ひょうたん島研究会・TT(高木@千葉高退教)です。
すべての友人の皆さんへ。
下記の雑文を書いたので、紹介します。
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☆ 映画『黒川の女たち』雑感
T.T.0728(ひょうたん島研究会)
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昨日7/28(月)の昼過ぎ、千葉市にある千葉劇場で、映画『黒川の女たち』を観た。
観た理由は、7/11(金)の『朝日夕刊』に載っていた紹介記事を読んだからーーではない。その前、別の映画を観に劇場に行った時にこの映画のチラシをもらい関心を持ったからーーである。
その紹介記事が載っていたのは「戦後80年」という通しタイトルのコラムで、この回のタイトルは「旧満州での『負の歴史』に向き合う/『性接待』証言と支える人々描く/映画『黒川の女たち』(7月)12日から公開」である。
記事の筆者は魚住あかりさん。以下、記事からの引用である。
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│ 敗戦直後、旧満州(中国東北部)で開拓団を襲撃から守るため、旧ソ連兵│
│に「性接待」をした女性たちを描いたドキュメンタリー映画「黒川の女たち」が│
│12日から全国で順次公開される。監督でテレビ朝日社員の松原文枝さん(58)│
│は、歴史に向き合う大切さを訴える。(略) │
│ 松原監督は2018年から黒川開拓団の取材を続けてきた。碑文の完成を伝 │
│える、2分ほどのニュースを放映したことがきっかけだった。 │
│ 当時は、森友学園への国有地売却をめぐる、財務省の公文書改ざん問題│
│を取材していた時期でもあった。「歴史の改ざんが行われる一方で、市井の人│
│たちが不都合な歴史に向き合っている。救いに感じた」という。告白した女性│
│たちの強さと、それに耳を傾けようとする人々の姿をじっくり描きたいと、映画│
│の制作を決めた。ナレーションは、俳優の大竹しのぶさんだ。二つ返事で引き│
│受けてくれた。(略) │
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この映画の金原由佳さんによる「評」が、同日7/11の別面に載っていた。その「評」の最後の段落はーー。
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│ 帰国後、女性たちは中傷と偏見に見舞われる。本事件は先行研究として「ソ│
│連兵へ差し出された娘たち」(集英社)や「告白 岐阜・黒川満蒙開拓団73年│
│の記録」(かもがわ出版)があるが、今作はその後の経過として、先の世代の│
│過ちを碑文として残すまでの遺族会の活動と声を上げたい女性の悔しさを間近│
│で見ていた子、孫世代の証言を取った功績が大きい。「なかったことにはでき│
│ない」との意思が通ったことで彼女たちの尊厳は回復し、歴史の証言者として│
│の誇りが実名での登場へと繋がった。この矜恃を忘れてはならない。 │
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それまで顔なし・匿名で取材に応じていた女性たちが、映画の最後では顔出し・実名で取材に応じていた。感動的な場面であった。
(25/07/29早朝)
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