大月東中学校 美登里の日々

われら励みて人たらむ
われら学びて知るを得む
知るは即ち愛深き
行いをもて証とす
東中学 いや栄えあれ

真夢さん,読書感想文コンクールで県特選!

2011年10月21日 17時52分33秒 | 学校生活
 第57回読書感想文コンクールで県特選を受賞した,井上真夢さんの感想文を掲載する。
 タイトルからは何の本を読んだかわかりにくいが,読み進んでいくと「あっ,あれかな?」と気づくはず。
 文末に本の紹介を載せるので,最後までしっかりと読んで下さいね。


「清らかに,慎み深く,とつとつと」
                         大月東中学校3年 井上真夢

 数学はどこか素っ気なく,無愛想だ。わたしは数学が特別嫌い,という訳ではない。しかし,話しかけても反応は薄く,とっつきづらい奴だ,といつも思う。それに比べると,国語はなんてフレンドリーなんだろうと思えてくる。例え,知らない漢字だろうと,初めて読む文章だったとしても,なんとなくのイメージは頭に浮かび上がる。だが,数字は「数字」でしかない。私の頭の中では,「3」という数字は「3」であり,永遠に「3」でしかないのだ。そんな数字たちが唐突に並び,難題を出してくる。それだけではない。今度は,XやY,AやBなどの記号が登場してくる。そうすると,いよいよ「数字」までもが遠のいていく。掴みかけたと思ったのは錯覚で,やっぱり最初から,そっぽを向かれていたのか,という気分になる。
 この「博士の愛した数式」を読んで,数学が突然好きになったとか,ましてや特になったなどということは決してない。ただ,この本に登場する,白紙の数学の世界に引き込まれた。博士は,ルート記号を
 「どんな数字でもいやがらず自分の中にかくまってやる,実に寛大な記号だ。」
 と言った。その一言で,私の中のルートが一変した。書きづらく,やっかいな奴だ。そう見えたルートは,表面的なものでしかなかった。ルートは,とても温かく,優しさの塊のような記号だと,博士は私に教えてくれた。
 そんな博士の記憶は80分しかもたない。記憶力を失った博士にとって,主人公の「私は常に新しい家政婦。博士は「初対面」の主人公に,靴のサイズや誕生日,電話番号などの数字に関する質問をする。博士にとっては数学こそが博士の言葉なのだ。主人公の電話番号に対し,博士はこう言った。
 「5761455だって?素晴らしいじゃないか。一億までの間に存在する素数の個数に等しいとは。」
 ただの電話番号だと思っていたものが,博士の手にかかれば,意味を持つ。なぜだか感動した。数字たちが,息をし出したように思えて。
 博士はどんな数字にでも「意味」を与える。私は,数字に「命」を宿すようにも思った。少なくとも,私の中でただの数字だったものが,意味を持ち,息をした。
 博士に聞いてみたいと思った。私の誕生日,電話番号,名前の字画,靴のサイズ,郵便番号。それらの数字たちには,いったいどんな意味が隠されているのだろう?考えてみると,ワクワクして仕方がないのだ。
 博士の数字に対する愛は美しい。彼は,相手を慈しみ,無償で尽くし,敬いの心を忘れず,時に愛撫し,時にひざまづきながら,常にそのそばから離れようとしなかった。とても正統的な愛し方。博士は,新たな法則などを見つけた場合「発明」とは言わない。なぜなら「神の手帳にだけに記されている真理を一行ずつ,書き写すようなものだ」から。しかし,「その手帳がどこにあって,いつ開かれているのか,誰にもわからない。」だから「発明」するのではない,「見つける」のだ。美しさを求める博士の,数学者らしくない,その考えが美しいと私は思った。そして,それは数学に限ることでないと思う。テレビや新聞やインターネットで得る様々な情報。その中には,悲惨な事故や事件,また見ていて不安になる情報がたくさんある。私たちは,そういった美しさとは正反対の事柄にばかりとらわれてしまいがちだ。それは,せわしく生きているからだと思う。美しさは,心に余裕がなければ見つけることができない。例え,虹が目の前にあっても,そのことに気づく余裕がなければそのまま歩き続けてしまう。ほんの少し,ほんの少しだけ顔を上げれば,幸せな気持ちになれるのだ。目の前の美しい出来事に気づくことなく,せっせと歩いていく。そんな私たちは,日常のたくさんの「美しさ」を見落としている。きっと,もう少しゆっくりと生きていけば良いものだと思う。そして,博士のように,こちらから愛し,向き合えば見つけることができるのだ。そうすれば,この世界も「美しい」と思うことができるだろう。


おまけ****************
 読み進むうちに,「あっ,あの映画だな!」と気づいた人も多いと思う。しかし,映画を観て感想を書いても,読書感想文にはならない。読書感想文が読書感想文であるためには,まず「本」を読まなくてはならない。
 真夢さんが読んだ本は,この映画の原作となった小説。題名は映画と同じく「博士の愛した数式」。芥川賞作家小川洋子が,2003年に著した作品だ。
 あらすじは,ネットで検索すればすぐに出てくるので割愛するが,映画とは登場人物もストーリーも若干違うということだけは知っておこう。この意味においても,同じ題名の映画を観ても「読書感想文」を書くことはできない。
 さて,季節は秋。秋の頭にはたくさんの○○がつく。スポーツの秋,芸術の秋,食欲の秋,そして読書の秋。次回は,話の流れとして読書について書いてみよう。

賞状伝達が行われました。

2011年10月21日 17時41分03秒 | 学校生活
納め式の後,賞状伝達が行われました。
表彰されたのは以下の通りです。

 第57回読書感想文コンクール  県特選  井上真夢
                     地区入選 天野裕斗

 第17回西関東吹奏楽コンクール 銅賞 大月東中学校

 山梨県中学校学年別水泳競技大会
   3年男子自由形50m1位26秒41        樋口満貴
   3年男子バタフライ50m1位28秒09       樋口満貴

 第64回北都留児童生徒理科自由研究発表会
   優秀 りんごの変色の観察          天野裕斗
   優秀 温まりやすい冷めやすいのは何色  小俣堅也
   優秀 鉄のさび方                小俣智也
   優秀 花と水の関係              小林幸親
   優秀 夕焼けはなぜできるのか       佐野椎真
   優秀 紙をまっすぐに落とす研究       白輪地瑞樹
   優秀 液状化現象とは             根上 純
   優秀 塩の水の吸い出し実験        横内美奈

 第24回県新人陸上競技大会
   共通女子走高跳1位1m58(大会新)     田中女瑠萌

大月市新人大会の結果

2011年10月21日 17時13分14秒 | 学校生活
 19日(水),大月市新人大会納め式が行われ,各部の成績の報告と,持ち帰った優勝旗と賞状が学校に納められました。
 結果は以下の通りです。

  野球            優勝
  サッカー         優勝
  剣道            2位
  バレーボール      3位
  男子バスケットボール 3位
  女子バスケットボール 2位
  男子卓球団体      2位
  女子卓球団体      2位
  女子卓球 個人2位 平井夢奈  3位 天野清楓 
  男子ソフトテニス 団体2位  個人1位 佐野・小宮組  3位 小林・遠山組
  女子ソフトテニス 団体優勝  個人3位 小俣・加納組

 県大会に出場する野球部,サッカー部,女子バスケ部,男女卓球部,男女テニス部は,県大会開始一週間前から大会終了まで,午後5時45分まで部活動を延長して練習します。
 下校時はすでに陽が落ちて暗くなっていますので,明るい道を寄り道せずに帰るよう指導していますが,ご家庭でも一言いただきたいと思います。

「明日の大月市の教育を語る会」が開かれました。

2011年10月16日 08時56分20秒 | つれづれ
 10月15日(土),大月市民会館を会場に「第38回 明日の大月市の教育を語る会」が開催されました。当日は大雨で,市民会館の駐車場はまだしも,東京電力大月営業所北側の興和跡地に駐車された方は,まるで池のような水たまりの中に降り立ち,さらに雨に打たれながらの移動を強いられ,たいへんだったことだろうと思います。PTA役員の皆さんをはじめとするたくさんの保護者の皆さんのご参加,ほんとうにありがとうございました。
 開会行事の中,石井由己雄大月市長が学校校舎の耐震化にふれ,本校の新築に向けてのスケジュールを発表しました。それによると,今年度は設計,来年度は着工,そして平成25年度の秋には竣工の予定となっています。工事にともない本校教育活動にさまざまな影響が出ることが予想されますが,その内容が具体的にわかり次第保護者の皆さんにはお知らせしたいと思います。
 また,新築にともない,それに付随する様々な施設・設備の整備充実も必要となってきます。予算は限られていることではありますが,中学校の適正配置が予定どおり進むと,大月市の中学校は本校と猿橋中学校の二校だけになることを考えると,将来を見越してできる限りのことをしていただけるよう保護者の皆さんとともに要望していきたいと思います。

 さて,以下に「第38回 明日の大月市の教育を語る会」で採択された,大月市への要望事項を掲載します。長文ですが,是非とも熟読していただき,生徒たちの現在の教育環境の様子を知り,これからの学校教育のあり方を考える材料としていただきたいと思います。
 また,「明日の大月市を担う子どもたちのために」は,私たち大人がすべきことが提案されています。子どもたちの手本となれるような大人になるよう努めましょう。


■■■ 要望事項 ■■■

 私たちは,過去37年間にわたり,保護者と教職員が協力し合って,ゆとりある教育の中から,たくましく,かしこい子どもを育てることを目的として,「教育県民大行動大月地区集会・明日の大月市の教育を語る会」を開催してきました。
 この会の中で,まず,子どもたちの教育に関わる自らの課題を明らかにしていくために,保護者がなすべきことは何か,学校として,PTAとして何をしなければならないのか,また,地域に広め連携していくべきことは何か,などを考え,その解決に取り組んできました。そして,義務教育における教育条件の整備と拡充,諸経費の保護者負担軽減等の教育要求の実現に向けて,市当局その他への要請を行ってきました。
 その結果,私たち自身,現在の教育への認識を高めることができました。そして,行政当局の深甚なる御理解のもとに,教育環境の整備・拡充を進めていただくことができました。
 私たちは,「第38回 明日の大月市を語る会」を開催し,「21世紀を担う子どもたちの健全育成をめざし,教育のあり方をともに考えよう」のテーマのもと,子どもたちの学校教育や生涯学習の場における教育環境や教育条件の整備・拡充,保護者負担の軽減など,教育に関わる要望事項の実現に向けて,さらに取り組みを強化するため,今日ここに結集しています。
 私たちは,教育四者(大月市PTA連合会,大月市校長会,大月市教頭会,大月市教育会)から提起され,討議された多くの教育課題の中から,とりわけ大月市の子ども・保護者・教職員にとって,緊急かつ重要な事項を,次の7項目にまとめ,要望事項として提案します。



 小中学校の適正配置を進めるに当たっては,「子どもたちにとっての適正化」を基本的考え方とし,今後の方針について保護者及び地域住民に早急に原案を知らせ,話し合いの機会を多く設定するとともに,充分な合意を得るように鋭意努力していただきたい。また,統合によって削減された経費を学校教育充実のために優先的に使用できるよう配慮していただき,統合後の教育環境の整備・充実に努めていただきたい。

 「子どもたちの生命を守ること」を大前提に,校舎の耐震率100%の達成をはじめ,危険個所の点検・修繕や防災設備の整備等を早急に進めていただきたい。また,路線バス運行区間以外の地域の子どもたちの安全面についても,スクールバスの運行等を含めて再度検討していただくとともに,子どもたちがより安全に登下校できるように歩道の確保,カーブミラー,ガードレール及び街灯の設置等をしていただきたい。併せて,子どもたちの下校や放課後の安全確保のために,安全パトロールの強化,防災無線で不審者情報の発信をしていただきたい。

 放課後の子どもたちの安全,安心な居場所づくりのため,各地区への「学童保育(放課後児童クラブ)の設置や,施設の更なる整備・充実を図るとともに,保育対象年齢の引き上げ,長期休業中の開始時刻の見直しをしていただきたい。併せて,「子どもを育てやすいまち・大月市」を目指し,「保育料の更なる軽減」をお願いしたい。

 大月市独自の施策である,小学校のきめ細かな指導のための「市担教職員配置」事業の継続・拡大をお願いしたい。また,いじめや不登校等の問題行動に対処し,一人一人を大切にする教育を推進するため,「教職員の加配」や「定数改善」を引き続き県教育委員会に働きかけていただきたい。

 安全で安心な学校給食の内容をいっそう充実するため,「栄養職員2名の配置の継続」「調理員の大幅増員」とともに,市担の調理場専属の栄養士の配置をしていただきたい。また,学校給食センターでは安心・安全を大前提とした学校給食の内容の充実を今後もお願いしたい。

 学校教育活動のより一層の充実と保護者負担軽減のため,学校予算の増額をお願いしたい。併せて学校行事等(演劇教室・音楽発表会や陸上記録会の交通費・中学校部活動など)への補助金を継続・拡大していただきたい。

 学びの拠点として,学校図書館の更なる整備・充実(図書館司書の週5日勤務等)を目指していただきたい。また蔵書の更新・補充のための図書購入費の増額等を進めていただきたい。



明日の大月市を担う子どもたちのために

~ 子どもも大人も…共に育ち合う大月市をめざして ~

第38回 明日の大月市の教育を語る会実行委員会


 昨年度末の3.11東日本大震災は日本の社会,経済から私たちの身近な生活まで多くの影響がありました。この7か月の間に震災後に顕在化した問題の中で地域社会のあり方を再び見つめなおそうとすることが求められてきていると思います。
 私たちは明日の大月市を担う子どもたちのよりよい教育環境をつくるため「第35回 明日の大月市の教育を語る会」において市内すべての小中学校の保護者及び教職員が共に手を携え同一歩調で取り組む活動を2つ採択しました。

<1> 子どもたちを心身ともに健やかに育てる土壌は,豊かな人間関係にあります。あいさつは豊かな人間関係を築くコミュニケーションの第一歩です。市をあげて,学校・家庭・地域において広く実践される『あいさつ運動』を展開しましょう。

<2> 環境問題に取り組もうとする気持ちは,思いやりと豊かな心に直結するものです。それは,自分のためだけでなく他者のため,未来のため,他の小さな命への思いやりの心が土台となって生まれます。心の貧しさが叫ばれる昨今,私たち大人が率先して,環境意識の輪を広げていく取り組みを展開しましょう。

 独自行動<1>では,「あいさつ運動」を合い言葉に,まず私たち親が手本となって子どもたちに声をかけ,子どもたちが学校の外でも進んであいさつができる環境づくりに取り組みました。このことは地域社会のあり方を問う上で,各家庭・地域で取り組んでいきたいと思います。

 独自行動<2>では「いのちのエコキャップ運動」として,平成20年度後半から取り組んできました。ただ環境問題に取り組もうではなく,具体的な活動として可燃ゴミとして捨てられているペットボトルキャップを回収しリサイクルセンターを通してNPO法人エコキャップ推進協議会と連携し途上国の子どもたちにワクチンを贈る運動を展開しました。平成23年9月末現在で約2,411kg,ワクチン1,319人分となりました。
 独自行動開始から3年が経ち,だいぶ定着がはかられてきました。家庭での「エコキャップ」回収については理解され,多くの協力体制が整ったと思われますが,この運動を地域全体に広め,環境問題への意識向上を図っていきたいと思います。

自動車で生徒の送迎をされる保護者の皆さんへ

2011年10月15日 12時31分28秒 | お知らせ
 本校校門前にある月極駐車場がリニューアルするために工事中です。生徒の送迎等で自動車で来られる際には,充分ご注意下さい。
 また,進路変更や待機のための駐車場への無断進入をしないで下さい。