「あ、タロ。まずいぞ、それは！」
いつもの、夕方のタロとの散歩の時です。
横断歩道を渡ろうとすると、信号が点滅しだしました。
タロ、急いで渡るぞ。
タロのナメクジみたいな歩みを、急き立てて渡っていると、タロは突然しゃがみ込むではありませんか。
そう、ウ〇チの体勢です。
お前は・・・
どうして、横断歩道でそんなにしたくなるんだよ。参照→私の名人芸
いかに、私の神業的なウ〇チ拾いの技術をもってしても、それを処理するには時間がなさすぎます。
その時、私がとった行動は、
タロを小脇に抱え、一目散にダッシュ。そのままの体勢でタロはウ〇チをポタポタ。
想像してみて下さい。
あわてまくったおっさんが、しゃがみこんだ犬を小脇に抱えて小走りに横断歩道を渡っている図を。
青信号に変わり、発進しながら、私を見て爆笑しているドライバーたちを。
車が途絶えるのを待ち、それを拾う私に去来するのは、
敗北感・・・そう言っていいでしょう。
打ちひしがれて事務所に帰った私が、家内に向かって発した言葉は、
「点滅になったら、タロを渡らせたらいかんぞ。」
「へっ？」
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