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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

最近の『朝雲』は、米軍の出てこないぺージを探すのが大変なくらい米国傾斜が強まる

2019年09月01日 | 平和憲法
  =立川テント村通信=
 ★ 朝雲レポート(5/27号~7/25号)


 ★ なんといっても5月下旬のトランプ来日は、自衛隊の一大ニユース。『朝雲』紙も3号にわたってグラビア満載でとり上げた。
 5月27日は、新天皇との面会。皇居では、陸自の「特別儀杖隊」が栄誉礼でトランプを迎えた。ここは「軍人儀礼」の晴れ舞台。
 クライマックスは28日、自衛隊初の空母となる「かが」への安倍とトランプの乗船。500名の日米隊員を前にしたスピーチを『朝雲』は紹介している。
 安倍「日米首脳がそろって、自衛隊・米軍を激励するのは史上初」トランプ「日本は同盟国で最もF35を購入してくれた。安倍総理は本当に並外れた人物です。」なんたること・・・。
 識者にもトランプ来日の「成功」を語らせる。軍事研究家の小原凡司「トランプは日本の協力姿勢に満足している。自衛隊は宇宙部隊創設で米軍に全面協力を打ち出したのが大きい」
 米国に安保戦略を握られたことに対する危機感はどこにも表れない。(6/6号ほか)
 ★ 紙面の本音がのぞくのがコラム「朝雲寸言」欄だ。
 現在の執筆者は防衛大の教員と睨んでいるが、このコラムの「劣化」が著しい。軍人らしい「リアリズム指向」が減り、代わりに台頭しているのは精神論と軽薄さ、皮肉屋の風情である。少し引用してみよう。
 「(映画とは異なり)実際の自衛隊は事に臨んでは切れ味鋭く動く。そのことは、海自部隊に恐怖の一時を味あわされた中国軍の潜水艦が特に感じているはずだ」(6/6号)
 「韓国に対して冷静になった方がお得ですよと、逆に心配になるのはお節介がすぎるか、人が良すぎるか」(6/13号)
 「トランプが板門店で金正恩と会談。日本以上に驚いたのは韓国大統領かもしれない」(7/11号)
 総じて朝鮮は米国と対話中で叩けず、中国は強敵すぎ、韓国を叩いて悦に入っている。ネトウヨレベル。
 ★ 中学生が自衛隊で「職業体験」をすることが増えている。立川市立中学でも基地での「体験」が行われている。
 京都の陸自桂駐屯地で5人の中学生が4日間わたって「体験」。体力検定、土のう構築、車両試乗、行進訓練、敬礼練習などを行った。
 三重の空自笠取山基地では、9人の中学生が職場体験「パイロットスーツの着用体験、女性隊員による「基地内託児施殻」の紹介も行われた。(6/20号)
 ★ 6月21日の立川基地のヘリ事故。『朝雲』は写真も載せず短い記事。その上の隊員がヨガに興じる写真記事よりも小さい扱い!事故を過小評価したい思惑が一目瞭然。陸自は同日、陸幕副長を長とする事故調査委員を立ち上げたという。しかし事故5日でヘリ飛行は再闘した。(6/27号)
 ★ 自衛隊はいまイスラエルと急接近している。日本政府が中東問題では比較的バランスをとった対応をしてきたのは遠い過去の話である。
 山崎陸幕長は、6月に一週間中東を訪問。統幕長としてはじめてイスラエル参謀総長と会談した。シナイ半島に展開する多国籍軍への自衛隊の派遣に感謝されたという。
 この会談を受けてか、同じ号の「朝雲寸言」では、40年前のイスラエル軍の対パレスチナゲリラ作戦に言及。ハイジャッカーを「テロリスト」「過激派」と一刀両断し、イスラエル特殊部隊を「真の意味でプロの部隊」と持ち上げた。地獄への道。(7/4号)
 ★ 6月に大阪で開催されたG20サミットでも自衛隊は活躍した。大阪湾にはもうすぐ空母になる護衛艦「かが」が展開し、周囲を監視。上空には空自のF15戦闘機。陸自は厚労省からの依頼で医官チームを派遣。最後のは「陸自にも一花」というセクシヨナリズムも感じる。(7/4号)
 ★ 参院選の結果は短い記事。「『ヒゲの隊長』佐藤正久3度目の当選」の見出し。「与党で過半数確保も、改憲発議には議席届かず」というおそまつな内容。(7/25号)
 ★ 元々そうだが、近年『朝雲』は一層米国傾斜を強めている。7月18日号の紙面は、1面に「米司令官と防衛相会淡」、コラム欄で米国の新月面着陸計画。2面に日米合同訓練、8面全面使って海自練習航海の米国寄港への隊員感想文。10面に陸自音楽隊と米海兵隊音楽隊の合同演奏会という有り様。米軍の出てこないぺージを探すのが大変なほど。
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