行く。

 仕事でもなけりゃ、絶対にこんな雨ん中をチャリで10分以上もかけて駅までなんて誰が行くものか。ましてや朝の五時半である。金にならなきゃ絶対にこんな真似はしないと俺は確信する。

 そんなこと考えながら。
 フト気づいたら、朝の五時五十分。俺は、立川駅中央線上りのホームのなかほどあたりで電車を待っていた。

「間もなく電車がまいります」のアナウンス。
 なんかおかしい。くるべきものが来てない。

 どうやら、本当ならこの時間。中央線よりも数分早く立川駅に到着して中央線に乗客を連絡するはずの五日市線が、また遅れたらしい。
 なんか、五日市線は雨がふるたびに遅れてるな。
 それに比べ、中央線は人身事故さえ起こらなけりゃほぼ確実に時間どおり来る。人身事故の少ない早朝には強い中央線。

 五日市線と中央線がほぼ同時に、西から現れた。
 互いに車両をきしませ、減速しつつも騒音を共鳴させながらギギギッィギーィと互いの自分のホームに到着する。
 中央線がわずかに早い。ブレーキングがうまいのか、運転が荒いのか。五日市線より速いスピードで侵入してきて、五日市線より早く停車する。

 当然に、中央線の方が早く扉が開いた。
 悠然と車内に乗り込んだ俺は中央線の窓から、五日市線で来た人々があわてふためいて扉から飛び出し、猛ダッシュで連絡用の階段をかけ上がる様を観察する。

 この間の二の舞か。
 ついこの間も、この時間の五日市線が遅れて到着し、一人の乗客の果敢で無謀なアタックの駆け込み乗車により、五日市線と中央線の乗り継ぎが、連絡出来た一件がある。
 今日の駆け込みヒーローは誰かな?

 今の電車で来た五日市線の乗客にとり、一番早く東京に行ける手段はこの俺が乗る中央線なのだ。
 先を急いでいる五日市線のヒトにはぜひとも乗り逃がしたくない電車だ。今の五日市線で来た急いでる人にとり、この中央線はぜひとも乗りたい電車なのだ。
 シートに腰掛け、ゆっくりと階段の方を振り向くとダッシュで来た五日市線の人々の足の先が連絡用の階段にチラリと見える。
 いつもなら、中央線の扉が閉まりかけるタイミング。

 しかし、中央線の扉は閉まらない。かわりにアナウンスが流れる。
「この電車は五日市線との乗り継ぎのために数分ほど停車いたします」
 学習している。ダイヤより乗客の安全を優先していやがる。

 五日市線で来た人々をあらかた飲み込むと扉はゆっくりと閉まり、電車が発進した。


電球

2005-07-03 23:09:38 | まち歩き
 今日は八時半頃に目が覚めた。
 今朝はくもり。昨日同様、少し涼しい。

 十時頃におふくろから電球を買って来てくれと頼まれる。なんか、ついこの間も電球を買って来たような気がするが、まったくよく電球の切れる家だ。
 今度はパナボールの100w。
 どうせなら、ビックカメラで買うか、ポイントもつくしな。

 ビックカメラに行くついでに図書館にも行く事にする。
 電車で立川駅に行き、中央図書館で本を借りる。でも、あまり良い本に巡り会えなかった。どうしても読みたいという本をうまく借りれなかった。
 久しぶりに、錦町図書館にでも行ってみるか。

 中央図書館を出て、歩いて錦町図書館に向かう。地下通路でJRの線路をこえて北口から南口に出たところで、肝心のビックカメラによってなかった事を思い出した。
 しまった。電球買うの忘れた。
 しかし、本来の目的は電球の購入にある。電球なんかどこで買っても同じだ。ポイントはつかないし割高になるけどな。
 街の電気屋で電球を購入する。この店、人がはじめから「パナボールの電球をくれ」と言ってんのに、しきりに電球形の蛍光ランプを売りつけようとしやがる。街の電気屋はくどくてめんどくさい。

 錦町図書館に着く。しばらく書棚をあさったが、あまり良い本がない。
 気分を変えて、図書館内をひとまわりしてみる。
 小説のコーナーで足が止まる。まだ読んでいなかった筒井康隆の本を見つけた。これを借りよう。
 帰りに近所のスーパーおおたで酒を買って帰る。
 おおたを出るとポツリポツリと雨がふりだしていた。