ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

土屋賢二『論より譲歩』 ~論より冗語!?~

2012-08-31 15:09:45 | 

自分では気付かぬうちに、いろいろとストレスを溜め込んだのか
とうとう睡眠中に呼吸障害が出るようになり、病院行きとなった
「えっ?ぴすけにストレス?冗談でしょ~。
  あの人は言いたい放題で、今はプーちゃんで気楽だし
  人にストレスをかけることはあっても、ストレスがかかることなんて、万に一つもないない
私の直系一親等と、付き合いの長い友人を除き
世の人々は、ぴすけをストレスと無縁な人間…、いや、鬼だと思っているようだが
記憶のない一部を除き、45年間の歳月を考えると、けっこう病弱なのだ。
どちらかというと、精神的には低空飛行で落ち着いているとしても
負荷がかかると、ドーンと肉体的に不具合が顕在化
過敏性腸症候群しかり、円形脱毛症しかり
自称パンダ病(パンダのように眼の周りが赤く腫れる)しかり。
これと同様に、口の周りが赤く腫れる「自称クマちゃん病
目の周りを除き顔が赤く腫れる「自称赤べこ病」も、しかり。
その他、あちらこちらから、よくもまあこう次々と…、と思うように体調が悪化する。
そこまで行く前に、自分でわからないのか?という疑問を持たれるが
わからないんだな、これが。


娘に言わせると
「お母さんは来るもの拒まずで、頭の中だけは大海原か宇宙…そこは最後のフロンティア
  パーンパパパーン、パパパーン(『スター=トレック』のエンディング曲)なんだろうけど
  私と同じで、精神的にも肉体的にも、器のちっちぇえ人間なんですよ。
  お母さんが大海原か宇宙だと勘違いしているだけで、本当はお猪口しかないんだから
  ちょーっとストレスがかかっただけで、溢れてアップアップですよ。
  (ドラマ『相棒』の六角精児の口調で)私もお猪口なんで、言わせてもらいますとですな
  お猪口の人は、お猪口なりに、お猪口に入る範囲で生きていくんですな。
  言っても無駄かもしれませんが。」
これを読んだだけで、娘がいかに妙ちきりんな人間かわかる
自分のことを「お猪口の器」と言っているので、百歩譲って許せるが
私の器を自分と同等とみなしているところからして妙ちきりんだ。
どれほどの偏見と曇った眼で、彼女が物事を見ているのかと思うと、他人事ながら心配だ
それにもまして、弱冠二十歳を迎えるか迎えないかでスター=トレックに精通し
弱冠二十歳を迎えるか迎えないかの乙女が、悦に入って六角精児の物まねをするのは
妙ちきりん以外の何ものでもないし、他人事ながら、なおいっそう心配だ
だが、自分のことを「お猪口の器」と謙遜し、自分を捨てて芸を披露する娘は
「お猪口の器」ではなく、途中の関門は狭いが底の深い、「徳利」くらいはあるのかも。


体調悪化で山に行けない代わりに、せっせと病院に通い
待ち時間にゲラゲラと笑いながら本を読む私は、ほかの患者からは
元気で病院通いが不釣合いに見えるか、早くきちんと診てもらった方が良いと見えるだろう。
周囲に不審と好奇の眼を向けられているとも気付かずに読みふけったこの本には
「お猪口の器」の私に向けて書かれているとしか思えない
「被害を未然に防ぐ方法」というエッセイが収録されている。
その方法とは…
①人との接触を避ける
→実践中。
 職場にも行かず、電車にも乗らず、家にも帰らないのがいい(そうだ)。
 風呂に入らず、歯も磨かず、毎日ニンニクを食べて、インフルエンザにかかる(のも手らしい)。
②敵を作らない
→修行中。
 ①を極めれば、敵はおろか、味方さえいなくなる。
③入ってくる有害物を最小限に抑える
→勉強中
 よく見えない眼鏡をかけたり、白内障になるなどの方法がある(らしい)。
 ことばによる攻撃には、耳栓をする(バレないよう工夫がいる)、聞いているふりをするなど。
 娘には「自動聞こえない装置」が内蔵されており
 小さい時から、自分に都合の悪い話は聞こえないようにすることが出来た。
 私が内蔵した覚えはないので、どのように後付けしたのか、教えてもらうことにしよう。
④害を加えられてもダメージを受けない心身を作る
→模索中。
 酔いつぶれる、精神安定剤を飲む、気絶する、ボケるなどが効果的(らしい)。
 もっと高尚に、禅の修行をして平常心や不動心を養うという方法もあるが至難の業なので
 出家すればそれだけで多くの問題は解決する(らしい)。


そして最後に土屋賢二はこう結ぶ。
「生きることはダメージを受けることだと観念するしかなさそうだ。」
おいおい…
いままでのは、全て「論より冗語」ですか



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4 コメント

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健康って?なんだ? (can)
2012-08-31 19:25:42
健康ってなんだろう?病気ってなんだろう?と考えてしまう、今回の文章ですね。病気なんだけど、健康な人もいるし、健康なんだけど、「あの人なんか病的なんだよね?」というのは良く聞く話。ピスケさんは、どっち?医者は何というか知らないけど、私は健康だど思うけど!付けたせば、心は・・・。お大事に。
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苦痛か、苦痛でないか (ぴすけ)
2012-09-01 12:59:22
canさん、よく、「健康がいちばんだ」というようなことを、耳にしますが、天邪鬼ぴすけはそう思っていません(と、来るもの拒まずだから病気になるのか?)。
現に私は、病気になっても不幸だと思いませんよ。
むしろ、あまり体力面で苦労していない人は、体力面で苦労している人に対して、想像力が欠けているな~と思うことがありますね。
ただ、苦痛を伴う場合は(これは肉体的な苦痛だけではなく精神的な苦痛も含めて)、どうにかしたいなと思います。
夜に熟睡できず、昼寝も出来なかった時はつらくて仕方がありませんでしたが、この何日かは夜の発作が起きなくなったので、ずいぶん楽になりました。
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3か4かな。。 (ぽぴ)
2012-09-03 01:23:07
眠れないのはキツいから、薬なり風呂なりヨガなり読書なり、自分に良さげなもので苦痛が軽減したらいいですね。

娘さんのお猪口説、物真似含めて興味深い(私も相棒好き)。。

被害を食い止めるコツエッセイも面白げですね。 私てきには、2の「敵を作らない」は、意図してどうのという話とも違う気がして、1も社会生活上すっぱりバッサリとはいかないところも多いから、まあ3や4のあたりに現実的な防衛策のヒントがあるかもねという気がいたしますね。

受けた言葉や外界の刺激を全て受け止め、しかもそうそう忘れてしまえない性能良すぎなメモリーを持った人には、たまには自動聞かなかった装置や、自動右から左受け流し装置、時限失念装置等が働くと、確かになんぼか楽かもしれませんかね。
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④と見せかけて… (ぴすけ)
2012-09-05 09:08:31
ぽぴさん、よくわからないのですが、肉体とも違う、精神とも違う、「ぴすけ」という思念・思考があるような気もするのです(それが「精神」と言われ続けてきたものかもしれませんが、私の感覚では、ちょっと違う気もします。)。
その思念・思考、それが自分なのかな。
自分がわからないのに人のことなどわかるはずもなく、自分を無に出来れば、それがいいのでしょう。
山を歩いている時は無心になれるので、それで山に行きたくなるのかな。
ハハハ…、結局①か
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