おしる子日記

流山市限定の地域タウン情報です!!是非見て下さいネ。特ダネ満載とはいきませんが・・・?

かっちゃんの個展

2009-09-08 | イベント

 9月3日同行した記者さんが書いた記事が9月8日の朝日新聞千葉版トップ記事に

ALS 指で「夢」描く

2009年09月08日

写真

右手でボールマウスを握り絵を描く戸谷さん=流山市

写真

戸谷さんが描いた水族館の作品

 自称パソコン画家のかっちゃんの個展が12、13日に流山市東深井の市立森の図書館で開かれる。かっちゃんとは、近くに住む戸谷勝國さん(65)。5年前、難病の筋萎縮(きん・い・しゅく)性側索硬化症(ALS)になった。右手の親指と人さし指しか動かない中、ボールマウスを握り、描き続ける。(園田二郎)

 柏市の金型加工会社に勤めていた戸谷さんが発病したのは定年から3カ月たった04年6月のこと。足がまひし、思うように話せなくなった。1年後、ALSと診断された。最初はつえをつけば歩けたが、05年12月に肺炎を発病、気管支切開をして人工呼吸器をつけなくてはならなくなった。言葉を失った。

 妻の礼子さん(59)が24時間、看護をする。栄養も胃に開けた穴から補給する。意思は、眉毛の上につけたセンサーで伝える。

 そうした中、パソコンで絵を描く楽しさを知った。昨年1月、病院でのリハビリ中にボールマウスをもらったのがきっかけだ。長野県で育ち、絵は子どものころから好きだった。流山に住んでからも絵画教室に通い、美術団体の展覧会で入選したこともある。

 夢中になった。半年で70枚の絵を描き、昨夏、森の図書館で初の展覧会。12月の日本肢体不自由児協会主催の「肢体不自由児・者の美術展」では花火の絵がNHK厚生文化事業団賞に選ばれた。

 毎日5時間、治療のない日は10時間もパソコンに向かう。一枚一枚、丁寧に線で形を書き、色をつける。病状は進み、指は以前より動かしにくくなったが、その分、「細やかな絵になった」と礼子さんはいう。

 2回目の個展となる今回もタイトルは、前回と同じ「パソコンマウスのゆめ展」。59点を出品する。近所の公園、ふる里の風景、クリスマスのイルミネーション。自信作は2カ月かかった水族館の絵。水槽の中に、たくさんの色とりどりの魚が泳ぐ、夢にあふれた作品だ。

 昨年の個展の案内に戸谷さんはこう書いた。「障害があっても、しゃべることができなくても、絵を描くことによって、自分の存在をみなさんに受け入れてもらえる。コメントを残してくれれば、それは私の心の宝になって、命の源になり続ける」。その気持ちは、今年も変わらない。

 森の図書館(04・7152・3200)は、東武野田線江戸川台駅か運河駅下車。入場無料。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする