28日(月),平成25年度新入生説明会が行われた。1月28日現在の来年度本校入学予定者は87名。その内訳は,学区内の3つの小学校である大月西小14名,大月東小49名,強瀬小19名。そして学区外の初狩小4名,七保小1名となっている。
説明会は2部構成で行われた。第1部は児童が校舎見学をしている裏で保護者に向けて入学準備品や学納金口座引き落としの手続きの事務的な説明。そして第2部は校舎見学から帰ってきた児童とともに中学校生活の紹介やきまりの説明,心と体の健康についての指導があった。
今回は,この説明会2部の中で語られた山先生と正木先生の話を紹介してみようと思う。
まずは,山先生。
山先生は,3年生とわかば学級の社会科の授業を行うとともに生徒指導主事という仕事もしている。生徒指導主事は,いじめや暴力行為などの問題行動を未然に防止するための対策を考えたり,万が一問題行動が発生した場合には中心となってその対応にあたることになっている。
簡単に言うと,すべての生徒がそれぞれの個性を生かしながら積極的にいろいろな活動に参加し,集団生活を営む中で満足感や充足感を感じ,学校生活が楽しく気持ちよく過ごせるようにあれやこれやと心配りをしてくれる中心となる先生だ。
学校という集団生活を営む上で必要なのは,やはりルールだ。ルールによってお互いが安心して生活できる。だから,生徒指導主事である山先生は他の先生を代表してルールの大切さを君たちに説き,指導の先頭に立つ。
今回の新入生説明会でも,児童と保護者に向かい,大月東中学校のきまりについて説明した。
その終わり際に,こんなことを言った。
「いろいろと細かいことを言ってきましたが,今まで言わなかったこと,あるいはこの入学説明会のしおりのきまりのページに書いてないことは,してもいいこと,許されることというわけではありません。例えば,授業中立ち歩かない,人を殴らない,などは書いてありません。そんなことは中学生としてやってはいけないことであると当然わかっているものとして考えているからです。書いてあることの大部分は,色や時間,位置や順序,長さなどの基準に関するものです。学校生活のきまりのすべてを書くことなんかできません。むしろ書いてない部分こそが大事で,何が良くて何がいけないのかしっかり自分で判断してください」
さて,君たち中学生は山先生のこの言葉,どう受け止める?ここでもやはり「あたりまえのこと」の大切さ,そして,そのレベルを上げていくことが自分を高め集団の質を高めることにつながっていくことがわかるだろう。
次に,正木先生。
正木先生は保健室の先生。職名で言えば養護教諭。その仕事は,心と体のケアにある。具体的には君たちの健康の保持増進のために,保健指導による事故や病気の予防や,健康観察や身体測定による異常の早期発見に努めたり,ちょっとした怪我や具合の悪い時には消毒やベッドで休ませるなどの応急処置などが思い浮かぶ。また,様々な悩みごとの相談にも親身になって応じるのも最近では大きな仕事の一つとなっている。
その正木先生が,次のような話をした。
「心と体の健康を維持していくためには,基本的生活習慣がしっかりしていないとダメです。中学校では一つの授業の時間も5分間長くなり,そして6校時ある日も5日間となります。また,部活動を朝早くから夕方おそくまでしなくてはなりません。充分な睡眠とエネルギーをしっかりとらないと,体はもちろん頭の動きも鈍くなります。「早寝,早起き,朝ごはん」を心がけ,規則正しい生活をしていきましょう。また,中学校時代は体が急激に変化・成長してくるとともに,それにつれて心も不安定になり,様々な不安や葛藤に襲われます。そして,やり場のない気持ちを大人や社会に反抗したり,モノにぶつけたりもします。でも,身体の変化に対するとまどいも,人間関係上の悩みや苦しみも,そして反抗したい気持ちも,どれもみな成長していく上であたりまえのことです。解決の方法が見つからない時,保健室に来て私に相談してください。感情のままに他人や自分を傷つける行為に走るのではなく,よりよい解決の方法を一緒に考えたいと思います。また,お父さんお母さん方も「嵐の時代」にあたる子育てで悩むこともある時は気軽に相談に来てください。大事なことは,恥ずかしがらずに時々子どもたちを「ぎゅっ」と抱きしめること。それだけで子どもたちは安心するはずです」
前半部分,ここでもまた「あたりまえのこと」の大切さが話されている。何度となく繰り返されるのは,「あたりまえが一番むずかしい」からだ。
また,後半部分も大事。先にも書いたが,正木先生は心のケアの専門家。しかも君たちのお母さんの年代を教えたベテランの先生。友だちや担任の先生に打ち明けられない悩みがあったら保健室を訪ねてみよう。きっと君たちの心強い存在になってくれるはずだ。
お父さんお母さん方も,心と体の成長に関わる悩みがあったら保健室を訪ねてみてください。また,お子さんを「ぎゅっ」と抱きしめることも忘れずに。
※おまけ
去年の夏,キッチンで風呂上がりのビールを立ち飲みしていたら25歳にもなる娘が近づいて来るやいなや突然抱きついてきた。不意の出来事にびっくりして棒立ちになっていると肩が小刻みに震えて泣いている気配がする。お互いに,何があったとも言わず,何があったとも聞かないままに,それこそ,「ぎゅっ」と抱きしめてやり,しばらくしてから頭をぽんぽんとたたいやると,娘は「ありがとう」と一言いって自分の部屋に戻っていった。次の日の朝,昨日の夜は何事もなかったような顔をしていつものように勤めに出かけていく娘の姿を見送りながら,いくつになっても子どもは子どもはだなぁとつくづく感じたことを正木先生の話を聞いた時思いだした。
お父さん,お母さん。「くそ婆ァ!」と言われようが,「オヤジ臭い」と煙たがれようが,親は親であり,子は子であり続けます。予防のためにはもちろん,荒れている時こそ「ぎゅっ」と力強く抱きしめて気持ちを落ち着かせ,安心させてやることが必要です。大丈夫,悪態をいくらつかれようが,子どもは心と反対のことをきっと言っています。親としての自信を持って頑張ってください。ただし,「親離れ」「子離れ」するために,適当な「間合い」をとることも忘れずに,ね。
説明会は2部構成で行われた。第1部は児童が校舎見学をしている裏で保護者に向けて入学準備品や学納金口座引き落としの手続きの事務的な説明。そして第2部は校舎見学から帰ってきた児童とともに中学校生活の紹介やきまりの説明,心と体の健康についての指導があった。
今回は,この説明会2部の中で語られた山先生と正木先生の話を紹介してみようと思う。
まずは,山先生。
山先生は,3年生とわかば学級の社会科の授業を行うとともに生徒指導主事という仕事もしている。生徒指導主事は,いじめや暴力行為などの問題行動を未然に防止するための対策を考えたり,万が一問題行動が発生した場合には中心となってその対応にあたることになっている。
簡単に言うと,すべての生徒がそれぞれの個性を生かしながら積極的にいろいろな活動に参加し,集団生活を営む中で満足感や充足感を感じ,学校生活が楽しく気持ちよく過ごせるようにあれやこれやと心配りをしてくれる中心となる先生だ。
学校という集団生活を営む上で必要なのは,やはりルールだ。ルールによってお互いが安心して生活できる。だから,生徒指導主事である山先生は他の先生を代表してルールの大切さを君たちに説き,指導の先頭に立つ。
今回の新入生説明会でも,児童と保護者に向かい,大月東中学校のきまりについて説明した。
その終わり際に,こんなことを言った。
「いろいろと細かいことを言ってきましたが,今まで言わなかったこと,あるいはこの入学説明会のしおりのきまりのページに書いてないことは,してもいいこと,許されることというわけではありません。例えば,授業中立ち歩かない,人を殴らない,などは書いてありません。そんなことは中学生としてやってはいけないことであると当然わかっているものとして考えているからです。書いてあることの大部分は,色や時間,位置や順序,長さなどの基準に関するものです。学校生活のきまりのすべてを書くことなんかできません。むしろ書いてない部分こそが大事で,何が良くて何がいけないのかしっかり自分で判断してください」
さて,君たち中学生は山先生のこの言葉,どう受け止める?ここでもやはり「あたりまえのこと」の大切さ,そして,そのレベルを上げていくことが自分を高め集団の質を高めることにつながっていくことがわかるだろう。
次に,正木先生。
正木先生は保健室の先生。職名で言えば養護教諭。その仕事は,心と体のケアにある。具体的には君たちの健康の保持増進のために,保健指導による事故や病気の予防や,健康観察や身体測定による異常の早期発見に努めたり,ちょっとした怪我や具合の悪い時には消毒やベッドで休ませるなどの応急処置などが思い浮かぶ。また,様々な悩みごとの相談にも親身になって応じるのも最近では大きな仕事の一つとなっている。
その正木先生が,次のような話をした。
「心と体の健康を維持していくためには,基本的生活習慣がしっかりしていないとダメです。中学校では一つの授業の時間も5分間長くなり,そして6校時ある日も5日間となります。また,部活動を朝早くから夕方おそくまでしなくてはなりません。充分な睡眠とエネルギーをしっかりとらないと,体はもちろん頭の動きも鈍くなります。「早寝,早起き,朝ごはん」を心がけ,規則正しい生活をしていきましょう。また,中学校時代は体が急激に変化・成長してくるとともに,それにつれて心も不安定になり,様々な不安や葛藤に襲われます。そして,やり場のない気持ちを大人や社会に反抗したり,モノにぶつけたりもします。でも,身体の変化に対するとまどいも,人間関係上の悩みや苦しみも,そして反抗したい気持ちも,どれもみな成長していく上であたりまえのことです。解決の方法が見つからない時,保健室に来て私に相談してください。感情のままに他人や自分を傷つける行為に走るのではなく,よりよい解決の方法を一緒に考えたいと思います。また,お父さんお母さん方も「嵐の時代」にあたる子育てで悩むこともある時は気軽に相談に来てください。大事なことは,恥ずかしがらずに時々子どもたちを「ぎゅっ」と抱きしめること。それだけで子どもたちは安心するはずです」
前半部分,ここでもまた「あたりまえのこと」の大切さが話されている。何度となく繰り返されるのは,「あたりまえが一番むずかしい」からだ。
また,後半部分も大事。先にも書いたが,正木先生は心のケアの専門家。しかも君たちのお母さんの年代を教えたベテランの先生。友だちや担任の先生に打ち明けられない悩みがあったら保健室を訪ねてみよう。きっと君たちの心強い存在になってくれるはずだ。
お父さんお母さん方も,心と体の成長に関わる悩みがあったら保健室を訪ねてみてください。また,お子さんを「ぎゅっ」と抱きしめることも忘れずに。
※おまけ
去年の夏,キッチンで風呂上がりのビールを立ち飲みしていたら25歳にもなる娘が近づいて来るやいなや突然抱きついてきた。不意の出来事にびっくりして棒立ちになっていると肩が小刻みに震えて泣いている気配がする。お互いに,何があったとも言わず,何があったとも聞かないままに,それこそ,「ぎゅっ」と抱きしめてやり,しばらくしてから頭をぽんぽんとたたいやると,娘は「ありがとう」と一言いって自分の部屋に戻っていった。次の日の朝,昨日の夜は何事もなかったような顔をしていつものように勤めに出かけていく娘の姿を見送りながら,いくつになっても子どもは子どもはだなぁとつくづく感じたことを正木先生の話を聞いた時思いだした。
お父さん,お母さん。「くそ婆ァ!」と言われようが,「オヤジ臭い」と煙たがれようが,親は親であり,子は子であり続けます。予防のためにはもちろん,荒れている時こそ「ぎゅっ」と力強く抱きしめて気持ちを落ち着かせ,安心させてやることが必要です。大丈夫,悪態をいくらつかれようが,子どもは心と反対のことをきっと言っています。親としての自信を持って頑張ってください。ただし,「親離れ」「子離れ」するために,適当な「間合い」をとることも忘れずに,ね。