昨日、ふらりと図書館に出かけたところそのビルの入口に「震災写真展示しています」という立て掲示が目に入ってきました。
毎日地元のニュースは気にしていたので、そんなに大きくは報道されていないと思われます。
今日は、仙台の宮城野区、若林区で写真や位牌や思い出等を流出してしまった方に、それを取り戻して頂きたくご紹介します。
そんな私はこの震災で家族も家も車も無事だったものの、数十年分の大事な写真等を預けていた新港の倉庫が被災してしまいました。
私や家族の大事な写真や映像が、すべて流出してしまったのです。
思い出は年を取るごとに湾曲する可能性もありますが、写真や映像はその時代を物語るビジュアルな遺産です。
それを失った時、金銭では取り戻しのきかない、心にぽっかりと空洞ができてしまったような喪失感がありました。
どうしても、写真のことが気になって、諦めよう諦めようと思っていたところでした。
そういう展示があると知ってしまった限りは、もしかするとなにか手がかりが欲しいと「中央市民センター 体育館」に昼休みの数十分の時間を有効利用。
(16時閉館です)
体育館に入ると、はじめて利用の方には、スタッフさんが丁寧に説明してくれます。
まずは下足を脱ぎ、スリッパに履き替え、「名前等の記載のある写真があれば、見つかる可能性が高いので・・・」と言われ、受付で家族の名前を記入しました。
「ここでは、宮城野区と若林区で見つかった写真を展示しています」との案内。
そのあとは自由です。
ふたつの区を床テープが区切っています。
その他、位牌、表彰状、アルバム、卒業アルバム、思い出の品、最近見つかった写真コーナーなど、解りやすくブースが分かれています。
「探す」だけの行為に、探しても探しても見つからなくますます喪失感が高まってしまったらどうしようか、被災写真をみてあまりにも悲しくなってしまうのではないか、などと一抹の不安もありましたが、そんな重苦しい雰囲気ではありませんでした。
私の場合、写真はすべてアルバムにしていたので、アルバムコーナーへ。
5分と経たず、ハッとしました。
波打ち際を背景に、私が幸せそうに笑っている写真に再会したのでした。
表と裏に写真が数枚の写真がフィルムで貼ってあるにもかかわらず、一枚だけなんて、続きのページはアルバムは波で引きちぎられてしまったのでしょうか?
その後、思いがけず他のアルバムも見つかり・・・(続く)