バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

シソンヌ

2017-07-06 12:17:00 | 日記
シソンヌの練習をしましょう。
以前、跳躍するパを5つに分類しました。
両足で跳び上がって両足で着地する
両足で跳び上がって片足で着地する
片足で跳び上がって両足で着地する
片足で跳び上がって同じ片足で着地する
片足で跳び上がってもう一方の足で着地する
シソンヌは に分類されるパです。
今回はシソンヌの基本の≪基≫、シソンヌ・ウーヴェルトシソンヌ・フェルメを練習します。
まずウーヴェルトから。
鏡に対してアン・ファス、アームスはア・ラ・スゴンド。
右足前5番ドゥミ・プリエから両足で跳び上がり、右足のドゥミ・プリエに着地
左脚はアラベスクに残す
これが基本のシソンヌ・ウーヴェルト(=sissonne ouverte)です。
ウーヴェルト(ouverte)とは、開いた、開いているという意味です。
着地したとき、片方の脚がアラベスクに残って“開いて”いるでしょう
アラベスクに残した脚は、ポワン・タンジュ・デリエールを通って左後ろの5番ドゥミ・プリエに引き付けます。
この跳躍を繰り返しながらアン・ナヴァン(=前方)に進みます。
跳び上がったとき、両脚とも膝・足首・爪先をきちんと伸ばしましょう
アラベスクに一旦残す脚は無理に高く上げる必要はありません
着地のときは股関節のターン・アウトを守り、膝や爪先が正面を向かないように気を付けましょう
アラベスクに残した脚を5番ドゥミ・プリエに引き付けたとき、骨盤が前傾してトルソーが“お辞儀”のように前屈みになってしまってはいけません
無理に高く跳ぼう、高く脚を上げようとして、トルソーや骨盤が横向きになったり、胸が不自然に上がって肩甲骨の辺りが縮んではいけません。そしてアラベスクの側のウエストの後ろ辺りが縮んでしまうのも良くありませんね。腰を痛める原因になってしまいますよ
つぎにフェルメです。
基本のシソンヌ・ウーヴェルトでは一旦アラベスクに脚を残しましたが、フェルメでは脚を残さず、着地に続いてすぐに5番に引き付けます。
フェルメ(fermee)とは、閉まった、閉じたという意味です。
脚をアラベスクに残さず、すぐに5番ポジシオンに“閉じて”いるでしょう
注意しなければならないポイントはシソンヌ・ウーヴェルトと同じです。
片足で着地してすぐにもう片方の脚を5番に引き付けなければなりませんから、ドゥミ・プリエで骨盤を垂直に保つように気を付けましょう
アラベスクから必ず膝と爪先を伸ばしたままポワン・タンジュ・デリエールを通過して5番に引きつける
着地の瞬間にアラベスクした脚の膝がゆるみ、膝下が膝よりも上に撥ね上がるような動きをしないように気を付けましょう
今回はもっとも基本のシソンヌ・ウーヴェルトとシソンヌ・フェルメを、鏡に対してアン・ファスのアン・ナヴァンで練習しましたが、シソンヌは後ろ方向にも横方向にも進みます。後ろ方向(アン・ナリエール)の場合はドゥヴァンに脚が上がり、横方向(ア・ラ・スゴンドまたはドゥ・コテ)の場合はア・ラ・スゴンドに脚が上がります。そして、一般的にはエファセやクロワゼで行ないます。
上達にともなってシソンヌ・デヴロッペ、シソンヌ・トンベ、シソンヌ・シャンジェ、etc.etc.と複雑な動きになっていきますから、まずは基本のシソンヌをしっかり身に付けましょう
<2009.06.03初出 2017.07.06修正> 

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