8月26日(金),大月署管内防犯弁論大会が行われた。本校からは,3年3組の平井尚希くんが出場し,惜しくも優勝は逃したものの,優秀賞を受賞した。
平井くんには,いつか機会をみて発表してもらうことにして,とりあえず「言葉の大切さ」と題する,弁論の原稿を全文掲載する。
しっかりと読み,文意を理解するとともに,自分なりの考えを持ってもらいたい。
言葉の大切さ
平井尚希
家の非常袋を確認したら、父親が四十年前に書いたメッセージが残っていた。
「心に太陽を持て。くちびるにうたをもて」
・・・わたしも新しい非常袋にメッセージを書こう。見た人が励まされるような・・
これは、三月の大震災で被災した人がインターネットの掲示板に載せていた言葉です。「がんばろう日本」のHPを見ると辛い現状の中で、周囲の人々からもらった言葉によって勇気づけられている人たちがたくさんいることが伝わってきます。
僕も日々の生活の中で、言葉の大切さを実感することがたくさんあります。その一つが応援の言葉です。僕は、卓球部で三年間活動してきました。その中で、応援が時にとてつもない力を発揮させることを知っています。また、応援することによって目の前の試合で、戦っている仲間と共に戦うことができます。プレーヤーが目の前の試合で練習以上の力を出せるかどうかは、チームメイトや先生など今まで一緒になって戦ってきた人からの応援にかかっていると思うのです。だから、僕はいつも自分から率先して応援をするように心がけています。
言葉の大切さを感じるもう一つの言葉は感謝の言葉です。僕は、中学校へ入るまで「ありがとう」と言うことは、どこか強制的に言わされている感じがありました。しかし、今では自分から積極的に使うことを心がけています。なぜなら、どんなささいなことでも感謝の気持ちを忘れていたために、感謝の言葉が伝えられずに二度と会えなくなってしまう場合もあるからです。
中でも僕が一番感謝しなければならないのは家族です。母は家の仕事だけではなく勉強の心配や学校の話をする僕に対していつも優しく聞いてくれます。父は、僕が小さい頃から休みの日にはたくさんの体験をさせてくれてきました。弟は、夏休み中に僕が部活動から帰ってくるといつも温かいご飯を用意してくれたり、身の回りのことをしてくれています。このように僕の周りには他にもたくさんの心温かい人がいてくれます。その人たちにいつも感謝の気持ちを持ち、それを伝えていきたいです。
テレビのニュースや新聞などでは、中学生の言葉によるいじめや家族を殺してしまうという悲しいニュースが報じられています。こういったことも、社会のみんなが思いやりを持った言葉を掛け合うことで減っていくはずです。相手を思う言葉は、人を元気にしてくれたり、頑張ろうという気持ちにさせてくれます。言葉をもらって元気になった人は、必ず他の人にまた、思いやりの言葉を伝えると思います。まずは、僕自身が周囲の人々を大切にし、心をこめて言葉を伝えたいと思います。
おまけ********************
文中で引用された「心に太陽を持て。くちびるにうたをもて」は,ドイツの詩人ツェーザル・フライシュレンの作で,作家山本有三が訳したことで有名になった詩の一節。
心に太陽を持て
心に太陽を持て。
あらしが ふこうと、
ふぶきが こようと、
天には黒くも、
地には争いが絶えなかろうと、
いつも、心に太陽を持て。
唇に歌を持て、
軽く、ほがらかに。
自分のつとめ、
自分のくらしに、
よしや苦労が絶えなかろうと、
いつも、くちびるに歌を持て。
苦しんでいる人、
なやんでいる人には、
こう、はげましてやろう。
「勇気を失うな。
くちびるに歌を持て。
心に太陽を持て。」
山本有三編著『心に太陽を持て』新潮文庫
平井くんには,いつか機会をみて発表してもらうことにして,とりあえず「言葉の大切さ」と題する,弁論の原稿を全文掲載する。
しっかりと読み,文意を理解するとともに,自分なりの考えを持ってもらいたい。
言葉の大切さ
平井尚希
家の非常袋を確認したら、父親が四十年前に書いたメッセージが残っていた。
「心に太陽を持て。くちびるにうたをもて」
・・・わたしも新しい非常袋にメッセージを書こう。見た人が励まされるような・・
これは、三月の大震災で被災した人がインターネットの掲示板に載せていた言葉です。「がんばろう日本」のHPを見ると辛い現状の中で、周囲の人々からもらった言葉によって勇気づけられている人たちがたくさんいることが伝わってきます。
僕も日々の生活の中で、言葉の大切さを実感することがたくさんあります。その一つが応援の言葉です。僕は、卓球部で三年間活動してきました。その中で、応援が時にとてつもない力を発揮させることを知っています。また、応援することによって目の前の試合で、戦っている仲間と共に戦うことができます。プレーヤーが目の前の試合で練習以上の力を出せるかどうかは、チームメイトや先生など今まで一緒になって戦ってきた人からの応援にかかっていると思うのです。だから、僕はいつも自分から率先して応援をするように心がけています。
言葉の大切さを感じるもう一つの言葉は感謝の言葉です。僕は、中学校へ入るまで「ありがとう」と言うことは、どこか強制的に言わされている感じがありました。しかし、今では自分から積極的に使うことを心がけています。なぜなら、どんなささいなことでも感謝の気持ちを忘れていたために、感謝の言葉が伝えられずに二度と会えなくなってしまう場合もあるからです。
中でも僕が一番感謝しなければならないのは家族です。母は家の仕事だけではなく勉強の心配や学校の話をする僕に対していつも優しく聞いてくれます。父は、僕が小さい頃から休みの日にはたくさんの体験をさせてくれてきました。弟は、夏休み中に僕が部活動から帰ってくるといつも温かいご飯を用意してくれたり、身の回りのことをしてくれています。このように僕の周りには他にもたくさんの心温かい人がいてくれます。その人たちにいつも感謝の気持ちを持ち、それを伝えていきたいです。
テレビのニュースや新聞などでは、中学生の言葉によるいじめや家族を殺してしまうという悲しいニュースが報じられています。こういったことも、社会のみんなが思いやりを持った言葉を掛け合うことで減っていくはずです。相手を思う言葉は、人を元気にしてくれたり、頑張ろうという気持ちにさせてくれます。言葉をもらって元気になった人は、必ず他の人にまた、思いやりの言葉を伝えると思います。まずは、僕自身が周囲の人々を大切にし、心をこめて言葉を伝えたいと思います。
おまけ********************
文中で引用された「心に太陽を持て。くちびるにうたをもて」は,ドイツの詩人ツェーザル・フライシュレンの作で,作家山本有三が訳したことで有名になった詩の一節。
心に太陽を持て
心に太陽を持て。
あらしが ふこうと、
ふぶきが こようと、
天には黒くも、
地には争いが絶えなかろうと、
いつも、心に太陽を持て。
唇に歌を持て、
軽く、ほがらかに。
自分のつとめ、
自分のくらしに、
よしや苦労が絶えなかろうと、
いつも、くちびるに歌を持て。
苦しんでいる人、
なやんでいる人には、
こう、はげましてやろう。
「勇気を失うな。
くちびるに歌を持て。
心に太陽を持て。」
山本有三編著『心に太陽を持て』新潮文庫