バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

バー・レッスン vol.7 バットマン・タンジュ(タンジュ&フレックス)

2011-05-26 09:55:11 | 日記
前回練習したポール・ドゥ・ブラを変化させながらのグラン・プリエ、プリエをする下半身の動きとポール・ドゥ・ブラとがきれいに連動するようになりましたか?
バレエの動きは、脚も腕もそれぞれが独自の動きをしながら美しい全体としてのポゼやパを生み出すものですから、ギクシャクした調和の取れていない動きになったり、かといって必要以上にウネウネとアームスをくねらせるような過剰な動きをして調和を崩すようなことがあってはいけませんね。
抑制の効いた動きも大切ですよ。
今回はバットマン・タンジュの練習をしましょう。アンシェヌマンは極めてシンプルですが、足首をフレックスする動きを取り入れます。
でははじめましょう。
左手バーで1番ポジシオン、右アームスはアン・バからプレパラシオンでアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドへ。
→8 プレパラシオン⇒1 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 1番ポジシオン→5 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→6 フレックス、軸脚ドゥミ・プリエ→7 ポワン・タンジュ、軸脚を伸ばす→8 1番ポジシオン→1 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 1番ポジシオン→5 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→6 フレックス、軸脚ドゥミ・プリエ→7 ポワン・タンジュ、軸脚伸ばす→8 1番ポジシオン→1 ポワン・タンジュ・デリエール→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 1番ポジシオン→5 ポワン・タンジュ・デリエール→6 フレックス、軸脚ドゥミ・プリエ→7 ポワン・タンジュ、軸脚伸ばす→8 1番ポジシオン→1 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 1番ポジシオン→5 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→6 フレックス、軸脚ドゥミ・プリエ→7 ポワン・タンジュ、軸脚伸ばす→8 1番ポジシオン

では大事なポイントを確認しましょう。
ポワン・タンジュから足首をフレックスにするとき、脚が持ち上がってはいけません。フレックスした足首を伸ばして、その脚をポワン・タンジュに置きにいく=下す、という動きをしてはいけません。フレックスした足首を伸ばしたらそのままポワン・タンジュになるように気をつけましょう。
フレックスするときは内腿をお腹に向かって引き上げ、膝から下はアキレス腱に向かってしっかり伸ばしましょう。アキレス腱も十分にストレッチするようにします。
足首をフレックスにするときには、ドゥヴァンとデリエールでは爪先が横を向くように、ア・ラ・スゴンドでは真上を向くように股関節のターン・アウトを守りましょう。
フレックスと同時に軸脚がドゥミ・プリエをするときにも注意が必要です。ドゥヴァンのときは軸側の骨盤が持ち上がって動作脚の骨盤が下がったり、ア・ラ・スゴンドのときにはトルソーの重心が動作脚側にハズレたり、デリエールのときにはお尻が後ろに引かれて股関節のターン・アウトが失われたり、動作脚の膝が緩んだり、とそんなことにならないように気を付けましょうね。
ではアンシェヌマンを少し変化させてみましょう。
左手バーで1番ポジシオン、右アームスはアン・バからアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドへ。
→8 プレパラシオン⇒1 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 フレックス→5 ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオール→6 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→7 1番ポジシオン→ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→8 1番ポジシオン→1 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 フレックス→5 ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオール→6 ポワン・タンジュ・デリエール→7 1番ポジシオン→ポワン・タンジュ・デリエール→8 1番ポジシオン→1 ポワン・タンジュ・デリエール→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 フレックス→5 ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーン→6 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→7 1番ポジシオン→ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→8 1番ポジシオン→1 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 フレックス→3 ポワン・タンジュ→4 フレックス→5 ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーン→6 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→7 1番ポジシオン→ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8 1番ポジシオン

フレックスとポワン・タンジュを繰り返すときに、脚が持ち上がったり下がったりしないように気を付けましょう。
ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブはアン・ドゥオールもアン・ドゥダーンもフレックスしたまま、その脚の高さを守って90度のロン・ドゥをします。脚の位置が変わっても、フレックスした足首を伸ばしたらそのままポワン・タンジュになることに変わりはありません。
ア・ラ・スゴンドのフレックスからデリエールへドゥミ・ロン・ドゥをするときに、脚の動きよりも先に動作脚を前に倒して股関節のターン・アウトを失わないように気を付けて下さいね。また、デリエールからア・ラ・スゴンドへドゥミ・ロン・ドゥするときにも、ア・ラ・スゴンドの位置に来てからいきなりターン・アウトするようなことはしてはいけません。

今回練習したバットマン・タンジュ&フレックスは5番ポジシオンで練習してもいいですよ。またはじめのアンシェヌマンと2つ目のアンシェヌマンとを続けて練習してもいいでしょう。
大切なのはフレックスしたときにその動作脚が持ち上がらないようにきちんとコントロールすること、抑制の効いた動きが出来るように練習することです

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