数珠ブレスレッドが突然切れて、数珠がこぼれ落ちたため、8年ぶりに松島の円通院へ。
円通院は、臨済宗妙心寺派の寺院で、伊達政宗の嫡孫光宗公の菩提寺でもあり、「三陸三十三観音霊場」の第1番札所となっています。
普段ですと拝観料がかかりますが、受付で「数珠づくり体験に来た」というと、料金は発生しません。
ただし、山門を出る時に、出来上がった数珠を受付に見せる必要があります。
以前はこちらの本堂「大悲亭」で数珠を作ったのですが・・・。
こちらの建物に変わっていました。
畳の上から敷かれた、赤いジュータンといい、雰囲気は以前と同じですが、心なしか彩光が多くなり、明るいお部屋になったような気がします。
まずは、お寺の方に決まりごとの説明を受ける必要があります。
ただし決まりごとがあり、一番上にくるのが親玉といって、少し大きめの数珠。
親玉から両側6個目の玉は、ワンサイズ小さくなります。
二天といって、その人と名を同じくする、その人と同時に生きる、という意味合いから玉は同じ石にしなければなりません。
あとは自分のペースで、好きなように、納得いくまで作ることができます。
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こ私がここで数珠を作ることには、2つの意味があります。
ひとつは一般的に販売されている数珠だと、手首のサイズが合わず数珠がゆるゆるになってしまうためです。
この円通院さんでは、自分の手首に合うサイズで、自分の好きな石を選んで作ることができます。
二つ目は、自分が選んだ珠(=主玉)は、人間の煩悩をあらわす玉と言われています。
出来上がった後に、選んだ玉の意味の説明をして下さるので、こういうものが今の私にとって必要なのだなぁ~、と自分なりに振り返りながら、前に進む元気を頂けるような気がしています。
出来上がった数珠は、ボンドが渇くまで数時間は身に着けられませんが、ご本尊様の前で、お線香を手向け、時計回りに3回、数珠を煙にかざすとさらに光徳が受けられます、と聞いてそのようにしました。
ご本尊様は「聖観音菩薩」さま。
供養する数珠がいくつか納められていました。
写経も納めることができるようです。(寸志)
光宗公の霊廟「三慧殿」をおまいりしてみましょう。
技術の粋をつくした伊達家屈指の建築物で、国の重要文化財に指定されています。
その厨子には支倉常長が西洋から持ち帰ったと伝わるバラの絵が描かれているのが特徴です。
円通院はこのバラを題材にした庭があり、「バラ寺」としても知られています。
私個人的にも、バラの咲き乱れる頃の円通寺は、とても良い香りが漂って、好きですね。
お寺の一番奥には、洞窟群があります。
伊達家ゆかりの供養塔もありました。
「おんこ」という、面白い形をした木がありました。
どこからか、清水のような優しい水の音が響いてきます。
禅寺らしい、落ちついた雰囲気に色香を感じますね。
円通院には、約350年前に造られた心字池と、観音菩薩が住む補陀落山を中心にした庭園があります。
小堀遠州 (江戸時代の日本を代表する作庭家) 作と言われているそうです。
山門のすぐの場所にあるのが「縁結び観音」さまで、男性と女性または、今まで縁が無かった人をとりもつご利益があるそうです。
暫し、こころが静けさに包まれるような、ゆったりとした時間を過ごすことができました。
春になったら、木々の芽生えもあり、やわらかい色の緑に包まれ、境内はさぞかし美しいことでしょう。