大月東中学校 美登里の日々

われら励みて人たらむ
われら学びて知るを得む
知るは即ち愛深き
行いをもて証とす
東中学 いや栄えあれ

秋深き隣は何をする人ぞ ~寝る子は本当に育つのか?~

2013年11月20日 16時23分49秒 | 学校生活

 県民の日の前日,養護教諭の正木先生が「保健だより」を出した。毎回,「なるほど」と思うようなことが書かれていてとても勉強になる。今回は「睡眠」について。その一部を紹介しよう。となり

 「夕べは何時だった?」「昨日の睡眠時間は4時間」「夕べは早く寝たよ。1時頃だったかな」「エー,それで早いの?」「だって塾が11時までなんだもん」
 保健室でみんなとよくする会話である。
 睡眠は大切であるとわかっていても,なかなか充分な睡眠をとれない現状にある皆さんのようですが・・・・。私たちは一日の約3文のくらい眠っています。80年生きるとして,26年間は眠っていることになります。睡眠の大切さをもう一度確認し,少しでも就寝時刻を早くして,睡眠時間をできるだけ長くとることができるよう心がけてほしいと思います。

~睡眠のすごい働き・・・眠っている間こそ体は動いている!~
1 脳を休ませる
 私たちは,目を開けたまま眠ることはできません。外からの情報の80%は目から入っていきます。目を開けている,どんどん情報が入ってきて,脳を休ませることができません。
2 体の疲れをとる
 座って寝るより,横になって寝たほうが楽なのは,使う筋肉がずっと少ないからです。睡眠は体の大部分の筋肉を休ませることができます。
3 情報の整理
 レム睡眠の時に,脳は情報の整理という,とても大切な仕事をしています。ものを出しっぱなしにしていると,部屋の中が散らかって,どこに何があるかわからなくなりますね。頭の中も同じです。たくさん取り入れた情報はその日のうちに整理しておかないと,混乱してしまうのです。睡眠不足が続くとイライラしたり,忘れっぽくなるのは,情報を整理できなくて,散らかったままになっているからです。ストレスがあっても,ぐっすり眠ると記憶や感情が整理されて,たいていスッキリした気分で落ち着いた気持ちになれますね。落ち着いた心で生活するためにも,睡眠は重要です。
4 睡眠と成長ホルモン
 睡眠中に,成長ホルモンがたくさんぶんぴつされています(赤ちゃんから老人まで)。成長ホルモンは,骨や筋肉などの成長を促進させる作用,代謝を高めて脂肪細胞を燃焼しやすくする作用,細胞の修復や再生を促す作用があります。睡眠不足をすると,この働きが悪くなり,傷が治りにくくなったり,肌が荒れ,風邪が治りにくくなります。また,肥満の原因にもなりますよ。
5 記憶力と睡眠
 同じ時間勉強しても,夜きちんと睡眠をとったほうが,勉強した内容が長く記憶されることもわかっています。徹夜の試験勉強は逆効果になることもあります。

よい睡眠のために
・寝る前に,カフェインが多く含まれているコーヒーや紅茶,緑茶などを飲まないようにしましょう。
・夜に,コンビニエンスストアなどで明るい光(2,500ルクス以上ある)を浴びたり,携帯電話やテレビ,パソコンなどの画面の光を見ると,脳が覚醒し,眠りにつきにくくなります。
・牛乳のカルシウムには脳神経の興奮をおさえ,イライラを解消する働きがあります。また牛乳に含まれるトリプトファンというアミノ酸は「メラトニン」となり,「メラトニン」は脳に働いて眠りを誘い出しますので,お腹がすいて眠れないときや何か飲みたいときにはオススメします。

※おまけ
 一年中で,今が一番日の入り時刻が早い時期だ。晩秋を迎え,陽が落ちると急に寒さが増し,いきおい屋内で過ごす時間も多くなる。秋の夜長,何をするにも時間がたっぷりあっていいのだが,その余裕からかついつい物事に熱中し過ぎて,夜更かしをしてしまう。
 そんな君たちに(私にも),正木先生がアドバイス。まずは,「寝る子は育つ」という諺があるが,育つのは子どもばかりでなく,大人も含めてすべての年代にあてはまるとのこと。そして,体の健康ばかりでなく,心の健康の保持増進,学力向上にも睡眠の果たす役割は大きいという。ついでに,美容にも!
 一週間後に期末テストを控えるこの時期に,「よく寝ましょう」とは言いにくい気もするが,要は時間の使い方の問題だ。よーく「保健だより」を読み返して,睡眠の大切さを理解し,睡眠時間の確保に努めていこう。

※おまけのおまけ
マスクを配布しました。
 大月市教育委員会からマスクが配布されました。これは大月市の小中学校適正配置計画により閉校になった小中学校の図書館の本約2,000冊を,「東日本大震災の被災地で有効活用してほしい」と提供したお礼に,被災地を支援するNPOから「2,000冊の本をありがとうございました。大月の子がかぜをひかないように」と寄贈されたものです。NPOの方々の行為をむだにしないように大切に使ってください。


気分は那須与一。

2013年11月12日 20時41分30秒 | 学校生活

 7日(木),2年生2クラスの合同で,外部講師をお招きして国語の授業が行われた。
 講師は,小俣好三先生。かつて本校に教頭として勤務し,猿橋中学校の校長で退職した先生で,現在は大月市民会館に公民館主事として勤務し,社会教育に力を尽くしている方だ。
 また,今は解体を待つばかりとなった旧校舎が建設された時に,3年生として在学していたいうから,私たちの大先輩でもある。
 この小俣先生,非常に多種多芸で,書道,弓道,スキーなどをたしなむばかりか,南の島の民族舞踊をアレンジしたダンスの第一人者でもあり,40代以上の先生方の間では伝説的な人物である。
 今回お招きすることになったは,2年の国語を担当している深沢先生が,『平家物語』の名場面「扇の的」を教えるに当たって,弓を射る場面を実際に見たことがなく,生徒たちに説得力ある学習指導ができない,と先輩の先生に悩みを相談したのがそもそもの発端。そして,その相談を受けた先輩の先生が,たまたま好三先生の奥さんであったという偶然。それじゃあ,ということでお願いしたところ,母校の教え子のためにと,快く引き受けてくれたという次第である。
 授業は新校舎3階の多目的教室で行われた。柔道や剣道などの武道場としても活用している場所なので,弓道をするのには距離が少し足りないが,雰囲気的にはもってこいの場所。
 白い筒袖に黒の袴という凛々しい姿で登場し,「弓道」とは何ぞやという講義のあと,実際に弓に弦を張り,矢をつがえて的に向かって射ってくれた。
 礼法に則って入場し,的に向かう顔はそれまでの柔和な表情から一変し真剣そのもの。2年生たちもその気迫に押されて,「武道場」は水を打ったような静けさが支配する。
 キリキリと弦を引き絞る音。シュッと射出する音に続いて,ドンという的に中る鈍い音。一瞬の間を置き,「おおっ」というどよめきが上がる。お見事!20m先の直径一尺二寸(36cm)の的の中心に矢が突き刺さった。2本目の矢も,中心から少しズレたものの的に吸い込まれた。
 その後,質疑応答,弓を引いたり,矢や的をさわったりという体験活動,お礼の言葉へと続き,特別授業を終えた。
 生徒たちは実際の弓に触り,引くことにより,その大きさや思いの外に強い力が必要であることを体感し,またその弓を使って遠くにある小さな的に中てることの難しさを実感したことと思う。
 ちなみに,「扇の的」の主人公である源氏の那須与一は,海の波間に漂う平氏の船上に掲げられた扇を射止める。揺れ動く的,距離は「磯へ七、八段ばかり」というから76m~87mぐらいだろうか。
 小俣先生が目の前で見せた距離の約4倍。弓の張りの強さ,小さくしかも不規則に動く扇の的を,波に揺れる馬上から射抜くことの困難さがわかり,那須与一の一挙手一投足を固唾を飲んで見守る源平両軍の武士たちの心情も理解できただろうと思う。
 百聞は一見にしかず。ホンモノの力を昨日行われた音楽鑑賞会に続き見せつけられた時間であった。


芸術鑑賞会が行われました。

2013年11月06日 22時14分06秒 | 学校生活

 6日(水),芸術鑑賞会が行われた。10月25日付のブログで紹介したように,今年度は音楽の分野で活躍しているプロをお招きし,生演奏を聴くとともに楽器の紹介や演奏体験など,芸術の秋にふさわしい楽しい時間を過ごした。
 講師は,様々な打楽器を自在に操る木村友輝さんを中心に,見事なバチさばきでマリンバを打ち鳴らす穐山みのりさんと,ピアノでメロディを奏でる後藤智美さんの3人。
 3人によるアンサンブル,あるいはそれぞれのソロ,技術の高さももちろんだが,誰もが知っている有名な曲の間に打楽器の特長を生かしたマイナーな曲を挟んだり,生徒代表による演奏体験を織り交ぜるなど,君たちを飽きさせないように計算された見事な構成と軽妙なトークにより,時間が経つのを早く感じてしまった人も多かったことと思う。
 もう一つ,君たちの関心を惹きつけ,集中させたのは打楽器そのものに秘められた力だろう。
 始めの会での校長先生の話にあったように,二足歩行をする人類が自由になった手で初めて奏でた楽器はおそらく打楽器だろうというのが定説だ。つまり,打楽器は人類の歴史とともにあり,その奏でるリズムは人間の本能の部分に直接的に響く。後ろから君たちを見ていて,演奏に合わせて膝をたたく人,踵でリズムをとる人,頭を揺らす人,知らず知らずのうちに体が動いている人がたくさんいたのが,何よりの証拠だ。
 ちなみに,太鼓や鉦などのモノだけが打楽器ではなく,「ボディーパーカッション」という言葉があるように,人間の体そのものが打楽器にもなる。手拍子をはじめとして,体のあらゆる部位をたたく,あるいは壁や床にたたきつけることで簡単にリズムがとれる。強弱はもちろん,たたく部位によって音の高低も違ってくる。まさしく,「身近な」楽器だ。
 秋の夜長,勉強や読書に飽きたら,好きな音楽を聴きながら,ボディーパーカッションを楽しむのもいいかもしれない。

※おまけ
 3人のゲストへのお礼ということで,3年生が8日(金)に行われる市内音楽祭での発表に向けて取り組んでいる合唱を演奏した。
 曲は「君とみた海」と「信じる」の2曲。
 「君とみた海」は,いわゆる恋の歌。意味がわかりやすい。
 難解なのは,「信じる」。
 作詞は,あの谷川俊太郎。
 君たちはこの詩を読んで何を思う。
 3年生は,この詩を読んで何を感じ,何を考え,何を想う。

 


信じる
      谷川俊太郎

 笑うときには大口をあけて
 おこるときには本気でおこる
 自分にうそがつけない私
 そんな私を私は信じる
 信じることに理由はいらない

 地雷をふんで足をなくした
 子どもの写真目をそらさずに
 黙って涙を流したあなた
 そんなあなたを私は信じる
 信じることでよみがえるいのち

 葉末(はずえ)の露(つゆ)がきらめく朝に
 何を見つめる小鹿のひとみ
 すべてのものが日々新しい
 そんな世界を私は信じる
 信じることは生きるみなもと


仕事と生き方を学ぶ

2013年11月02日 20時35分16秒 | 学校生活

 28日(月)午後,「総合的な学習の時間」で「生き方」の学習をしている3年と,「職場体験学習」を次の日に控えている2年生を対象に講演会が行われた。
 演題は,「MEET THE SUPERHUMANS」。講師は,義肢装具士の沖野敦郎さんと,彼の製作した義足をつけて砲丸投げと円盤投げで2016年リオデジャネイロパラリンピックを目指している高土文子さん。
 この講演の様子を,学校だより『みどりが崎』(天野校長),2学年週予定表(坂下学年主任),3学年学年だより『Hop Step Jump』(渡邊学年主任)の記事より抜粋し,紹介する。

 義肢装具士とは,腕や足を失ってしまった方のために,代わりの腕や足を製作する方ですが,使いやすい義足を作るために,「一日一日を全力で生きている」という沖野さんの言葉が印象に残りました。また,義足をつけて会場を走っていただいた高土さんの姿と「動ける楽しさを感じている」ということばは感動的でした。
沖野さんは最後に,「勉強はむだにならない。勉強して準備しておけば,必要になるときが必ずやって来る」「勉強して知識を広げておけば,自分がやりたいことを探すときに色々な選択ができる」と話されました。
(『みどりが崎』第23号10月31日発行)

 10月28日(月)義肢装具士の沖野敦郎さんと陸上競技でのパラリンピック出場を目指す高土文子さんに来ていただいて,貴重なお話を聞かせていただきました。まず,義肢装具士の仕事の話,パラリンピックについて,高土さんに実際義足をつけていただいたり,走っていただいたり,質問形式で高土さんから感想やお気持ちを聞いたり,中学生へのメッセージを話していただきました。また,その後の質問コーナーでも,障害者と健常者との壁を取り除くことが自分の夢であることなどを熱く語っていただきました。(中略)
 私が聞いていて印象に残ったことは,2年生代表で感想を述べてくれた佐藤君と同じで,足を切断することがその人の人生においてマイナスになるのではなく,プラスになることがあるのだという話でした。高土さんは,乳児期の火傷が原因で子どもの頃から,運動にはほとんど縁のない方だったそうですが,10年ほど前に足を切断することになり,義足で歩くことからはじめて,走り始めると同時に投擲種目を始め,今では世界を敵にするまでに成長しているということでした。つまり,足を切断したことで義足にはなったけれど,自分の人生は豊かに広がってきているというのです。「人間て面白いもので,できなくなるとやりたくなる動物なんです」という沖野さんの話も印象的でした。高土さんは,障害があるにもかかわらず,明るく朗らかに過ごしているところがとても素敵な方に思えました。そんじょそこらの健康な人よりも健康で健全な方という印象を強く持ちました。このような2人に貴重なお話や体験談,実際に装具の着脱や,アスリート用に義足で走るところを見せてもらう経験ができたことは,私たちの視野を広げることにつながったのではないかと思います。
(『Hop Step Jump』10月31日号)

 「沖野さんの話を実際に聞いて,義足についてより詳しく知ることができました。沖野さんは特に,疾走用義足というスポーツをして走ったりするときに使用する義足をよく作っていて,それについてもいろいろと学べて良かったです。沖野さんは本当に義足づくりを頑張っていて,努力していてすごいと思いました。それに,義足を使う方ともふれあってパラリンピック出場に向けても,一緒に頑張っていて,人のために一生懸命になれていて私は尊敬したいと思いました。沖野さんが義足で走っている人を見てカッコイイと思って義肢装具士を目指した様に私も,目標をつくり頑張りたいと思いました。今はわからないけれど,目標ができたときに困らないように日々の勉強を今は頑張りたいです」(2年2組入鹿山沙来さんの感想文)
 多くの生徒が,沖野さんの仕事や生き方,考え方に感銘を受けて,そして高土さんの走る姿に感動を覚えていました。私は,「人は共に生きていること,その人の笑顔を見るために頑張れること」などを感じました。職場体験学習を前に仕事や生き方を考える良い機会になったと思います。
(第2学年「第27週予定表」11月1日発行)

 なお,2年生は29日(火),30日(水)の二日間にわたり,以下の32事業所で職場体験学習業所を行わせていただきました。
 受け入れ先の事業所の皆様方の,本校の教育活動に対するご理解とご支援に対し,厚く感謝申し上げます。

大月中央病院
共立猿橋診療所さるはし
大月市役所
特別養護老人ホーム志仁也
いろはや
古久屋自動車
月カフェ
TOMI 大月店
ポニー
モン・ブロート
ヤナイスポーツ
山梨スポーツ
大月保育園
大月キリストの教会幼稚園
さくら保育園
真木保育園
大月図書館
カローラトヨタ山梨株式会社大月店
山陽精工
誠実堂
ノジマ都留店
BOOKOFF 大月インター店
ブックステーション
公正屋 都留店
公正屋 大月東店
セブンイレブン 猿橋駅北店
セブンイレブン 都留田野倉
セブンイレブン 鳥沢店
ヤマザキデイリー 大月駅前店
ヤマザキデイリー 大月桂川店
ローソン 田野倉店
クロネコヤマト 大月花咲店