ポワント・レッスン ピケ・シュル・レ・ポワント

前回は横方向と前方へ真っ直ぐに歩く練習をしましたが、スムーズに体重移動が出来るようになりましたか？
きちんと膝を伸ばして安定した歩き方が出来なければ、次第にコントロールが難しくなる様々なパを安定させることは出来ません。床についている爪先の真上に頭の天辺の中心が伸びて、アンダー・バストが爪先を追い越す、とイメージするといいかもしれませんね。
今回はピケ・シュル・レ・ポワント、ピケで移動して５番ポジシオン・ポワントに立つ練習をします。
このパは今後の数々のパの基本の基になるものですから、丁寧に練習しましょう。
でははじめましょう。
両手バーで右脚前５番ポジシオン。
７ ドゥミ・プリエ→８ 右脚ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド⇒１ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→２ ５番ポジシオン・ポワント→３ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→４ ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→５ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→６ ５番ポジシオン・ポワント→７ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→８ ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→１ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→２ ５番ポジシオン・ポワント→３ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→４ ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→５ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→６ ５番ポジシオン・ポワント→７ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→８ ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→… →… →… →…
いかがですか？
では大事なポイントを確認してみましょう。
ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに片脚を伸ばしたときに重心はプリエした脚の上にしっかり引きあがっていますか？ア・ラ・スゴンドの脚の方にズレてしまってはいけません。バレエ・シューズのときにはきちんとコントロール出来ていても、トゥ・シューズを履いて足の感覚が変わると気づかずにズレてしまうこともありますから、注意して下さいね。
ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに伸ばした爪先の上に重心をおしあげるのと同時にプリエをしていた脚を５番ポジシオンの後ろ側に引きつけます。ポワン・タンジュした脚の膝は緩めてはいけません。ピケ＝突き刺すような動き、ですよ。
５番ポジシオンの後ろ側に引きつけた脚はちゃんとターン・アウトが守られていますか？上体が反って後ろに重心が落ちていませんか？
ドゥミ・プリエに下りながら片方の脚をポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに伸ばします。ドゥミ・プリエする脚のターン・アウトをしっかり守って下さいね。また、ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに伸ばす脚もターン・アウトが失われて膝が前を向いたりしないように、一回ごとに気を付けましょう。
それでは、今度は前に向かってピケ・シュル・レ・ポワントで進む練習をしましょう。
左手バーで右脚前５番ポジシオン。
７ ドゥミ・ポワント→８ 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン⇒１ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→２ 右脚前５番ポジシオン・ポワント→３ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→４ ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→５ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→６ 右脚前５番ポジシオン・ポワント→７ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→８ ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→１ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→２ 右脚前５番ポジシオン・ポワント→３ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→４ ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→５ 右脚ピケ→左脚を引き付ける→６ 右脚前５番ポジシオン・ポワント→７ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚→８ ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→… →… →… →…
いかがですか？
ポワン・タンジュ・ドゥヴァンに伸ばした爪先の上に立ち上がるときに、お腹から引っ張り上げるようにお腹をを出して上体を前後に漕ぐように動かしていませんか？シュル・レ・ポワントになった時に上体が後ろに反っていませんか？
ドゥミ・プリエに下りる脚のカカトを引いて、ターン・アウトを失っていませんか？骨盤を真っ直ぐに立ててポワン・タンジュ・ドゥヴァンをしていますか？

はじめにもいいましたように、このピケ・シュル・レ・ポワントは今後ピケ・アラベスクをするにも、パ・ドゥ・ブーレ（ピック・アップしないスタイル）をするにも、ましてピケ・アン・トゥールナンをするにも、膝を緩めることなくポワントに重心を引き上げる、というもっとも大切な動きの基本です。これがきちんと出来なければ、どんなパもどこか歪な中途半端な動きになってしまったり、必要以上の力で身体を動かさなければならなくなって脚や腰に良くない負担が掛かるようになってしまいます。シンプルなパですが、疎かにせず丁寧に練習して下さいね。