生徒さんたちに聴いてもらう今月の作曲家は、バッハの子どもたち。
W.Fバッハ、C.P.E.バッハ、J.C.バッハの3人を聴いてもらいます。
次男C.P.E.バッハは当時、父より人気がありました。
今聴いても古さを感じません。これが前古典派に作られた音楽かと驚きます。
ハイドンが変声で合唱団を辞め、8年間決まった職に就かずバイト生活をしていた頃、C.P.E.バッハの作品で作曲を学びました。
C.P.E.バッハの音楽を聴くと、ハイドンが時折見せる美しい旋律や古典派とは思えない和声の源は彼に有ると思えます。
末子J.C.バッハは、モーツァルトに影響を与えた人物です。
彼の音楽を聴くと、多くを聴いたわけではありませんがモーツァルトの作品かと思うほど似ています。
バロックから古典派の音楽への変化の大きさに、突然変異的なものを少々感じておりましたが、その間をつなぐバッハの子どもたちの存在でなんだか納得。
彼らだけが全てではありませんが、重要人物であることは確か。
バッハ一族、恐るべし。
長男のW.F.バッハ。
彼は性格的なことが影響し活躍できませんでしたが、時代遅れと言われていた父J.S.バッハから英才教育を受け、さらに時代遅れな存在になってしまった人物と言えます。
J.S.バッハが長男のために作った「フリーデマン・バッハのための音楽帳」はインヴェンション、シンフォニア、平均律の基になった教本です。
それ以外でも魅力ある作品が山ほど収められています。
この教本の存在によって長男の名は残ることとなりましたが、本人の作品も現代の我々が聴くとつまらないとは思えません。
バロック音楽に情感が加味された感じ。私が聴いたものは悲しい曲が多かったです。それがいけなかったのか・・
バロックと古典派をつなぐ彼らの作品をもっと知るべきだと思いました。
彼らのことが気になりながらも後回しにしてきたので、今回この機会に少し知ることが出来、私自身も勉強になりました。