雨が降る中、通勤の為に嫌々の渋々でいささか無理矢理に立川駅まで行く。
仕事でもなけりゃ、絶対にこんな雨ん中をチャリで10分以上もかけて駅までなんて誰が行くものか。ましてや朝の五時半である。金にならなきゃ絶対にこんな真似はしないと俺は確信する。
そんなこと考えながら。
フト気づいたら、朝の五時五十分。俺は、立川駅中央線上りのホームのなかほどあたりで電車を待っていた。
「間もなく電車がまいります」のアナウンス。
なんかおかしい。くるべきものが来てない。
どうやら、本当ならこの時間。中央線よりも数分早く立川駅に到着して中央線に乗客を連絡するはずの五日市線が、また遅れたらしい。
なんか、五日市線は雨がふるたびに遅れてるな。
それに比べ、中央線は人身事故さえ起こらなけりゃほぼ確実に時間どおり来る。人身事故の少ない早朝には強い中央線。
五日市線と中央線がほぼ同時に、西から現れた。
互いに車両をきしませ、減速しつつも騒音を共鳴させながらギギギッィギーィと互いの自分のホームに到着する。
中央線がわずかに早い。ブレーキングがうまいのか、運転が荒いのか。五日市線より速いスピードで侵入してきて、五日市線より早く停車する。
当然に、中央線の方が早く扉が開いた。
悠然と車内に乗り込んだ俺は中央線の窓から、五日市線で来た人々があわてふためいて扉から飛び出し、猛ダッシュで連絡用の階段をかけ上がる様を観察する。
この間の二の舞か。
ついこの間も、この時間の五日市線が遅れて到着し、一人の乗客の果敢で無謀なアタックの駆け込み乗車により、五日市線と中央線の乗り継ぎが、連絡出来た一件がある。
今日の駆け込みヒーローは誰かな?
今の電車で来た五日市線の乗客にとり、一番早く東京に行ける手段はこの俺が乗る中央線なのだ。
先を急いでいる五日市線のヒトにはぜひとも乗り逃がしたくない電車だ。今の五日市線で来た急いでる人にとり、この中央線はぜひとも乗りたい電車なのだ。
シートに腰掛け、ゆっくりと階段の方を振り向くとダッシュで来た五日市線の人々の足の先が連絡用の階段にチラリと見える。
いつもなら、中央線の扉が閉まりかけるタイミング。
しかし、中央線の扉は閉まらない。かわりにアナウンスが流れる。
「この電車は五日市線との乗り継ぎのために数分ほど停車いたします」
学習している。ダイヤより乗客の安全を優先していやがる。
五日市線で来た人々をあらかた飲み込むと扉はゆっくりと閉まり、電車が発進した。
仕事でもなけりゃ、絶対にこんな雨ん中をチャリで10分以上もかけて駅までなんて誰が行くものか。ましてや朝の五時半である。金にならなきゃ絶対にこんな真似はしないと俺は確信する。
そんなこと考えながら。
フト気づいたら、朝の五時五十分。俺は、立川駅中央線上りのホームのなかほどあたりで電車を待っていた。
「間もなく電車がまいります」のアナウンス。
なんかおかしい。くるべきものが来てない。
どうやら、本当ならこの時間。中央線よりも数分早く立川駅に到着して中央線に乗客を連絡するはずの五日市線が、また遅れたらしい。
なんか、五日市線は雨がふるたびに遅れてるな。
それに比べ、中央線は人身事故さえ起こらなけりゃほぼ確実に時間どおり来る。人身事故の少ない早朝には強い中央線。
五日市線と中央線がほぼ同時に、西から現れた。
互いに車両をきしませ、減速しつつも騒音を共鳴させながらギギギッィギーィと互いの自分のホームに到着する。
中央線がわずかに早い。ブレーキングがうまいのか、運転が荒いのか。五日市線より速いスピードで侵入してきて、五日市線より早く停車する。
当然に、中央線の方が早く扉が開いた。
悠然と車内に乗り込んだ俺は中央線の窓から、五日市線で来た人々があわてふためいて扉から飛び出し、猛ダッシュで連絡用の階段をかけ上がる様を観察する。
この間の二の舞か。
ついこの間も、この時間の五日市線が遅れて到着し、一人の乗客の果敢で無謀なアタックの駆け込み乗車により、五日市線と中央線の乗り継ぎが、連絡出来た一件がある。
今日の駆け込みヒーローは誰かな?
今の電車で来た五日市線の乗客にとり、一番早く東京に行ける手段はこの俺が乗る中央線なのだ。
先を急いでいる五日市線のヒトにはぜひとも乗り逃がしたくない電車だ。今の五日市線で来た急いでる人にとり、この中央線はぜひとも乗りたい電車なのだ。
シートに腰掛け、ゆっくりと階段の方を振り向くとダッシュで来た五日市線の人々の足の先が連絡用の階段にチラリと見える。
いつもなら、中央線の扉が閉まりかけるタイミング。
しかし、中央線の扉は閉まらない。かわりにアナウンスが流れる。
「この電車は五日市線との乗り継ぎのために数分ほど停車いたします」
学習している。ダイヤより乗客の安全を優先していやがる。
五日市線で来た人々をあらかた飲み込むと扉はゆっくりと閉まり、電車が発進した。
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