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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

《Change.org》一橋大学に差別を許さない学園祭の実現を求めます。(続)

2017年05月08日 | 平和憲法
 ★ KODAIRA祭実行委員会宛てに公開質問状を提出しました!
   反レイシズム情報センター(ARIC)
   2017年5月5日 - みなさん


 5月6日付でKODAIRA祭実行委員会宛てに、百田尚樹氏招聘理由や学祭での差別予防措置について、ARICとして公開質問状を提出しました。回答期限は勝手ながら10日とさせていただいています。
 5月2日付のKODAIRA祭実行委員会側の回答は、差別防止措置について一言も触れず、「思想」を理由に本キャンペーンの要請を拒絶するものでした。それだけでなく警察導入による大学自治破壊のリスクや対抗言論への抑圧と読める箇所など、看過できぬ記述の多いものでした。
 公開質問状は、そもそも百田氏をなぜ招聘したのかからはじまり、一連の問題について実行委側の見解を問うものです。
 みなさまにおかれましては、公開質問状を広く拡散してくだされば幸いです。
反レイシズム情報センター(ARIC)

 2017年5月6日
 第21回KODAIRA祭実行委員会 御中
 反レイシズム情報センター(ARIC)

◎ 公開質問状

拝啓
 時下、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 当会ARICがchange.org上で4月17日から展開しておりますキャンペーン「一橋大学KODAIRA祭は差別禁止ルールをつくり、テロと差別を煽動する百田尚樹氏に絶対差別をさせないでください。または企画を中止してください。」(以下、「キャンペーン」)に対し、ようやく5月2日付で公式なご回答(以下、「回答」)をくださいました。どうもありがとうございました。
 しかし大変遺憾ながら「回答」は当会にとって到底受け入れることができないものでした。「回答」はわずか数日で1万人以上のご賛同をいただいた、実効的な差別防止策をとるべきだとの当会の要望を、2週間放置したあげく、「思想」を理由に一蹴しただけではありません。「回答」は「思想」という語の多用によって具体的な説明を避けているばかりか、大学自治を危機に晒しかねないなど看過できない問題をいくつも含んでいます。
 当会最大の懸念である、百田尚樹氏を公式にゲスト招聘することじたいによる差別煽動効果によって、学祭での誘発される危険性が相当に高まってしまったヘイトスピーチ(差別煽動)・ヘイトクライム(差別を動機とした暴力)については、具体的な言及さえありません。
 つきましては「回答」はじめ貴会の百田氏講演会や学祭での差別防止に関する姿勢につき、公開質問状という形で改めて問わないわけにはいきません。下記の質問にお答えいただきたく存じます。

 質問1 「キャンペーン」の要望「1.差別を許さないKODAIRA祭の実現を求めます。」について
 「回答」は当会要望に応じない理由を「当委員会は百田尚樹氏の講演会において特定の思想を語らせることを意図していないから」としています。しかし「キャンペーン」の要望2と3はさておき、もっとも重要かつ基本的な要望「1.差別を許さないKODAIRA祭の実現を求めます。」は百田氏講演会の是非とは直接無関係です。したがって上記理由はキャンペーン要望1を退ける理由にならないはずです。
 1)貴会は学祭の主催者として、学祭期間中に来場者の身の安全を守る義務があるとお考えですか? 「はい」もしくは「いいえ」でお答えください。
 2)貴会は学祭の主催者として、学祭期間中に来場者の身の安全を守るため、大学内で発生する差別行為を予防し、その撤廃を目指す義務があるとお考えですか? 「はい」もしくは「いいえ」でお答えください。
 3)「キャンペーン」の要望「1.差別を許さないKODAIRA祭の実現を求めます。」の内容を実施しないのはなぜでしょうか?
  (念のため要望1について再掲します。「KODAIRA祭を誰もが楽しめる学園祭にするために、KODAIRA祭ではいかなる差別・極右活動も許さない旨を公に宣言し、それを徹底してください。/ 1)「差別の許さないKODAIRA祭宣言」(仮)等、貴会が性・人種/民族・障がい・宗教などへの差別を禁止する明示的ルールを新たに制定してください。/2)KODAIRA祭期間中に来場者が安心して楽しめるよう、来場者が差別に遭わないような実効的な差別防止策・対処策を策定・実行してください。/3)貴会スタッフ全員が実効的な反差別研修を受け、KODAIRA祭期間中に差別発生時にきちんと対処できる体制を整えてください。/4)策定した反差別ルールは来場者全員が容易に知ることができるようにしてください。」)
 4)「回答」には「差別」という語が一つも用いられず、どの個所にも差別防止措置に関する言及がありませんが、貴会は差別防止措置を特に講じる必要がないと考えているのですか? もしそうだとしたらその根拠は何ですか?
 5)「キャンペーン」は「差別煽動を繰り返す百田尚樹氏が、学園祭に招かれることで、私たちは学園祭期間中に深刻な差別・暴力が誘発されることを憂慮せざるをえません。じっさいに影響力のある公人の差別は、庶民の差別よりもはるかに深刻な差別煽動効果をもつことが知られています。」と警告していますが、貴会は百田尚樹氏を招へいすることによる差別煽動効果が学祭(ひいては学内一般)での差別を誘発するというリスクをどのように評価していますか?
 質問2 貴会が百田尚樹氏の講演会を企画した意図・決定過程について
 「回答」によれば「当委員会は百田尚樹氏の講演会において特定の思想を語らせることを意図していない」、とのことでした。しかし一般論としておよそ「特定の思想」が語られない講演会はあり得ないと思われるため、上記「回答」部分が何を意味しているのかわかりませんでした。
 1)「特定の思想」とは何ですか? 「当委員会は百田尚樹氏の講演会において特定の思想を語らせることを意図していない」とはどういうことですか?
 2)百田氏の講演会において貴会が「意図」していることは何ですか?
 3)そもそもなぜ貴会主催の講演会のメインゲストとして百田氏を招いたのですか?
 4)百田氏を招くことは、貴会内部でいつ・どのように決定されたのですか?
 5)百田氏を招くことを貴会内部で決めた際、確信犯的に差別を繰り返してきた百田氏を招くことに異論あるいは議論は起こらなかったのですか? また起こった場合、なぜ最終的に百田氏を招くことに決めたのですか?
 質問3 大学との関係について
 貴会ウェブサイトには「百田尚樹氏に、小説家、放送作家としての経緯について語っていただくことになっております。百田氏に、自身の思想信条について語っていただく予定はございませんし、現在作成が終了している台本にもそのような内容は一切含まれておりません。大学にもその旨を説明した結果、企画書に正式に許可をいただいております。」とあります。
 1)大学に企画書を提出したのはいつですか? また許可を受けたのはいつですか?
 2)どのような内容で企画書を提出したのですか?
 3)一橋大学は国立大学法人として日本が批准した人種差別撤廃条約が義務付ける「人種差別」や「あらゆる差別の煽動」の撲滅措置を実施する責任があり、とりわけ公共機関を貸し出すなど極右・差別思想の流布や宣伝活動に加担することは厳に禁じられています。さて、兼松講堂で百田氏講演会を行う際に、大学側から何かコメントや指導などありましたか? 特に差別防止義務に関連する指導はありましたか? それらはどのようなものでしたか?
 4)上記「台本」は誰が作成したのですか? 「台本」は大学当局が確認していますか?
 5)学祭で差別を予防し、その撤廃を目指すため、大学と協議・連携し、実効策を探る用意はありますか?
 質問4 「百田氏の物議をかもす発言・ひいては来場者の方を傷つけかねない発言を防ぐ」ための対処について
 「回答」は「百田氏の物議をかもす発言・ひいては来場者の方を傷つけかねない発言を防ぐべく、講演会の台本において思想に触れるような内容は一切盛り込まれておらず、講師側にその内容からはずれた発言は慎むよう伝えております。講演会中に万が一思想に触れるような発言を行った場合には、退場を含む厳重注意を行う用意があります。」としています。もしこの部分が百田尚樹氏に差別をさせない、もし差別が起きた場合退場させるという趣旨であれば評価できるものですが、「回答」には「差別」という言葉が一言もなく、さらに何が差別で何が区別なのかを貴会がどういう基準で決めているのかも全く不明です。
 1)「講演会の台本において思想に触れるような内容は一切盛り込まれて」いないと言われていますが、この「思想」とは何ですか? 百田尚樹氏の差別思想と考えてよろしいでしょうか?
 2)何がその「思想」であり何がそうではないのかを判断する基準は何ですか? またそれは誰がどうやって判断するのですか?
 3)「思想に触れるような内容」が「講演会の台本」に一切盛り込まれていないとのことですが、そういえる客観的な根拠はありますか?
 4)実際の講演会で何が「思想に触れるような発言」で何がそうでないのかを判断する基準は何ですか? またそれは誰が判断しますか?
 5)差別と区別を区別する基準については日本も批准する人種差別撤廃条約はじめ各種国際人権条約ほか公的で広い意味で客観的といってよい規準が存在しますが、貴会が差別を防止する上でそれら基準を採用しない合理的理由はどこにあるのですか?
 6)差別と区別を区別する明示的な規準を設けることなく、講演の最中に「思想に触れる発言を行った場合」に「退場を含む厳重注意を行う」なるやり方は、一般にいって講演中に何らかの「検閲者」を必要とし、その者による極めて恣意的な判断によって発言を許可/規制することになるでしょうが、貴会はこのやり方(「検閲方式」)でどのように貴会の言う「中立」を保つとお考えなのでしょうか?
 質問5 「思想に基づく運動が起こることや、暴力行為が起こるのを未然に防ぐ」ための対処について
 「回答」は「思想に基づく運動が起こることや、暴力行為が起こるのを未然に防ぐため、職業警備員による警備体制の整備が行われているほか、万が一そのような緊急事態が起こった場合に速やかに対処できるよう、立川警察署との事前打ち合わせも入念に行われております」とのことです。
 1)「思想に基づく運動」とは何ですか? 具体的に想定している事態も挙げてください。
 2)「思想に基づく運動」というあいまいな文言では、たとえば非暴力による対抗言論活動も含まれると解釈しますが、それで正しいですか?
 3)「暴力行為」とは誰からの誰に対する「暴力」のことを指しているのですか?
 4)極右・差別煽動活動が発生した場合、具体的にどのように対処しますか?
 5)貴会は「思想に基づく運動」や「暴力行為」が起こった場合に備えて「立川警察署との事前打ち合わせも入念に行」っているようです。しかし周知の通り大学自治の観点からは警察の学内への導入は原則としてあり得ないものです。この対処は学生協議会や院生自治会さらには他の一般のサークル・課外活動団体などと協議の上で行っているのでしょうか?
 6)「回答」によると差別や暴力を「未然に防ぐ」ための措置は結局「職業警備員による警備体制の整備が行われている」以外にないということですか? 警備員に任せることで事後に発生した暴力に対処可能であったとしても、暴力未満の差別行為に関してどのように予防するのでしょうか?
 質問6 「他団体が考案した、思想に関わる規則を批准することは、当委員会の自立と中立を著しく揺らがす」について
 1)「思想に関わる規則」とは何ですか? 当会が提案した「差別のないKODAIRA祭開催のために(仮)」は差別行為を禁止するルールであって思想についての自由を保障していますが、具体的にどの点が「思想に関わる」のでしょう?
 2)「他団体が考案した」ルールでなくとも、一橋大学の教員・職員などと協力して学祭で差別を防止できる合理的なルールを自主的に策定する用意はないのですか?
 恐れ入りますが学祭まで一か月ほどしかないため、誠に勝手ながらご回答は2017年5月10日(水)までに文書(電子メール送信可)にてお願い申し上げます。
             以上
敬具

 ★ 《Change.org》 一橋大学に差別を許さない学園祭の実現を求めます。
   登壇する百田尚樹氏に絶対差別をさせないでください。または企画を中止してください。

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