世界各国のメディアが,東日本大震災の被災状況の報道とともに,罹災者たちの秩序の良さや,日本の防災対策を評価するコメントを添えている。
中国の新京報(電子版)は,「教師は最後に電気を消してから教室を離れ、避難民は暗闇の中で秩序正しく並び救済物資を受け取る」と日本人の冷静さや秩序正しさを評価し,その他の国々も災害につきものの窃盗略奪事件や無法状態の見られないことに驚きと称賛の声をあげている。
同じ日本人として,このような高い評価を得られた被害に遭われている方々を誇りに思うと同時に,大きな被災を免れた東京近辺で起きている,地震災害に便乗した点検商法やかたり商法,あるいは募金詐欺などを聞くにつけ強い憤りを感じる。安全な環境の中にいるほんの一部の人の心ない行為が,困難な状況の中で多くの人が見せている美徳を台無しにしてしまうからだ。
また,私たちのまわりで起きている品不足にもやるせなさを感じてしまう。ろうそくや懐中電灯・乾電池等の防災用具が売り切れるのはしかたないとしても,ガソリンや食品の売り切れにはあきらかに買い占めに走っているとしか言いようがない。
震災により一時的に需給のバランスは崩れるかもしれないが,西日本や日本海側の港湾設備や製油施設は稼働しているし,食料自給率がもともと低い日本が東北地方の農産物に依存している割合がそんなに高いとは思えない。増産をし,輸入を増やせば,しばらくすれば安定するはずだ。
不要な買いだめは,需給のバランスの回復を遅らせるばかりか,被災地への物流を阻害し,罹災者を苦しめるだけではないだろうか。
被災地から遠く離れた私たちにできること。
それは,なにも特別なことではない。
冷静さ持ち,秩序正しく行動することだ。
「日本人」であることを誇りに思えるような行動を!
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買いだめ・買い占め防止に関する啓発ポスターから....
じぶんの食料を買うつもりが
誰かの食料を奪っていた
ほんの少しだけ,冷静に,優しくなって下さい。
いつものあなたに戻ってください。
ちょっと待って!
ほんとにそんなに必要?
そんなにたくさん買っても
食べられないよ!
地震だからって
うんちがたくさん出る訳じゃ
ないよね?
奪い合えば足りぬ,
分け合えば余る
パニックがパニックを。
ハートがハートを。
繋げます!
僕らがそんなに買いあさったら,
被災地の人たちに
顔向けできないじゃない。
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最後に,You Tube の「東北地方太平洋沖地震 〜私たちにいまできること〜 」を紹介する。
ここをクリックして見て欲しい。