奥永さつき

日々のできごとをそこはかとなくつづります。

不安定特異点

2017-03-29 22:30:07 | 社会
核兵器を法的に禁止する条約の制定交渉会議について、日本は交渉に参加しないことになった。
核保有国が不参加で、こんなものは意味がないから、どうでもよいことだが、マスコミは「唯一の被爆国」などと情緒的に語る。東トルキスタン人も被爆しているから、謝った表現ではあるが。

そもそも、「核のない世界」というのは、数学的あるいは工学的に言えば、不安定特異点であり、どこかに転がり落ちる。
考えてみればすぐわかるのだが、「核のない世界」でルール違反する国があれば、他国は抑止力のために核を持とうとするから、「核のない世界」は即座に崩れる。
イランや北朝鮮がせっせと核開発に勤しんでいるのはそういう理由であることもすぐにわかる。
そうなると自然な成り行きで核拡散になるのだが、抑止力だけで使えない核で「安定」すればよいのだが、コントロールの効かない国やテロリストが存在するから、これまた「安定」であるか疑わしい。

核を無力化する「兵器」を開発するしか道はないのかもしれない。
日本学術会議の先生方はそういうことは考えないのだろうか。

時の流れに取り残され

2017-03-29 20:31:08 | 社会
旧聞に属するが、経済産業省が先月末から情報管理強化のため、庁舎内の全執務室の扉を勤務時間中でも施錠する措置を始めたことに対して、新聞各社やテレビ局などからなる記者クラブ(経済産業記者会)が取材に支障が出るとして、世耕弘成経済産業相に抗議し、撤回を申し入れた。

まあ、普通の会社でもだれでも簡単に入れるわけはないし、ましてや機密性の高い情報を扱う役所でセキュリティ対策は当たり前だろう。海外の美術館など観光箇所でも、テロ対策もあり、バックを預けさせられたり、X線検査は極当たり前で、「水と安全」は天から降ってくるかのごとき、「平和日本」を象徴している「抗議」だろう。

「取材に支障が出る」と言ったところで、官僚が世論操作するために流す情報を、あたかも「スクープ」であると勘違いしているわけで、究極が日経と言う財務省御用新聞だろう。
そんな新聞社を世間の良識ある人たちはお見通しだから、「マスゴミ」と呼ばれる。
「マスゴミ」に頼らず、ネットで情報収集するというのが当世の流れで、取り残されるのは「情報弱者」と言われる高齢者だろう。ところが、高齢化で「情報弱者」が「世論」を形成するから困ったものである。

ところが、政治家でも、比較的若いはずの人たちが、時の流れに取り残されているようだ。

 民進党の安住淳代表代行は29日の記者会見で、大阪市の学校法人「森友学園」問題に絡み、辻元清美元国土交通副大臣の「3つの疑惑」を報じた本紙記事(28日付)に関し、「まともに取り上げている産経新聞もどうかしている」と批判した。
 安住氏は、平成18年に旧民主党執行部が総退陣に追い込まれた「偽メール事件」を引き合いに、「自民党や産経新聞がやろうとしていることは、意図的にまさにあのことだ」とも指摘。記事について「ネット時代の異様な報道の仕方だ」と非難した。(産経)


産経を「ネット時代の異様な報道」と断罪するのではなく、「ネット時代に生き残りを模索している」とほめてあげても良いのかもしれないよ。