171206毎日新聞
温かい「かっちゃんのゆめ」の絵 ALS闘病の戸谷さん、流山で没後初展覧会
全身の筋肉が動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患いながら、多くの絵を描いた戸谷勝國さん(2014年に70歳で死去)の没後初の展覧会「かっちゃんのパソコンマウスのゆめ展」が、流山市の森の図書館で開かれている。企画した司書の高橋道子さん(69)は「作品は豊かな想像力を感じさせ、明るく独創的。子供たちをはじめ多くの人に見てほしい」と話す。
戸谷さんは1970年から流山市に在住。親族が経営する金属加工会社に勤務する傍ら、趣味で油絵を描き、美術展で入賞するほどだったが04年に体の不調を訴え、翌年ALSと診断された。症状は急速に悪化。歩行も会話もできなくなる一方、入院先でボールマウスとペイントソフトを使って絵を描くことを学ぶ。右手の親指と人さし指だけで創作を始め、作品はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上に「かっちゃん」の名前で発表した。
今回は、故郷の情景を描いた「鬼無里(きなさ)の水芭蕉」や、09年の肢体不自由児・者の美術展で入賞した「真夏の夜の夢花火」など18点を展示している。
同館が自宅に近いこともあり08、09年にも展覧会を開いた。妻礼子さん(67)は「『バラの心』と題した絵の背景をよく見ると、350個ほどの小さなハートで埋め尽くされている。絵を通して温かいメッセージを残してくれた」と話す。
入場無料。24日まで。問い合わせは同館(04・7152・3200)。【橋口正】
流山市社会福祉協議会の後援を戴いています。
12月24日まで開催中(月曜休館)是非ご覧ください。
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