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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

板橋高校卒業式事件・顛末記<15>

2010年08月30日 | 板橋高校卒業式
  ★ 立川、葛飾に続く「言論表現の自由」圧殺を許すな! ★
  最高裁は「表現そのものを処罰すること」の憲法適合性を判断せよ!

  ■□■ 7月16日第6回最高裁要請行動を行いました。 ■□■
 ◎ 板橋高校卒業式事件・顛末記<15>

「シマリス」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》

 3月12日(金)の産経朝刊に「卒業式、撹乱」、卒業生、不起立の内容の記事が出てマスコミ各社は一斉に動き出した。
 各社は板橋高校に電話を入れた。

 私は、のち「取材報告」というものを初めて知るに到る。
 「取材報告」とは何か。
 それは、ある社が取材の電話なりをすると、校長はメモを取って、詳細に質疑応答を文書にして都教委へ報告するのである。
 驚いた。
 メモを取ってと書いたが、この内容を見ると、電話の会話が録音されているように思う。
 そうでなければ、この報告書を書いた校長・北爪は実に事務能力に優秀な男となる。

 以下にその報告書のいくつかをあげてみよう。
 校長・北爪の心理と事実認識がよくわかるというものだ。

 この「取材報告書」がなぜ手に入ったかというと、これは情報公開で取れたということである。
 情報公開とは、立派な制度であるが、問題点も多い。
 係争中ということで出してこない。 文書はないということにして出さない。 破棄してしまう。
 その点、まったく認識が幼いが、日本よりアメリカの方が理念に基づいた施策はしっかりしているように思う。
 荻原遼の、公文書館通いによる朝鮮戦争の分析など感動的ですらある。
 戦後の、下山、三鷹、松川事件に関してのアメリカの資料は出るのであろうか。
 それとも、松本清張史観はすべてインチキで、下山は自殺、三鷹、松川は民同の仕業なのか、何年待てば、歴史の闇に光があたるのかなんとも心もとない。
 私が、板橋高校の職員会議録の公開を請求したら、現場の教員から、「面倒なことをやるな」と言われた。
 私が現場にいたら、おそらく同じことを言ったであろうが、ことは刑事事件である。やむをえまい。
 都庁第1庁舎5階、情報公開室は、請求者の名を請求された板橋高校に公開した。
 よって私のところに文句・抗議が来たのである。
 取り扱いについての理念が欠落している。

 板橋校長・北爪は、請求者はFであると、職員会議で発表した。
 私は抗議に行った。 TBSもついてきた。
 校長が、校舎玄関口まで出てきて、「会議で、この前の発言は取り消す」というと言ったが、本当に発言したのであろうか。
 教頭も来て、背中を押して私を校舎入り口から突き出した。
 TBSは、門からそれを撮影していて、記者が「ひどいことする」と言ってひとり憤慨していた。
 しかし、あらためて考えてみるに、記者の取材質問がすべて公開されるのであるから、報道取材の秘匿性が丸裸にされてしまう。
 世間にあの社の記者はこういう点を問題だと認識して質問しているとわかる。公開記者会見みたいなものである。
 すべての役所で同様な「取材報告」がなされていると考えるべきなのであろう。
 記者は、ニュースを得たいために幹部に肉薄して取材する。文字通り、肉薄する女性記者もいるという。
 逆に餌をまいてセクハラをおこなう幹部もいる。 嫌な世界である。 なにせ夜討ち朝駆けなのであるから。
 日本には、記者クラブというものがある。 都庁にも第1庁舎6階に広いスペースの記者クラブがある。
 そこに各社が部屋を構え、弱小各社は共同スペースに屯している。
 都庁はニュースを記者会見あるいは資料配布で各社に知らせる。

 ついでながら、各組合も壮大な眺めのいい、冷暖房、トイレ、水道完備の都庁内に部屋を割り当てられている。
 当局と組合と報道各社との馴れ合いが必然として生じるであろう。

 現に2004年12月には、共同は検察庁・記者クラブへの立ち入りを禁じられていた。
 最近では、東京新聞が禁じられた。

 当局を批判するような記事ないし出版物を出すと制裁を加えられるのである。
 1社が出入りを禁じられたら、各社一斉に抗議のため立ち退くぐらいの気概があってしかるべきだが、
 そんなムードの欠片もないのが日本の報道機関である。
 簡潔に言えば、日本の報道機関は、権力の犬、番犬、侍女ないし侍男である。

 NHKの政治部記者は、ある代議士の番記者であったが、暮れに金を貰っていた。
 よく解釈すれば、拒否するわけにはいかなかったのであろう。
 高級クラブで高い酒をおごられ、海外に同行する際には高価なお土産を戴く。
 勿論、原資は政党助成金であったり内閣機密費であったり外務省のそれであったり検察・警察などのうらがねであったり、もとはと言えばすべて国民の文字通りの血税である。
 日本社会は、国民の血税を湯水のごとく使う政治家、特権官僚、それにダニのように絡んでいる記者連中、マスコミ幹部、やくざ、それに怪しげな数々の団体とまさに魑魅魍魎の連中が支配階層を形造っている。
 その中でも特異な存在は言うまでもなく検察である。
 なにせ人を監視し、逮捕し、起訴するという特権を有しているからである。
 猿は落ちても猿であるが、政治家は選挙で落ちればもう終わりだ。
 検察官には選挙と言う洗礼はない

 検察官は、永遠に検察独自の派閥の中で泳ぎまわるブラックバスのような存在である。
 気に食わない奴を飲み込み食い殺す猛魚である。
 といっても、検察が一時警察の裏金を問題にし出したというニュースが流れた。
 警察は何をしたか。全国30万人の組織である。
 全検察官への尾行が始まったという。
 あっという間に、警察の裏金問題は司法の場で収束した。警察は、人的装備ゆえに検察をよせつけなかった。
 さらに言えば、捜査する検察官自体が多額の裏金を運用し、その使用において裁判官の処遇を常に忘れない存在であるからである。
 Tという弁護士がある裁判の決着のニュースで、TVに顔をさらし、「法廷には二人の検事がいる」と言った。
 本物の検事と裁判官のことである。
 よう言ったと陰ながら拍手を贈った。

 Tの結婚式に私は出て中座したが、彼は都立高校I出身の好青年である。
 もう人口に膾炙しているので、触れるまでもないと思うが、「判検交流」というシステムがある。
 判事・裁判官が検事となり、検事が判事・裁判官となるのである。
 公正も糸瓜もあったものではない。
 麻雀とかゴルフを連中がなぜ好むのか。
 新潟県警本部長は、長期監禁事件の犯人逮捕時に接待のマージャンにうつつをぬかし、ただちに取って返して業務に励まなかったため、いささかの批判を受けた。
 新聞は、厳しく咎めなかった。

 警視庁の記者クラブはかって雀荘であった、今は知らない。
 警察幹部のマージャンは、現金が行き交わない。
 羊羹とか、図書券とか実態はあとで清算するのだから金となんら変わらない。
 高級官僚は接待マージャンで負けることはあり得ない。なにしろ、接待であるのだから。
 ゴルフは賭けゴルフであり、前夜から高級旅館に宿泊し、帰りには贅沢な土産を持たされる。
 政治家、高級官僚、警察・検察幹部、裁判官、マスコミ関係者、税金に群がる企業、財閥系企業、ブラック企業、ヤクザ・・・
 すべてが癒着の構造、腐敗の構造の中にあって浪費に明け暮れている。
・・・の中には地方自治体も含め様々な鵺が寄り集まってくる。
 中でも金融の腐敗はこの何十年致命的と言ってよいだろう。
 数多くの腐敗が日本そのものを蝕み続け、気が付いたら約1000兆円にのぼらんとする借金地獄の中に一部の富裕層を除いての全国民を叩き落してしまったというのが現在の全体状況である。
 その告発に動いた代議士、石井紘基は早朝、自宅玄関で刺殺された。
 その他、数々の殺人、傷害があり、不審な自殺も数え切れない。
 日本もまた恐ろしい社会である。

 多くの国民は、貧困の構造の中に辛吟している。

※ 顛末記の過去ログは、
 顛末記(14) http://wind.ap.teacup.com/people/4367.html
 顛末記(13) http://wind.ap.teacup.com/people/4323.html
 顛末記(10)(11)(12)は欠番。
 顛末記(9) http://wind.ap.teacup.com/people/4160.html
 顛末記(8) http://wind.ap.teacup.com/people/4095.html
 顛末記(7) http://wind.ap.teacup.com/people/4071.html
 顛末記(6) http://wind.ap.teacup.com/people/4049.html
 顛末記(5) http://wind.ap.teacup.com/people/4030.html
 顛末記(4) http://wind.ap.teacup.com/people/4011.html
 顛末記(3) http://wind.ap.teacup.com/people/3892.html
 顛末記(2) http://wind.ap.teacup.com/people/3872.html
 顛末記(1) http://wind.ap.teacup.com/people/3853.html
 30回くらいの連載になる予定です。
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