新党改革から立候補したナチュラリストの高樹沙耶さんがおもしろい公約を発表しています。
高樹氏は28日午前、浅草の観光名所・雷門前で声を響かせた。小雨がぱらつくなか、傘も差さずに訴えたのは斬新な提言だった。
「大麻を医療の現場で使えるように、国会で訴えていきたい!」「医療大麻を解禁すれば、医療費の削減にもつながります」
米国の一部やカナダ、英国などで認められている医療目的での大麻使用を日本でも解禁しようというのだ。公約を意識してか、黄色の麻(リネン)素材のシャツ姿で臨む徹底ぶりである。
ただ、元俳優の高知東生容疑者が24日、覚醒剤と大麻の不法所持で逮捕されたばかりで、ややタイミングが悪い気もする。
記者が「なぜ、大麻にこだわるのか?」と聞くと、以下の答えが戻ってきた。
「世界で認められてるものが、わが国では、ただただ『麻薬』とされている。幼稚な発想です」(産経ニュース)
大麻は覚醒剤とは別物で欧米でも認められているし、活用して医療費を削減しようというものです。
こういう訴えが通ると、医者が「患者」を作って薬漬けにして製薬会社が儲かる (もちろん、負担は国民)という構図が崩れるから、困るのがどの業界かは明らかですね。
まさかそれに呼応したのではないでしょうが、こんな報道が
マリフアナ(大麻)の成分に、脳の神経回路を壊す働きがあることをマウスの実験で解明したと、大阪大の木村文隆准教授らのチームが発表した。
30日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」(電子版)に論文が掲載された。
「カンナビノイド」と呼ばれる物質で、幻覚や鎮痛の作用がある。日本では大麻取締法で所有、栽培、譲渡などを禁止されている。一方、欧米では医薬品として合法化する動きが広まっており、大麻が脳に悪影響を及ぼすかどうか、詳しいメカニズムは分かっていなかった。
チームは、マウスにカンナビノイドを注射する実験を実施。その結果、正常なマウスでは、脳の神経細胞から延びた突起が、回路のようにつながっているが、注射したマウスでは突起が減ったり、消えたりすることを確認したという。注射した量が多いほど突起の消える割合が多かった。
近年、社会問題化する「危険ドラッグ」にも、カンナビノイドの成分とよく似た合成物質を含むものがある。木村准教授は「カンナビノイドは人間の脳でも悪影響が出る恐れがある。安易に手を出すのは絶対にやめるべきだ」と話す。(読売新聞)
門外漢で調べてもいませんが、注意すべきは、この先生がどの程度の「カンナビノイド」をマウスに注射したかです。
かつて、日本の国立研究所が、通常ではありえない量のカーボンナノチューブをマウスに注射し、アスベストと同じように危険だと主張したことがありました。都市伝説になる以前に厚労省からガイドラインが出て収束したようです。(役所がやることだから、桁違いの「安全率」はかけているでしょう。) それを遵守していればまったく問題ないし、庶民の生活にはもちろん影響はありません。
それからこの先生の発言が非合理的なのは、人間の脳で調べていないのだから、「安易に手を出すのは絶対にやめるべきだ」と断定はできないはずです。
まあ、高樹さんは「選挙妨害」などと目くじら立てないでしょうが。