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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

パブコメ締め切りからわずか3日で官報告示した文科省の暴挙

2014年01月20日 | こども危機
 ◆ 文科省が「新」教科書検定基準を告示!
   1/21は文科省に対して抗議するために集まろう!


 大阪の会のIです。
 文科省の暴挙としか言いようがありません。
 1月17日、文科省は、教科書検定基準の改悪を官報で告示しました。
 パブコメ締め切りからわずか3日です。
 多くの人々の意見を完全に無視した暴挙です。

 告示内容は以下にあります。
http://kanpoo.jp/pdf/20140117/h06210/0004.pdf#search=
義務教育諸学校教科用図書検定基準及び高等学校教科用図書検定基準の一部を改正する件(文部科学二
 文科省が告示した内容は、検定基準に新たに
  (1)特定の事柄を強調しすぎない
  (2)近現代の歴史的事象のうち、通説的な見解がない数字などの事項について記述する場合には、通説的な見解がないことが明示されているとともに、児童生徒が誤解するおそれがある表現がないこと
  (3)閣議決定その他の方法により示された政府の統一的な見解や最高裁判所の判例がある場合には、それらに基づいた記述がされていること。
 ことを追加しています。

 さらに「教育基本法の目標に照らして重大な欠陥があれば不合格にする」との点については、教科書検定審議会が今年の3月に審査要項で規定する方針であることが報道されています。
 これらは、昨年12月20日に、文科省が案として作成したものと、内容においては全く同じです。
 1月21日の文科省への共同アピール提出行動は、文科省の暴挙を抗議する場として予定取り行いたいと思います。
 アピール提出とともに、抗議と撤回をもとめる声を直接届けていきたいと思います。
 是非とも全国からご参加ください。
 よろしくお願いします。

 ★ 文科省への共同アピール提出行動

 □日時 1月21日(火) 15:00から
 □場所 衆議院第二議員会館 B1第4会議室
 □流れ  14:00 議員会館通行書発行(衆議院第二議員会館ロビー
      14:30 事前集会+打ち合わせ (第4会議室)
      15:00 文科省への提出行動 (第4会議室)
             ①共同アピール提出
             ②参加の各団体・個人からの要請
      15:30 今後の連携について相談
      16:00 終了


 *参加される方は、資料の準備等がありますので、できるだけ事前にご連絡いただけましたら助かります。(もちろん連絡なしでも参加Okです)
  連絡先 伊賀(大阪の会)  iga@mue.biglobe.ne.jp
  緊急の場合・当日の連絡先 伊賀携帯 09036515876

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 近隣諸国条項を有名無実化し、政府による教科書統制を強化する
     検定基準の見直しに反対する共同アピール

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 共同アピールは、1月20日まで集めますので、さらに拡散していただきますようお願いします。
 賛同団体・個人申し込み 
 ■大阪の会ブログからの場合(下記のアドレスから申し込んでください)
http://kyoukashoosaka.blog39.fc2.com/blog-entry-87.html
 ■インターネットの場合
 下記のフォームから団体名もしくは個人名、公表(インターネットを含む)の有無を記載の上、申し込んでください。
   PC・スマホ共用フォームURL http://ws.formzu.net/fgen/S43826437/
   スマホ専用フォームURL http://ws.formzu.net/sfgen/S43826437/
   携帯電話用フォームURL http://ws.formzu.net/mfgen/S43826437/
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◎ 近隣諸国条項を有名無実化し、政府による教科書統制を強化する
検定基準の見直しに反対する共同アピール

 下村文科大臣は、11月15日「教科書改革実行プラン」を発表し、教科書編集から教科書検定基準、教科書採択まで教科書制度を全面的に改悪しようとしています。12月20日、教科用図書検定審議会は諮問後わずか1カ月、たった2回のスピード審議で「改定案」を決めました。今後下村文科相は、1月中旬までパブリックコメントを実施し、同月中に新基準を告示、4月から始まる中学校教科書検定に適用する方針です。
 今回の教科書検定基準等の改定は、国会での議論が行われません。文科省の一通の「通知」によって徹底されます。これほど重大な制度改悪を、たった2ヶ月程度の密室審議で進めようとしているのです。
 「教科書改革実行プラン」は、自民党教育再生実行会議・教科書検定の在り方特別部会(以下、「自民党特別部会」)の「中間まとめ」をそのまま引き写した内容で、自民党と文科省が一体となって作成したものです。それに基づいて「教科書検定基準改定案」が策定されました。
 ①歴史を歪め、「近隣諸国条項」を有名無実化するものです。

 新検定基準には、「未確定な事象を記述する場合は特定の事柄を強調し過ぎない。通説的な見解がない数字などを記述する場合は、通説的見解がないことを明示する」ことが明記されています。
 これらは、自民党特別部会が「いまだに自虐史観に強くとらわれる」として排除を求めていた日本の侵略と加害の記述をターゲットにしていることは明らかです。これまで積み重ねられてきた歴史的検証や証言などを無視して「つくる会」系グループ等の主張を取り入れ、歴史を歪めようとしているのです。
 文科省は、社会科教科書の検定基準のひとつに「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮」する「近隣諸国条項」を設けています。しかし今回の「改定案」は、事実上「近隣諸国条項」を撤廃するものであり、重大な検定基準の改悪です。
 ②日本政府の見解を厳格に記述する教科書をめざすものです。

 新検定基準には、「政府の統一見解や最高裁の判例がある場合はそれらに基づいた記述をする」することも追加されました。自民党特別部会は、「領土問題について、我が国が主張している立場が十分記述されていない」と主張しており、領土問題で日本政府の立場を厳格に書かせようとしていることは明らかです。
 また第1次安倍政権が「慰安婦の強制連行はなかった」とした閣議決定や戦後補償問題で「日韓基本条約で解決済み」とした政府見解、南京大虐殺(南京事件)の「被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難」とする見解、沖縄戦時の「集団自決」(強制集団死)への日本軍の強制を「断定できない」とする立場等、近現代史に関わる内容で政府見解が強制されることは明らかです。
 さらには福島原発事故の深刻な被害と被ばく、汚染水問題等を覆い隠し、「放射線は怖くない」「(原発は)基盤となる重要なベース電源」等を強調し、原発推進を全ての教科書に迫ることも目に見えています。
 2013年高校教科書採択で焦点化した実教日本史が、国旗・国歌法に関して「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」とした記述に対しても、職務命令を合憲とした最高裁判決を書かせることで封殺することを狙っています。
 政府の見解を無条件に子どもたちに押しつけるのは、もはや教育ではありません。
 ③「検定不合格」を盾に2006年教育基本法「愛国心条項」への従属を一層求めるものです。
 さらには、「教育基本法の目標等に照らして重大な欠陥がある場合を検定不合格要件」とするとしています。それを審査するために教科書出版社に、教育基本法第2条の目標にどれだけ準拠しているかを示す詳細な「対照表」の提出を強制しています。すでに文科省は、2009年の「教科書の改善について」で同様の「通知」を発していますが、今回はそれを教科書の構成・内容全体に広げ、強制力を強めるものとなっています。教育基本法第2条の「愛国心条項」には「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」が同時に明記されていますが、そのことは完全に無視されています。
 今回の教科書検定基準等の改悪は、教科書検定制度発足以降、教科書の在り方を根本的に変えるものです。私たちは、教科書検定基準の見直しに強く反対し、「改定案」の撤回を求めます。
2013年12月


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