以前に紹介した「MOMENT」の続編である
※「MOMENT」のレビューはコチラからどうぞ~
前作の「MOMENT」名詞で使うと「一瞬」または「瞬間」
今回の「WILL」名詞だと「意志」また「遺言」なんて意味もあるらしい。
前作は、主人公「神田」という大学生が、アルバイトの掃除夫として働いていた病院で
ヒョンな出来事から「余命わずか」な人々の、最後の願いを叶えることとなってしまい
それなりに粛々とだが、熱く要望を叶えようと奮闘している物語であった。
末期患者の最後の願いを叶える為に、彼が奔走した行動の一つ一つに
「普通…そんな風に出来るのかい?」ってな、賢さが垣間見えていて
作者の都合でスムーズに話が運んでいるだけかも?とか思う場面もチラチラ記憶にあった。
が…神田君は、本当に賢かったらしい。
チラっと前作でも某有名大学に在学ってなフレーズがあったが
あれから7年経った本作「WILL」では、アメリカで翻訳の仕事をしているらしい。
7年経ったと言えども未だ29歳。マジで賢さの度合いが伺える
っと言う訳で、前作の主人公が不在なので、今回の主人公は前作でもチラっと出てきた
神田君の幼馴染で葬儀屋を営む女性、「森野さん」が主人公である。
森野さんだって神田君と同じ歳の29歳。ギリとはいえ20代である。
葬儀屋の社長の椅子に座るには、まだ若い。
彼女は18歳で両親を事故で失ってしまい、
寂れた商店街の片隅にある、小さな葬儀屋を継がねばならなかった。
そんな彼女の亡くなった両親への、子供としての「思い」と
葬儀屋として、死者を葬る作業の一つ一つにこもった「思い」と
残された者たちの心にある「思い」など、様々な「思い」が交錯する話となっているのだが
これが、実に…読んでいて重い。
(ハードカバーだから重い訳ではないだ。確かに文庫より重くって肩が凝ったがな…笑)
前作の死に行く人々の「思い」や「願い」を綴った作品よりも
生きている人の思いを通り越した「思惑」の方が、遥かに変な重みを感じてしまう。
前作では大学生の神田の方が、若くして葬儀社を引き継いだ森野より子供であったのが
この7年で神田も就職したり、会社を退職したり、海外で翻訳の仕事をしたりと
様々な経験を積んだせいか大きく人として成長が見られた。
それにひきかえ森野の方は、乗り越えなければならない両親への思いを
未だに引きずった状態で、同じ場所に低迷している感がある。
ただ、やっぱり29歳にしては、誰にも甘えず、一人で踏ん張ろうとする強さもある。
辛いこと苦しいことは経験しないで済むのなら、しない方が良いと誰もが思うが
そういう出来事を経験した方が、本当は、人は大人になれる。
我が社に居る35歳を過ぎても、未だベタベタと甘えた口調で話す女子達を見ていると
もそっと苦労を経験して、大人になれよ…とか思ってしまうのは私だけか?(笑)
さすがに35歳を過ぎれば。大人年齢だよな…とは自分でも思っているらしいのだが
「可愛い、可愛い」と育った子供の末路か? それが抜けないから、見ていて悲しくなる。
彼女達は皆、同じ事を言う。
「親に叱られたことがない」っと…。「親に殴られたことがない」っと…。
むやみに殴ったり叱ったりしない親の元で育ったのは良かったね。っと言っておこう
しかし、叱られなかったからって、良い子だったとは限るまい(笑)
そんなに胸を張って言うことなのか?っと何時も「へ~」っと曖昧に答えながら聞いている
そんな彼女達の学生時代は「校内暴力」の盛んな時代でもあった。
もちろん彼女達が校内暴力の主導者ではない。そんな根性があったとは思えない(笑)
ただ傍観し流れに身を任せていたのだろう。自分たちで何かを変えようともせず
ただ可愛い子でいれば、誰にも怒られず、暴力も受けずに済むのは、親で実証済みだから。
森野はそんな生き方をしていない。29歳、いや、親が亡くなった17歳の時から
自分の行動に責任を持ち、人より早く大人にならなければいけなかった。
でも、彼女が本当の大人になるためには、もう一つの階段を登らなければならない。
それこそが先に述べた我が社の甘えたオバサン達が、常日頃やっている事。
他人に甘えるということなのだ。
世の中とは不思議なものだ。
オバサンになっても平気で甘え続ける人も居れば
若いのに甘えることが出来ずにいるひとも居る。
オバサンになっても叱られたことがないっと自慢げに言う人もいれば
なにかと衝突ばかりを繰り返してしまっていた、っと悲しげに言う人もいる
どちらも人生に不器用だが、私は森野の方が好きだ。
きっと森野の方が自然に歳を取って行くことが出来るだろうと思うから。
7年たって本書を書いた作者にも、何か変化があったらしい。
どことなくクールな文章が、ほんの少しだが読者を慮る気持ちが生まれたようだ(笑)
まだ、細かい所で急ぎ足となる所も気になったが、今後が楽しみな作家さんかも?
この本ばかりは、順番通り読むことをオススメする。
その方が7年の変化を楽しめると思う。
ポチっとで、作者のヤル気でるかもです(笑)
←満天書店入り口
初めましてです。
30代の上司…私は出来る女よ!
※匂いをぷんぷんさせてます。
子どもは、保育園…
子育てしながら、頑張ってます…オーラ全開。
その子供たちは、どんな大人になるのかナ~!
gao知ってるけど、教えないョ
校内暴力で、教師とタッグを組んで戦った世代だから…リアル金八先生世代。
未だに、同窓会やってるよ!
先生も来る、変な社会に大声あげる事を一緒に大声あげた同志だもん。
お利口さんで、傍観者世代は良く解らんです。
初めましてです(笑)
>お利口さんで、傍観者世代は良く解らんです。
私もです(ハハハハハ)
解ろうとする努力も怠っているので、永遠に平行線かもしれません。
彼女達を見ていると、何か嫌なことがあると
シャッターを下ろしてしまい、見ない聞かない状態になっているみたいです
確かにそれが、自分が傷つかない最善の方法かもです。
甘え方も上手ですし、アレで人生最後まで行けたら幸せだろうな~っと
なんて、結局私も傍観者してます
私はオバサンを通り越す50代なもんで…(笑)
そういえば、パートさんですがウチの会社には
40代の後半でも同じ症状でやっている人も居ます(笑)
古希が間際の年寄りは、全て先が見えてしまって・・・
変化を楽しめるかなっ ?????
楽しみなのは、3人の孫達の変化です。
子供達は諦めました。
頼みは3人の孫達だけです。
そう言いながら、孫達の成長に付いて行けないのが悔しい・・・・・
35歳過ぎてそれだと、確かに傍で見ていて痛すぎる(笑)
叱られたことも殴られたこともあるけど、私はやっぱり苦労が足りなかったなぁと、満天さんの記事を読むといつも思います。
ただ、親に褒められた覚えもあんまりなくてね(^^;
学校の先生が褒めてくれるのが嬉しくて、それだけで勉強が楽しかった覚えがあるから、褒める時は力いっぱい褒めようと。
それだけは学んだわ(笑)
他人に甘えられず ひとりで踏ん張っていると、いつかぽっきり折れてしまうかもしれないから、たまには甘えることも大切なんだけど…
甘え癖がついてない人は、どこまで頑張ったら他人に甘えていいのか計れないんだろうな~
そうか。時には他人に甘えられるのも「大人になる」ということなのね。
大人になるに従って「甘えを捨てて自立しなさい」と言われる。
しかし誰にも頼らずに我が道を行けば、それはそれで「協調性が無い」とか「自分勝手」とか言われかねない。
特に仕事に関しては、自分の責任以外のもっと大きな責任も発生する。
「他人に甘える」という事と「他人を信頼する」と言うのは一見似ている面があるからやっかいだ…
私にも「他称甘え上手」の知り合いがいるので想像が付くのだが…そういう類の女性は自分が甘えていると言う自覚は無い。
ほとんどの場合、「ちょっと無理な事を言ったり、誰かに助けてもらったりする私は可愛い♪」と無意識に思っている事が多い。
又、本当にそれを「可愛い」と思う男子がいるから腹が立つのだが…笑
しかし、世の中良く出来ているもので、大概の場合女子の方が長生きだ。
つまり、年を取るに従って同性の友達しか残らないのだ。
そうなった時に相手にされずに寂しい老後を過ごすのは「女性に嫌われるタイプ」と相場が決まっている。
阿呆な男子は皆、墓の下だし…笑
ガハハ系代表として精一杯長生きしようではないか!
自分は頑張っている。光線~~
私も、影響受けちゃってるョ
今日、彼女休みだったの…自分の違いが解ったよ。
「悼む人」読み直しだ!
と思ってたら、ちょうど本の紹介でうれしいです♪
前作読んでなんだけど・・
続きだから両方読んだほうがいいんだよね。
甘える上手な人っているけど
甘えっぱなしの人じゃなくて、甘えたぶんちゃんと返せる人のほうがいいなって思いますです。
たとえ古希だとて、たとえ棺おけに片足を突っ込んでいたとしたって
先に何が起こるか、何が待ち受けているかは…誰も解らないっすよん(笑)
私が思うに…腰を患って少々気持ちが落ち込んだのではないですか?
私もそうですが、若いころと違って歳を重ねれば重なるほど
ちょっとした病気で気持ちが萎えるもんどす
師匠には19番ホールもあるじゃ~ないですか
出来る限り続ける。これを目標に全てにおいて頑張って下さい。
何時か、お孫さんたちと一緒にゴルフが出来る日が来ますよ~~(笑)
>甘え癖がついてない人は、どこまで頑張ったら他人に甘えていいのか計れないんだろうな~
うん。この本の主人公もそんな感じ
私も以前はそうだったけれど…今はテキトーに甘える事を覚えただよん(アハハハハ)
ま、ウチの会社の子達は…甘えるって言うか
仕草や言葉つきが子供っぽくて(笑)
お前ら!中学生かっ!?
っと怒鳴りたくなる子達なのよ(ガハハハハ)
でも今やソレが増殖している感じがするから…
丁度、人数の多い世代だしね(笑)
ただ、その下の20代で結構シッカリして大人っぽい子が多いので
放っておいても何時か自分で気が付くでしょう
(ハハハハハハ)
>そういう類の女性は自分が甘えていると言う自覚は無い。
確かに!
自覚があれば…恥ずかしくって自分から進んで止める方向へ行くもんね(笑)
ま、30代は微妙なお年頃なんで私も片目を瞑って見ておるが
40代で同じことをやってるのを見ると…流石に見ないフリしますだ(ガハハハハ)
なんでも…老人ホームでもブリッコお婆ちゃんが続出しているらしいぞ~(アハハハ)
墓に入るまで、残った爺さんをゲットするのに
躍起になるバーさんって居るらしい(笑)
ってことは…そういう人は永遠にそうだと言うことだ。。。怖いの~~