満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

桜の思い出

2007-04-10 | 昔話のハチャメチャ
数年前に我社に「M顧問」っと言う方がいらっしゃいました
大変、ダンディな方でして
車も服装も趣味も凝りに凝っている還暦過ぎのおじ様です(笑)

昔は大層怖い方だったそうですが…
私が入社した時には、もう既に第一線から退かれ
ノンビリと残りの会社ライフを楽しんでおられました

この方と私は「カメラ小僧仲間」
お互いに写真を持ち寄っては「あ~だ~こ~だ~」っと話しておりました

ある年の桜の花が満開の頃、M顧問が私に
「満天さん、今年は良い桜が撮れたよ~」っと嬉しそうに語ってくれました
M顧問の秘密の桜の木があるそうで~
毎年その桜を撮影するのが楽しみなんです(笑)

ところがそう語りかけるM顧問の声がオカシイ。。。
聞くと前夜に食べた「おでん」でノドを焼けどしたとか…
いやいや、ノドを焼けどした位の声のカスレじゃ~ない。
病院へ行った方が良いですよ~っと声をかけましたが…
この時期は我が社も忙しい。
結局、一月後に病院へ行って…即効手術…
そのまま帰らぬ人となってしまいました

その…M顧問が明日から入院という日に…
入院の準備があるので早退するM顧問に「頑張って下さいね~」っと声をかけ
私が席に戻ると…
M顧問の席に…違う人が引越しをしているではないですかっ!
怪訝に感じた私が顔を上げると…

あの…クラゲ部長が…
「どうせ、ありゃ~戻ってこれないからよ~
席詰めて座れって言ったんだ~」

←聞いていた事務所内の全員

言われたからって素直に動く「ザビエル課長」も何をやっているんだか…

結局、クラゲ部長のおっしゃるとおりM顧問は戻っては来ませんでした。
でした…が…。

クラゲ部長は兄弟の殆どを病気で亡くされているので
「あ~こりゃ~ダメだな」ってのが見ただけで解るらしいのです
のです…が…。

慣れていようが、いまいが
そう心の中で思っていたとしても
世の中には言ってはいけないコトがあるんだぜ~
お前が入院するときにゃ~
たとえ簡単な盲腸だって
ぜって~席を詰めてやる~!!!

と…桜の花を見つめながら、毎年心に誓う満天さんなのでした~