奥永さつき

日々のできごとをそこはかとなくつづります。

岡田先生人気

2020-03-01 20:09:09 | 社会
テレビは見ないので知らないが、白鷗大学の岡田晴恵先生がテレビの「情報番組」で引っ張りだこらしい。
2月28日のテレ朝「羽鳥慎一モーニングショー」で爆弾発言を行ったとか。

「これはテリトリー争いなんだ」と。このデータはすごく貴重なんだ。衛生研(註:地方衛生研究所)から上がってきたデータを全部、感染研(註:国立感染症研究所)が掌握すると。
 このデータを「感染研が自分で持っていたい」ということを言っている専門家の感染研OBがいると。「そこら辺がネックだったんだ」ということを仰っておられて、私がその時に思ったのは、ぜひ、そういうことは止めていただきたいと。(中略)
 大谷先生(註:出演していた大谷義夫医師》のところで人工呼吸器につながれて確定診断できない人がいる。
 そしてこれ、広がれば数万人の命ですよね。こういう方がいっぱいいましたら、数万人なのか、数万人でも済まないのか分かんないと。
 そもそも、こういう数値だったから(註:「医師のPCR検査要求を保健所が断る」と書かれたボードを指さし)、行政が遅れてきたわけじゃないですか。
 今、ようやくここから(註:「加藤厚労相が保険適用の対象にするという考え」と書かれたボードを指さし)保険適用でクリニックから(検査が)行くかもしれませんけど、初動が遅れたという、感染症の一番の(重要なポイントは)初動だってところは、あれが(註:PCR検査数)が少なかったからだと思っています。
 そういう意味では、論文がどうだとか業績がどうだとかということよりも、人命を、本当のところの人命を取っていただきたいという、元々の感染研の方針に帰っていただきたい》
 最後に岡田教授は「一部にそういうOBがいるってことで、人命に関わってくるというのは凄く怖いなと思っています」と締めくくった。
 すぐに玉川氏は「ものすごい告発ですよ」と興奮気味に言う。羽鳥アナは「民間に検査を委託すると、感染研がデータ集められないってことですね」と最も重要なポイントを要約し、視聴者に念を押すように伝えた。(デイリー新潮)


「テリトリー争い」なのかどうか知らないが、感染研に所属していた岡田先生がそう感じていたのであれば、そういう見方もあるのかもしれない。
ただ、検査で陰性か陽性かわかったところであまり意味はなく、重篤な患者の治療法は肺炎の治療法で対処するし、軽症ならば自宅療養するのが最良なのだから、全数検査などと言っている上昌広は頓珍漢もいいところだろう。
(素人の小ブログでさえ中共発表のデータでも、Chinaは武漢を犠牲にして他省を守ったという実情は把握できるのだから) サンプル数が少なくても専門家はある程度判断できるのだろうが、「民間に検査を委託すると、感染研がデータ集められない」のは偏りを防ぐという意味で極めて問題だ。だから、感染研が一元的に管理したいというのは理解できるし、「論文がどうだとか業績がどうだとか」というのも、感染症分野を「リード」して成果を出さなければ国研の存在意義はないわけだから、「テリトリー争い」があるのも致し方ないのではないだろうか。

白鷗大学というのは産経新聞好みの先生方がおられるというのは知っていたが、ネットで調べてみると、文系大学で岡田先生は教育学部の特任教授らしい。こういった言い方は失礼にあたるかもしれないが、特任教授とは非正規雇用で、感染症専門は過去の業績に属するのではないだろうか。
そういったことは一般人にはわからないので、闇雲にテレビを信じてはいけないということだろうか。



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1 コメント

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Unknown (奥永さつき)
2020-03-13 20:58:53
専門性については、著名である、本を出している、有名な大学や機関に所属しているなどということも大きいかもしれない。岡田教授にしても、大谷医師にしても、そのいくつかに当てはまる。
しかし、科学者の端くれとして、私はその人の専門性を見るときに、専門の学術論文がどれくらいあるかということがまず重要な基準であると考えている。
有名であるとか、本を出しているとかは基準としては、さほど重要でない。テレビや雑誌で有名な人でも専門家として疑問のある人はいくらでもいる。また、本は著者と出版社がOKであれば出せるが、論文は同じ科学者の査読を経ないと出版されないためハードルや質が高い。
実際、調べてみたが、大谷医師はもちろんのこと、大学に勤める研究者であるはずの岡田教授は、雑誌記事の類はたくさんあるが、学術論文は1998年を最後に1本もない。
研究者が自身の研究業績を発表するResearchGateやreserchmapなどには名前すらなかった。こういう人は普通、専門家とは呼ばない。(原田 隆之・筑波大学教授、現代ビジネス)

そういうことです。

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