half moon bay

酒と釣りの友 天国の mさんヘ

記憶に残る一枚の絵画

2011-07-15 19:55:07 | 日記
画題 Nighthawks 深夜の人たち 1942年 ニューヨーク ホイットニー美術館蔵 
画家 Edward Hopper エドワード・ホッパー 1882-1967

この絵の存在を知ったのは2007年の日本経済新聞の2月11日号の「美の美」なるコラムであった。

カラーではあったが所詮新聞の画質に過ぎない。果たして原画はどんな絵なのか?

機会があれば是非とも見てみたいものだ。

製作年は1942年で僕の生まれる前の作品だ。

実物を見たこともないので解説は「美の美」の文を担当された窪田直子さんの文章をそのまま引用させていただいた。



(以下 新聞の文章を抜粋)

 通る人もない深夜の都会の街角。暗闇の中にたった一つ、明々と照らされたダイナー(食堂)が浮かび上がる。三人の男女が所在なげにたたずむが、連れ立って来たらしいカップルも言葉少なな様子である。火のついたたばこを指にさしたまま、宙を眺める男の横で、女がマッチのようなものをもてあそぶ。背中を向けたままの、かっぷくのよい男は何を手にしているのだろう。磨かれたカウンターにはコーヒーカップや調味料が入った小瓶などがいくつか置いてあるのみ。店の壁には一枚の絵も、メニューすら掲げられていない。無表情で空虚な夜の一場面だ。



 真っ先に目に飛び込んでくるのは、大きく開かれた窓ガラスだろう。一点の曇りもなく透き通り、開放的だ。それなのに、どこか息苦しい。小さな窓がついたドアは外と通じているようには見えず、まるで密室のようだ。背後の古い建物の大部分が影に覆われているのに比べ、室内はコーヒーを入れたタンクの残りのコーヒーの量までが、ライトを浴びて照らし出される。



 無防備に視線にさらされるダイナーの客を「水槽を泳ぐ魚のようだ」と表現するのは、ホッパーを敬愛するドイツの映画監督ヴィム・ヴェンダース氏だ。「この孤独な人々はどこか、宿命づけられているように見えませんか?」この絵の中に「今にも起こるであろう、避けがたい危険と不穏な結末が待ち伏せしている」というのだ。

 ヴェンダー監督が思い描く筋書きはこうなる。次の瞬間、ダイナーから漏れる青白い光を遮るように、黒いリムジンが急停車する。黒っぽいスーツに身を包んだギャングがダイナーの窓に近づきガラス越しに銃を乱射する━。ダイナーにいたのが、何かの犯罪を起こし、逃げてきたカップルだとすれば、後ろ向きの紳士は、二人を付け狙う一味だろうか━。

「二十世紀に描かれたどの作品よりも次の瞬間に何が起こるか知りたくなる絵だ。」とはヴェンダース氏の言。


 さてあなたはどうのような筋書きを想像しますか?


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