大月東中学校 美登里の日々

われら励みて人たらむ
われら学びて知るを得む
知るは即ち愛深き
行いをもて証とす
東中学 いや栄えあれ

税金弁論大会で佑芽さん優秀賞!

2014年11月21日 19時20分56秒 | 学校生活

21日(金),本校を会場に,大月税務署管内(郡内地域)にある中学校の生徒代表15名による税金弁論大会が行われた。
本校からは,3年生の星野佑芽さんが出場し,熱弁をふるい,見事優秀賞を受賞した。
しかも,優秀賞の中でも最高位,大月税務署長賞だ。
山梨日日新聞社が後援者に名を連ねているから,おそらく明日には掲載されるだろう。
また,ケーブルネットワーク大月も取材に来てビデオ撮影をしていたので,来月あたりの「大月の話題」で放映されるはずだ。

以下に,佑芽さんの弁論の原稿全文を掲載する。

大人から子供へ ~税という未来のバトン~

大月東中学校 三年 佑芽

「お母さん、そんなにいっぱい買って、どうするの」消費税が4月から8%になることをあまり深く考えていなかった私は、買いだめをしている母にたずねました。商品そのものは、それまでと変わらないのに、なんだか商品の価値が上がったような、不思議な印象を受けました。私はこれまで、消費税がどのように使われているのかあまり考えたことがなかったので、これを機にその目的についてよく考えてみることにしました。
今回の増税の一番の目的は「社会保障」です。社会保障とは、国が国民の生活を生涯に渡って支え、安心を与えてくれる制度のことです。その中で、特に私が興味を持ったのは、「子ども・子育て支援」の制度です。
社会科の授業で、日本では少子化が進んでいることを知りました。安心して子育てができる環境ではないことや、育児と仕事の両立が難しいことも学びました。
さらに、家庭科の授業では、山梨県内に住む18歳未満の子どもがいる家庭や、妊娠中の方を対象とした、お店でお得なサービスを受けることができる「山梨子育て応援カード」というものがあることを知りました。母もそのカードを持っていました。さまざまなお店が協賛店であることを知り、普段、なにげなく行っていたお店が、急に暖かい存在に感じ、子育てはさまざまな制度に支えられているのだ、と思いました。
私は今、義務教育最後の中学3年生です。こうして学ぶことができるのは、父や母、日本中の方々が税金を納めてくださっているおかげだと思います。この大月東中学校も、昨年、新校舎に建て替えられました。教室のエアコンなど、設備も充実しました。災害時には避難場所として、地域の方々にも活用していただける施設となっています。ここにも、消費税をはじめとした、税金が活用されているのです。
子育てしやすい環境をつくるために、利用される税金。私たちは地域の方々、県民、そしてたくさんの大人に育てていただいています。
祖父母の世代が納めた税金で、父や母の世代が育ち、父や母が納めた税金で、私たちの世代が育っています。私も働く世代になったら、しっかりと税を納めたいと思います。私が今、育てていただいているように、私の納めた税金が、子どもたちの未来につながっていくように。
大人からこどもに、税という未来へのバトンを、私もしっかりと引き継いでいきたいと思います。

※おまけ
今日,ちょうど弁論大会が始まるころ,衆議院が解散された。
消費税の10%引き上げ時期を先送りすることの是非を問いたいと解散の理由を述べた安倍首相。
その際に,引用した言葉が,「代表無くして課税無し」。
これは,アメリカ独立戦争時のスローガンの一つだった。
当時イギリスの植民地だったアメリカは,イギリス本国の議会に自分たちの代表を送ることを認められず,不満を抱いていた。
ところが,フランスと戦争をしていたイギリス本国は,戦費調達のために,植民地アメリカに対して次から次へと課税を強化したために,終に不満が爆発。
「自分たちの代表が議会に加わえてもらえず,それゆえ自分たちの代表の承認を得ることも無いままに,本国政府が一方的に自分たちに課税するのはおかしい」として,独立運動へとつなげていった。
思えば,イギリス革命,フランス革命はもちろん,日本でも室町時代末期から江戸時代にかけて起きた「一揆」も年貢(税)をめぐって為政者(国王や大名)との闘いだった。
これにひっかけて,安倍首相は税に関することは,民意にその信を問わねばならないとして,「代表無くして課税無し」という有名な言葉を持ち出したわけだ。
これに対し,民主党をはじめとする野党各党は,「アベノミクス」そのものの是非を問うことこそが本当の争点だとして,意気込んでいる。
3年生諸君,ちょうど社会科公民的分野で,政党や選挙制度を勉強している。
学校で学んだ知識で,現実世界で起きている事象を読み解いていく,ちょうどいい機会だ。
しかも,もう少しすれば税を含めた経済についての勉強を社会科の授業ですることとなる。
新聞記事やテレビニュースに注目し,今後の動きに関心を持っていこう。


出前授業が行われました。

2014年11月21日 19時18分29秒 | 学校生活

21日(金),都留高校で化学を教えている鶴田先生を講師に招き,本校3年生を対象にした「出前授業」が行われた。
硝酸銀,酢酸鉛,硫酸銅の水溶液をピペットを使って銅線と亜鉛板の上にしたたらせ,水溶液中の金属を分離させ取り
出す(析出)という実験を行った。
銅線と亜鉛板に析出された金属が付着する様子が樹木が枝を張る様子と似ていることから,「金属樹」と呼ばれ,今日
の授業のタイトルにもなっていた。
生徒たちは,鶴田先生の指示に従い,手際よく作業を行い,ほとんどの生徒が析出に成功していた。
ただ,残念だったのは,自分で析出した金属樹をラミネートして「しおり」を作るのを予定してのだが,それができなかっ
たこと。
これは,短縮授業でいつもより5分早く終わったためで,いたしかたない。
次回の楽しみとしよう。
で,ここからが本題。
実験や作業は,目の前で変化や結果がはっきり出ると楽しい。
でも,大事なのは,どうしてそうなったのだろうか,と理由を考えること。
また,全部が全部,成功するわけでもない。
どちらかといえば,成功することよりも失敗することの方が多い。
そんな時,どうして失敗したのだろうかと,その原因を考えることが大事だ。
現実の生活の出来事も同じ。
成功することよりも失敗すことの方が多い。
そして,成功よりも失敗することによっての方が,学ぶことが多く,得るものが大きい。
日本語の四字熟語で『試行錯誤』。
英語に訳すと “ Trial and Error ”
失敗を恐れず,何事にも積極的に挑戦し,経験値を上げていこう。

ところで,3年生諸君。
「金属樹」がどうしてできたのか,イオン化傾向の違いから説明できる?