MSN産経ニュースに
14年前の論文にネットで疑義 「内容に問題なし」も一部データ散逸で陳謝
なんてのが載っています。
「問題の論文は、山中教授が(平成)12年に『EMBOジャーナル』に発表したもので、ES細胞の分化において重要な役割を果たす『NAT1』という遺伝子の機能を解析した論文。」だそうです。素人にはなんのことかわかりませんが。
インターネットが発達したとは言え、『EMBOジャーナル』に掲載された論文が普通の人の目に触れることはありません。「インターネットサイト上で指摘」した人が実名を出しているかどうか調べていませんが、サイエンス・ライターとか、山中教授の仕事を嫉む同業者なのでしょう。
これに対して、「山中教授は、『論文の研究結果は複数の研究者により再現されており、研究者倫理の観点から適切でないことをした記憶もない』と説明した。」(MSN産経)
「複数の研究者により再現されて」いるので、大局的には正しいわけで、細かな点を問題にする必要はありません。
論文に掲載された式に誤りがあるなんてことも、ありがちなことです。でも、それに対して普通は目くじら立てません。その式を正した式を使って計算した新たな論文を投稿し、それが掲載されれば、誤った式が訂正されるのですから。
そんな穏やかな科学者の繋がりがある一方で、競争は激烈です。先を越されたくないという気持ちは働くでしょう。
それで、一般的な論文誌には、掲載された論文に対して疑義を申し立てる仕組みがあります。”Comment on ….”という疑義に対して、”Reply to ‘Comment on …’”というような感じで議論を戦わせます。ですから、疑義があるならば、「インターネットサイト上で指摘」するのではなく、論文誌上で指摘すべきです。
こういうくだらないインターネットの指摘で多くの人の貴重な時間が失われるという損失を考えるべきでしょう。
ここでもまた、オルテガ・イ・ガセットのいう「大衆の反乱」を思い浮かべてしまうのは短絡的でしょうか。
もっとも、小保方さんの場合には、マスコミがハシャギすぎたために注目を浴びて、しかも彼女のやり方があまりにも杜撰だったから、昼のワイドショーとして聞き流せば、それはそれで良いということではあります。
14年前の論文にネットで疑義 「内容に問題なし」も一部データ散逸で陳謝
なんてのが載っています。
「問題の論文は、山中教授が(平成)12年に『EMBOジャーナル』に発表したもので、ES細胞の分化において重要な役割を果たす『NAT1』という遺伝子の機能を解析した論文。」だそうです。素人にはなんのことかわかりませんが。
インターネットが発達したとは言え、『EMBOジャーナル』に掲載された論文が普通の人の目に触れることはありません。「インターネットサイト上で指摘」した人が実名を出しているかどうか調べていませんが、サイエンス・ライターとか、山中教授の仕事を嫉む同業者なのでしょう。
これに対して、「山中教授は、『論文の研究結果は複数の研究者により再現されており、研究者倫理の観点から適切でないことをした記憶もない』と説明した。」(MSN産経)
「複数の研究者により再現されて」いるので、大局的には正しいわけで、細かな点を問題にする必要はありません。
論文に掲載された式に誤りがあるなんてことも、ありがちなことです。でも、それに対して普通は目くじら立てません。その式を正した式を使って計算した新たな論文を投稿し、それが掲載されれば、誤った式が訂正されるのですから。
そんな穏やかな科学者の繋がりがある一方で、競争は激烈です。先を越されたくないという気持ちは働くでしょう。
それで、一般的な論文誌には、掲載された論文に対して疑義を申し立てる仕組みがあります。”Comment on ….”という疑義に対して、”Reply to ‘Comment on …’”というような感じで議論を戦わせます。ですから、疑義があるならば、「インターネットサイト上で指摘」するのではなく、論文誌上で指摘すべきです。
こういうくだらないインターネットの指摘で多くの人の貴重な時間が失われるという損失を考えるべきでしょう。
ここでもまた、オルテガ・イ・ガセットのいう「大衆の反乱」を思い浮かべてしまうのは短絡的でしょうか。
もっとも、小保方さんの場合には、マスコミがハシャギすぎたために注目を浴びて、しかも彼女のやり方があまりにも杜撰だったから、昼のワイドショーとして聞き流せば、それはそれで良いということではあります。