満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

キャプテンKen 手塚治虫…っと栗本薫

2009-06-05 | 漫画紹介


この漫画は、ロバート・A・ハインラインの『輪廻の蛇』が元になっている
この…「輪廻の蛇」マジでメビウスの輪みたいな話での(笑)

孤児院の前に捨てられていた娘。
A子ちゃんが目の前に現れた男と恋に落ち、やがて女の子を産むが、
男は子供を連れて何処かへ消えてしまう
失意のA子ちゃんは病気になり、ある治療で男性になってしまう

酒びたりになったA子ちゃんは、
酒場のバーテンダーからタイムマシーンの話を聞く
自分を裏切った男に復讐するため、男性となったA子ちゃんは過去へと旅立ち
娘時代のA子ちゃんと出会い恋に落ち、子供が生まれる

産まれた子を男性のA子ちゃんは、もう一度タイムマシーンに乗り過去へ行き
孤児院の前に捨て…自分はバーテンダーとなる
ある日、バーテンダーとなったA子ちゃんの前に、
男性となったA子ちゃんが現れ…

ってな話である。
多分…一回読んだ程度では解らんじゃろう
も一回書こうか?(アハハハハハハ)

この手塚治虫氏の「キャプテンKen」は、ウワサを聞いてはいたが
お目にかかるのは初めてである
今回も、漫画友達のトミーさんからお借りした

手塚治虫氏お得意の、男だか女だか解らない設定と
影響を受けたハインラインの、卵が先がニワトリが先かってな設定に
舞台が遠く離れた火星で、
人間に迫害されている火星人をキャプテンKenが救うという
そんなヒーロー的な要素もある漫画に仕上がっている

話は少し変わるが…
この漫画の「あとがき」を中島梓さんが書いている

先日、亡くなった中島梓=栗本薫さんの作品を私は若い頃に漁るように読んでいた
なにせ…凄い女性での
推理小説から時代小説、SFにファンタジー
あらゆるジャンルを同時進行で書ける奇才であった
年間に書く本もゆうに20冊以上超える年もあり
次から次へと出版される本の嵐に、読者は嬉しいやら小遣いが続かないわで
悲鳴をあげていた(笑)

こんな書き方をして、体を壊さないもんかとの読者の心配をよそに
出産に舞台に音楽へにと活動の幅をどんどんと広げていった
小説を書くスタイルも居間で家族と話しながら書いていると読んだ事がある

彼女が書く小説が面白いのはもちろんなのだが…
彼女の書く「あとがき」もまた実に面白い(笑)
日常生活であったこと、現在の活動状況、今興味のあること
様々な話を面白くかつ楽しく書いていた

ある時期から着物にエラク興味を持ったらしく
2度目に出演した「ヒントでピント」というクイズ番組出演時に
素敵な着物を着て、毎回視聴者の目を楽しませてくれていた
派手な柄の着物より、渋い着物に半襟などで刺し色した
江戸末期のような、オシャレな遊び心が表れていたと記憶している

さて、その「あとがきの女王」がどんな風に手塚作品を料理しているかと言えば…

「腐女子系へ持っていこう、持っていこうっとしている」(アハハハハハハ)

この、キャプテンKenの漫画にエロチシズムを感じると言うのだ(笑)

なるほど~~~
キャプテンKenには、彼と顔がよく似た女の子が登場する
確かにKen君は、女の子と間違えられるほど
クリっとした大きな目に、バチバチとした長い睫毛を持っているし…
とっても可愛らしい顔立ちをしている

Ken君によく似た女の子を好きになる男の子は…
もしかしたらKen君をも好きなんじゃないか?っと彼女は妄想するのである
妄想がエスカレートしていく様が書かれた「あとがき」は面白い(笑)

さすが、小説界で「腐女子世界を確立」した栗本薫さんである
『真夜中の天使』、『翼あるもの 上・下』、『朝日のあたる家』には
私は目が点を通りこし…目が埋没した思い出がある(笑)
埋没したのに、どうして3部作が読めたの?ってなツッコミは受け付けないがの

と言う訳で…この作品、あとがきも楽しめて嬉しさ2倍の作品である
機会があれば、ぜひ読んでみてほしい(笑)

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