バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

プリエを続けてみましょう

2009-02-24 08:53:40 | 日記
1番から5番までのプリエについて大切なポイントの確認をしましたね。
では、1番ポジシオンからプリエをしてみましょう。
左手をバーに置いて、右腕は身体の横、少し前で肩よりもちょっと低い位置に伸ばして準備をしましょう。顔と骨盤は真っ直ぐ前を向きますよ。
カウント1でドゥミ・プリエ、3で膝を伸ばします。5でもう一度ドゥミ・プリエ、7で膝を伸ばします。次の1でグラン・プリエ、5でかかとを床に付け膝を伸ばして元に戻ります。
このプリエの動きでは腕の動きも大切ですよ。
ドゥミ・プリエをする時には、右腕は動かさずに長く伸ばしておきましょう。
グラン・プリエをする時に、プリエの動きに合わせて右腕を身体の方に下ろしていって、グラン・プリエのポジシオンのときに右腕は真っ直ぐ下に下がっています。グラン・プリエから戻る時に右腕を胸の前まで持ち上げて、そこから元の身体の横の位置に開きます
これが一番基本の腕の動きです。
この腕の動きを“ポール・ドゥ・ブラ(port de bras)”といいます。
ポール・ドゥ・ブラは本来は顔=頭部の動きを伴います。アンサンブル・ド・ミューズでは、骨盤を床に対して垂直に保つだけの筋力が足りなかったり、トルソー(胴体)を真っ直ぐに保つだけの筋力が足りないキッズ&ジュニアおよび初心者のレッスンでは、顔は真っ直ぐ正面を向けたままで練習します。
次は2番ポジシオンです。
カウントも腕の動きも1番ポジシオンのときと同じです。
ここで気を付けなければならないことは、
グラン・プリエをするときに、膝の高さよりも下に骨盤(=尾てい骨)を下ろしてはいけない
ということです。
骨盤を膝よりも下に下げてしまうと、しゃがんだ状態になって“アン・ドゥオール”のコントロールが崩れてしまいます。
時々、股関節周りの筋(=靭帯)が緩いキッズ&ジュニアが無意識に骨盤を下げてしまうことがありますから、“膝の高さまで”を必ず守りましょうね。
では、4番ポジシオンのプリエをしましょう
1番難しいプリエです。
カウントも腕の動きも1番ポジシオンのときと同じです。
グラン・プリエのポジシオンで1度止まって下さい。チェックしましょう。
骨盤とトルソーがバーの方に横向きに、斜めに傾いていませんか?
左足(=後ろ側)のかかとの上にお尻が乗っかって身体がお辞儀のように、おサルさんのようになっていませんか?
きちんと正しいポジシオンに直してから、かかとを床に付け膝を伸ばして元の位置に戻りましょう。
最後に5番ポジシオンのプリエです。
もしも5番ポジシオンで十分な“アン・ドゥオール”が守れていれば、グラン・プリエのポジシオンでは両方のかかとを触れ合わせることが出来て、そのくっついたかかとの上に真っ直ぐ背骨が伸びている、美しいプリエをすることが出来ます
でも“アン・ドゥオール”が十分でないのに両方のかかとをくっつけようとすると、後ろ側の足首が不自然に前に倒れたり、前側の足が小指側に傾いて“バナナ”のような形になってしまったりして足に無理な負担がかかります。
まず、足そのものを真っ直ぐに保つことを優先して下さいね。
正確で美しいプリエ、グラン・プリエをするために、まずドゥミ・プリエをしっかり身に付けて下さい。
1番・4番・5番のドゥミ・プリエでは、トランプのダイヤマークをイメージして膝を開くといいですよ

バー・レッスンでのプリエの練習では1番から5番までのそれぞれのグラン・プリエのあとに、身体を深く前に倒したり後ろや左右に反らしたりする動きが続きますが、身体の動きに負けて脚のアン・ドゥオールや足のポジシオンが崩れないように気を付けましょう。