バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.10 グラン・アレグロ(グラン・フェッテ・ルルヴェ・アン・トゥールナンまで)

2012-04-30 08:23:40 | 日記
前回練習したグラン・フェッテ・ルルヴェ・アン・トゥールナン通称イタリアン・フェッテ、スムーズにデヴロッペ・ア・ラ・スゴンドとフェッテを続けることが出来るようになりましたか?
いつもいうことですが、デヴロッペ・ア・ラ・スゴンドの脚を闇雲に高く上げる必要はありませんし、とにかく速いスピードで一連の動きを継続する必要もありません。大事なのは正確なポジシオンが守られたゆったりと大らかな動きをすることですよ。
それでは今回は後半にこのフェッテを組み入れたアンシェヌマンを練習しましょう。
上手奥で右脚アティチュード・ア・テール・クロワゼ、またはバランシン・プラス。アームスはドゥミ・スゴンド。
右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→8 左脚デヴロッペ・ドゥヴァン-ルルヴェ⇒1 トンベ・シャセ・アン・ナヴァン・クロワゼ→2 グリッサード→3 グラン・アッサンブレ・→4 ポルテ・ア・ラ・スゴンド→5 左にトンベ-パ・ドゥ・ブーレ→6 グリッサード→7 グラン・アッサンブレ・→8 ポルテ・ア・ラ・スゴンド→1 右にトンベ-パ・ドゥ・ブーレ→2 グリッサード→3 カブリオール・エファセ→4 ドゥヴァン・ウーヴェルト→5 ピケ・アラベスク→6 シャセ→7 フェッテ・ソテ→8 右脚アティチュード・クロワゼ・デリエール-ドゥミ・プリエ→1 右にバランセ→2 左にバランセ→3 右にピケ・アティチュード・アン→4 トゥールナン・アン・ドゥオール→5 左にバランセ→6 右にバランセ→7 左にピケ・アティチュード・アン→8 トゥールナン・アン・ドゥオール→1 右にバランセ→2 左にバランセ→3 右にピケ・アティチュード・アン・→4 トゥールナン→5 歩いて→6 移動→7 →8 右脚クロワゼ・デリエールの大きい4番ドゥミ・プリエ→1 右脚デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド-ルルヴェ→2 フェッテ・アン・トゥールナン→3 右脚デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド-ルルヴェ→4 フェッテ・アン・トゥールナン→5 右脚デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド-ルルヴェ→6 フェッテ・アン・トゥールナン→7 右脚デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド-ルルヴェ→8 フェッテ・アン・トゥールナン→1 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド-ルルヴェ→2 右脚前5番ドゥミ・プリエ→ルルヴェ→3 左にトンベ→4 右脚クロワゼ・ドゥヴァン・ポワン・タンジュ→5 グリッサード・アン・トゥールナン→6 グリッサード・アン・トゥールナン→7 グリッサード・アン・トゥールナン→8 左脚にトンベ、右脚ポワン・タンジュ・デリエール・クロワゼでポゼ
アームスは
Ⅰ.プレパラシオンの左脚デヴロッペ・ドゥヴァン-ルルヴェのときに右アン・オー、左ア・ラ・スゴンド
Ⅱ.グラン・アッサンブレ・ポルテは進行方向側のアームスをアン・オーのアロンジェに
Ⅲ.カブリオール・エファセ・ドゥヴァン・ウーヴェルトは左アン・オー、右ア・ラ・スゴンド
Ⅳ.ピケ・アラベスクは1番アラベスク
Ⅴ.フェッテ・ソテの着地のアティチュード・デリエールでは右アン・オー、左ア・ラ・スゴンド
Ⅵ.大きい4番ポジシオン・ドゥミ・プリエ(=プレパラシオン)ではドゥミ・スゴンド
Ⅶ.最後のポゼは右アン・オー、左ア・ラ・スゴンド

いかがですか?
では大事なポイントを確認しましょう。
はじめのプレパラシオン(=デヴロッペ・ドゥヴァン・ルルヴェ)をしたら大きくトンベをして滑るように大きくシャセをして前方に移動しましょう。
カブリオール・エファセ・ドゥヴァン・ウーヴェルトで着地したときに骨盤を掬い上げるように腰が丸くなったり、トルソーが前かがみになったりしないように気を付けて下さいね。そしてウーヴェルトにのこした脚を大きくふみだしてトンベ→ピケをします。ウーヴェルトに残す脚を打ち下ろすように落っことしてはいけませんよ。
フェッテ・ソテはドゥヴァンにバットマンをして跳び上がったら、きちんとエカルテ・デリエールを通過することを忘れないようにしましょう。単純に“後→前”とひっくり返すような薄っぺらい動きになっては美しくありませんね。
バランセは下手前にドゥ・ファス。対角線上でピケ・アティチュード・アン・トゥールナンをします。
歩いて移動するところは、息抜きの時間でも休憩時間でもありません。そここそバレリーナの技量の問われるところ、と言っても過言ではないかもしれませんね。
フェッテ・アン・トゥールナンはここでは4回にしましたが、8回、16回と徐々に回数を増やして練習しましょう。
4回フェッテ・アン・トゥールナンをしたあとのデヴロッペ・ア・ラ・スゴンドを5番ポジシオン・ドゥミ・プリエに収めるところでは、くれぐれも力尽きたように脚を落っことさないように丁寧にプリエをしましょう。
最後のグリッサード・アン・トゥールナンは5番ポジシオン・ドゥミ・ポワントを大切に。5番ポジシオンに脚が揃う前に回転を焦ってはいけません。

グラン・アレグロは大きな跳躍とグラン・フェッテなどの連続する回転技で構成されていますから、続けて何度も繰り返し練習していると体力的に辛くなることもあるでしょう。ポジシオンを正確に守りきちんとコントロールしながら動くことはもっとも大切なことですが、ときには華やかなヴァリアシオンやコーダを踊っているつもりになってアンシェヌマンを楽しむことも必要ですよ。笑顔でアンシェヌマンに取り組んでみましょう。そうすれば呼吸も楽になるはずですし、一点を見つめるような深刻な顔で動いているときよりも、軽やかな動きができるはずですよ