丸森町から! 一條己(おさむ)のほっとする丸森

15頭の乳牛と田に30羽の合鴨。畑に特産ヤーコンを作っています。訪れるだけで「ほっとする町」丸森町の様子をつづります。

H23年6月議会の一般質問

2012-06-16 22:38:04 | 日記

議会から「電子で議事録をもらえる」ようになったので

原発事故以来初めての一般質問を全文載せることができるようになりました。

一度に今日までのを全部アップしても、見るのも大変でしょうから

何日かおきに載せたいとおもいます。

○4番(一條 巳君) 傍聴の皆様、ご苦労さまでございます。

  通告にしたがいまして、町長と教育長に質問いたします。

  福島原発事故と町政について。

  私が、この原稿を書いている5月30日は台風崩れの大雨で、朝から雷まで鳴っていましたが、私たち農家の仕事は、傘を差していては仕事にならないので、かっぱやジャンパーに野球帽という格好でやることになります。牛舎の仕事とはいえ、えさは外の小屋何かになるので、実際にはある程度以上の強さの雨だと、もうずぶ濡れです。町のホームページを見ると、きのう29日は、近く学校グラウンド上観測点で0.5マイクロシーベルト以上と測定されています。雨は放射能対策の初歩ですから、今は床屋に行ってきたのですが、頭の毛を気にしてしまいます。

  国は消費者が食べると危険だからと言ってくれますが、農家に土壌にはその何倍もの放射線物質が入っているからマスクや手袋をして体に注意して仕事をしなさいとは言いません。町はどうでしょうか。一般の方には余りわかっていただけないようですが、農家は恐らくすべての住民の中で、真っ先に被曝します。放射性物質が降下した作物を直に触る、表土に触る、トラクターで草を刈ったり、耕して、粉塵を吸い込む等放射性物質と接触する機会が非常に多いのです。しかも、悪いことには普通の人より野外にいる時間がはるかに長いために、放射線に被曝したり、放射性雨に打たれたりする機会が多いのです。だから、農家こそが放射能に敏感にならなければならないと思っています。正しい放射能知識を身につけないと、自分だけではなく家族まで危険にさらす可能性があります。実際は自分が被曝するので、放射能問題を簡単に風評被害一般で語れない理由があります。私たちもつい目先の経済的打撃の方に目がいってしまって、補償問題や売れる売れないの問題に限定しがちですが、自らの健康にはね返ることとして捉えないと危ないのです。農家は被害の当事者であるのです。

  農家は風評被害を恐れるあまり、つい放射能被害を低く見る側につきたがります。すべての低レベル放射線も危ないなどと言うと、経済的に売れなくなってマイナスだからです。セシウムもすぐに体外排出されますから大丈夫ですよなどと消費者に言いたくなります。本当にそうなのかどうかはわからないのです。

  しかし、いずれにせよ、真っ先にやられるのは私たち農家であります。正しい現実を知る、自分の身を守るため、もうかなりの人がやっているようですが、まずは簡易計測器で作物や表土の数値を知ることが必要です。これには、土壌分析の手法が役に立ちそうであります。畑の四方と中央から表土下5センチ程度をすくい取って、計測器ではかったりする。自分の食べている野菜を計測するのですが、概要をはずしたい気持ちは重々理解できますが、消費者向けアピールではないので、実際に食べているそのままをはかります。トラクターはロータリーの歯にこびりついた土を調べるといいそうです。また、天候によって晴天と降雨の後もはかる必要があるそうです。何度もはかって、本当の答えが出てくるそうです。かなりの多くの人が計測器を持っています。自宅周辺も計測しているそうです。話によると、庭も中央部より水が溜まりやすい端の方も、家屋も雨どいの下などが放射性物質の溜まりやすい場所だそうです。まずは、怖がるより客観的な数値を知ることが、私のように、私は外目には丸森の農産物は安全だと言い張っておりますが、その数値がゼロになったときに本当に安全だと言えるときが来るのではないかというふうに、最近は思い始めています。

  そのようなことを踏まえて、東京電力福島原発事故を町政の中でどう考え、どうするのかを町長と教育長に伺います。

  第1点目として、突然被災者となった畜産農家対策はどうするのか。食べさせてはだめだと言われた肥育や酪農家の牧草の確保と、補償請求問題や汚染された草は子牛に食べさせられないという繁殖和牛農家対策はどうするのか。

  また、このような別の農家の願いもあります。農家だった町長だったら十分理解できると思いますが、彼らの願いを叶えられないでしょうか。牧草の汚染がわかり、町として請求していくときに、牧草以外のことも加えていただけないでしょうか。うちでは土壌の検査を横浜の検査機関に依頼し、田1枚、畑2枚について検査を行いました。出荷をお休みしている分の損害賠償請求もしたいぐらいですが、せめて検査費用だけでも返していただきたいと思います。

  JAグループと県が取りまとめ、一括請求することになり、非常に個人の農家は危機感を持っております。日本有機農業研究会に窓口になってほしい旨をお願いいたしました。農水省から有機農研への回答は、県の協議会からの一括のみ、しかも宮城は米、野菜の対象県に入っていません。私たちだけではなく、決まっていた米の輸出が取り消しになった人もいますので、広く町内に呼びかけて一緒に動いていただくことはできませんか。

  放射能が降り積もらなければ全く必要のないお金でした。無農薬、無化学肥料で育てた自分が安全だと知っている農産物でした。今は、機械ではからないとわかりません。たまらなく、たまらなく、たまらなく悲しい、悔しいです。百姓は、きっとみんな同じ気持ちだと思います。よろしくお願いいたします。

  第2点として、風評被害対策と農産物の生産をどうするのでしょうか。

  直売所と交流人口の多い丸森町では、住んでいる人も尋ねて来る人も安心できる町ぐるみの取り組みが必要です。例えば、畑の中の取り残した野菜を圃場の外に出すとか、牧草を取り出した畑はかなり除染されているので、交換して野菜を作付けするとか、少しでも除染して住んでいる人が安心して暮らせる町に再生するのだという啓蒙をすべきです。

  町で購入する計測器では、希望農家の作物や表土の数値をはかればいいと思います。しかし、計測器での測定は町職員が今の仕事をこなしながらやっていますが、大変忙しそうです。臨時雇用などをして、測定器を効率的に使えば希望者の測定にも応えられると思います。この二つの点については、町長にお尋ねいたします。

  第3点として、数年後にあらわれるどうかは不明ですが、現在の福島原発の状況は子供たちに健康不安を与えています。子供たちの健康不安の払拭が必要であります。

  その一つとして、県の検査で牧草からヨウ素が検出されました。1カ月もするとほとんどなくなるヨウ素が出ているということは、まだ原発から放射性物質が出ているということです。メルトダウンしている原子炉は、再爆発の可能性もあるはずです。これは、想定内のことだろうと思います。

  私にメールをくれた方がいます。広島に原爆が投下された際に、アキグチ医師という方が被爆者にワカメの味噌汁を勧めていたそうです。多くの方がそんなことはないだろうと懐疑的だったそうですが、医師の勧めでワカメの味噌汁を飲んだ方々の多くが生き残ったそうです。ワカメやコンブは新鮮なヨードを多く含みますし、味噌汁は取り過ぎたヨードを排出してくれるそうですという内容でした。町の対策として、子供に与えるヨウ素の準備はしているのか伺います。また、ヨウ素の入っている食物を十分に取ることも必要です。給食でワカメ、コンブなどの食の取り組みをしているのか、教育長に伺います。

  二つ目として、保育所・児童館・学校の園庭やグラウンドの土の除染が必要ではないでしょうか。

  これは、福島ももともとは自主的に自治体がやってきたことですが、筆甫や耕野など放射線の高いところがある丸森町でもすべきであると思います。いろいろな事情で丸森を離れられない子育て世代がいます。彼らに不安を少しでも少なくしてあげることが必要ですが、当初文科省からの通達で、校庭等の土の入れかえは毎時3.8マイクロシーベルトでしたが、国では5月27日に福島県内における児童生徒が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応についてということで、今後できる限り児童生徒等の受ける線量を減らしていくという基本に立って、今年度学校において児童生徒等が受ける線量について、当面年間1ミリシーベルト以下を目指すというふうにしております。毎時1マイクロシーベルト以上のグラウンドで、表土の除去が実施されるそうです。

  以上、3点について教育長と町長に、最初の質問とさせていただきます。

○議長(石井 央君) ただ今の質問に対し、町長の答弁を求めます。町長。

     〔町長 保科郷雄君 登壇〕

○町長(保科郷雄君) 1点目の質問について、お答えします。

  今回、宮城県が自粛要請の対象としたのは、宮城県全域の乳用牛及び肥育牛に対する牧草等の給与並びに放牧であり、これ以外の繁殖和牛や育成牛についての直接的な被害はないものと捉えております。こうしたことから、まずは実質的な使用管理上の制約を受ける酪農家及び肥育牛農家を対象とした対応策が必要になるものと考えております。代替飼料の確保や損害賠償請求に関しては、8番議員にお答えしたとおりであります。

  2点目の質問についてお答えします。

  宮城県では、5月18日に町営放牧場の牧草から、暫定許容値を超える放射性セシウムが検出されたと発表されました。これまで、宮城県が農産物等における調査をした中で、初めて指標値を上回ったということもあり、各報道機関が大々的に取り上げました。この日以降、以前にも増して大気や原乳、農産物全般に対する放射能汚染を心配する問い合わせが相次ぎました。幸い、本町では宮城県に先駆け東北大学の協力を得て水や主要な農産物の調査を定期的に実施しており、その結果すべての検体が指標値を下回っております。問い合わせのあった方には、こうした事実を説明し、町内の農産物が安全であることをご理解いただいております。また、これらのデータは、ホームページへの掲載やお知らせの配布などで正確な情報の提供に努めているところです。また、土壌につきましては、4月1日に水田土壌から557ベクレルの放射性セシウムが検出されておりますが、上限が5,000ベクレルであることから問題のない数値でありました。今後とも、土壌や野菜等の調査を行い、より一層の風評被害払拭を図るべく、適切な情報の提供に取り組んでまいります。

  風評被害には確立した定義はないようですが、第二次指針においては報道等により広く知らされた事実によって、商品またはサービスに関する放射性物質による汚染の危険性を懸念し、消費者または取引先が当該商品またはサービスの買い控え、取引停止等を行ったために生じた被害を意味するとしています。つまり、風評被害は、不安心理に起因するものであり、報道機関や消費者、取引先等の第三者の意思・判断・行動等が介在するという点に特徴があります。風評被害が発生する場合、報道機関の断片的な情報伝達ばかりに目が奪われがちですが、私たち自身も放射能に対する過度な防衛行動によって、知らず知らずのうちに消費者の不安心理をかき立ててしまうケースもあるようです。したがって、客観的かつ正確な情報を発信して、冷静な消費行動を促すよう努めなければならないと考えます。

  町といたしましては、随時町内の直売所や青果市場に測定結果の情報を提供するとともに、JAみやぎ仙南と連携して、大消費地において風評被害が拡散しないよう、今後とも全力で取り組んでまいります。

  次に、測定器についてお答えします。

  4月21日開催しました第5回臨時会においてお認めをいただき発注している測定器は、NAIシチレーション検出器というタイプでありまして、空気中を測定するものです。また、作物や土の表面の汚染を測定するものは別な式の測定器が必要となります。その測定器の購入につきましては、本議会に補正予算をお願いしております。なお、農産物や土壌の詳細を測定するためには、規模の大きい測定装置や施設、技術者を必要とするようです。現在のところ、本県においてそのような測定が可能な機関は東北大学のみと認識しておりますので、今後も大学の協力をいただきながら測定を続けてまいります。なお、測定箇所や測定回数の増も含め、きめ細かい対応により町民の不安払拭に努めるため、議員からもご提言のあったとおり緊急雇用対策事業を活用し、臨時職員の雇用により測定を行うため、予算をご提案しておりますので、よろしくお願いいたします。

  大きな3番目の第1点の質問については、教育長に答弁させます。

  大きな3点目の第2点目について、お答えします。

  ご指摘のとおり、文部科学省では5月27日に、福島県内における児童生徒が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応についてという方針を明らかにしております。その要点を申し上げましと、1点目は児童生徒等の受ける線量について、年間1ミリシーベルトから20ミリシーベルトを目安とし、今後できる限り減らしていくという基本に立ち、今年度学校等で受ける線量については、当面年間1ミリシーベルト以下を目指すということであります。

  もう1点は、毎時1マイクロシーベルト以上の場合においては、土壌に関する線量低減策が効果的と考えられることから、それに該当する福島県内の学校において表土の除去、入れかえ等を行う場合、学校施設の災害復旧事業の枠組みで、国が財政的支援を行うということの2点であります。ここで示されている毎時1マイクロシーベルトという数値につきましては、これを上回る場合表土の除去、入れかえ等によって1マイクロシーベルト以下に低減していく事例が認められていることから、経験上有効として設定されたものであり、これを超えれば児童生徒の健康に対する影響が生じるという性質のものではないようであります。

  また、学校等における校庭、園庭での活動制限が適当とされる目安としましては、先に示した毎時3.8マイクロシーベルトという考え方に変更はないものと理解いたしております。町内の学校・保育所等の校庭における放射線量でありますが、6月9日現在毎時0.37マイクロシーベルトから1.04マイクロシーベルトの範囲となっております。これは、国が示している考え方や専門家の意見などに照らしてみましても、現時点で直ちに校庭等の線量低減対策が必要なレベルとは考えておりませんが、福島県内における方針に準じ、1マイクロシーベルトという計測値が続いた耕野小学校と1マイクロシーベルトに近い値を示している筆甫小学校及び筆甫保育所において、東北大学の協力のもと近日中に表土除染の作業を行う計画でおります。

  今回の作業を含め福島県と同様に、宮城県内の市町村においても必要な財源支援が受けられるよう、県及び関係市町と連携しながら、国に強く働きかけてまいります。

  また、現在各学校・保育所等において、文部科学省から貸与を受けた簡易測定器により、毎日放射線量の測定を実施しておりますが、今後とも児童生徒の安全・安心を守るため、放射線量の動向について注意深く監視するとともに、万一状況が変化した場合には、関係機関と協議しながら、必要な措置を講ずる考えでおりますので、ご理解願いたいと思います。

○議長(石井 央君) 次に、教育長の答弁を求めます。教育長。

○教育長(佐藤隆夫君) 大きな3番目の第1点の質問についてお答えします。

  原子力発電所事故により放出された放射性ヨウ素は、体に取り込まれると甲状腺に集まり、種々の障害を引き起こすものとされ、これに対し前もってヨウ素剤を飲んでおけば吸収が抑制され、リスクの低減効果があることは、4番議員のご指摘のとおりであり、私も認識しているところであります。

  ヨウ素剤の予防服用については、原子力安全委員会から出されている「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について」の中で、その指針として内部被曝予想線量が1,000ミリシーベルトを超えるときとされております。そして、ヨウ素剤の予防服用は、新生児で12.5ミリグラム、3歳未満で25ミリグラム、13歳未満で50ミリグラム、13歳以上で76ミリグラムが必要量とされ、これによる効果は約24時間であることが示されております。しかし、2回目以降の服用は、これによる副作用の報告があることから原則制限されており、この場合は避難を優先すべきものとされております。

  このことから、ヨウ素剤の投与については、現在国において事故収束に向けての計画が進行中であり、今後町内において急激に放射線量が上昇することは考えにくいことから、町内の放射線量等の推移を慎重に見きわめながら、今後判断すべきと考えておりますので、ご理解をいただきますようお願いいたします。

  また、ヨウ素については、いろいろな食品にあり、特にコンブ等の海産物に多く含まれていることから、食事によるこれを接種できることは議員ご指摘のとおり可能であるものと考えられます。原子力安全委員会で紹介している例を取れば、だしコンブ2グラムの1杯の吸い物で約5ミリグラムのヨウ素が接種できるとされていることから、一度に多量に接種する給食を毎日行えば、計算上は必要な接種規定量に達するものと考えます。しかし、原子力安全委員会の考え方では、食材に含まれるヨウ素量が一定ではなく、予防に必要な摂取量が正確にははかれないこと、また、その食材を集団的に一度に接種することは、事実上困難なことなどを理由に、原子力災害時の放射線ヨウ素取り組みの対策としては不適切であるとされています。

  このようなことから、学校における給食については、原子力災害対策としてではなく、従来どおり安全と栄養バランスを主に心がけて実施してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。

  失礼いたしました。訂正お願いしたいと思います。

  100ミリシーベルトと読むべきところを1,000ミリシーベルトと読んでしまいました。訂正させていただきます。ご了承願います。以上で終わります。

○議長(石井 央君) 再質問はありませんか。4番一條 巳君。

○4番(一條 巳君) 酪農家のことについてと、あと町内の原発事故の被害について再質問いたします。

  酪農家への対応、町長もかなり十分にということで努力されているなというところが、私も感じられます。そんな中で、今、一番草を保管しているわけですが、例えば口蹄疫のときに自分のところで処分できますか、穴掘って、できないですかというときは、そういうふうなアンケート取ったことあります。結局、今度の一番草、牛小屋の回りに見るとわかると思うのだけれども、牛小屋よりも大きいくらいのがさになっている、一番草の、ロールしたやつが。それを自分で穴掘って埋めるとかというのは、到底不可能です。だから、例えば、私が一番いいのは国有地とかが一番いいと思うのですけれども、そういうところに町で場所を確保すると。そして、埋設するという方法、ぜひ検討していただきたいなと、ひとつ思っております。

  次に、町内で原発の被害ということで、福島市場では町内の野菜は大丈夫なのですが、山菜が出荷自粛ということで取り扱ってないそうです。また、牧草の報道が出たときに、大河原では丸森の野菜は自粛してくれということがあったそうです。そういう被害、そういうようなところも、先ほど有機農業やっている方が農林省に問い合わせてもらったら、宮城県一つでということでしたそうです。やはり丸森町の本当の農作物に対する被害を取りまとめられるのは町長しかいないのではないかなと思います。そういうふうな取り組みを、本当にどういうところがあるのか、先ほどキャンプ場の予約が断られたとか、そういうふうなさまざまな被害を町としての一つの被害額というか、そういうものにとらえて集約していただいて、国とか県に対等に渡り合えるのは町長しかいないと思いますので、この2点について町長の考えをお尋ねいたします。

○議長(石井 央君) 町長。

○町長(保科郷雄君) 大変酪農家の皆さんにおきましては、地震当時には搾乳ができない、あるいは搾乳してもそれを廃棄しなければならない、そしてまた今回牧草のことで三つの打撃があったわけで、大変心苦しく思っておるところでございます。

  ただいま4番議員からご質問がございましたように、確かに食べさせることのできない牧草を畜舎の回りに並べておくということについては、大変問題があるのではないかと思っております。それが、包装されているものがいつかは腐食をすると言いますか、はがれてくるおそれがあるわけで、放射線が流れているという状況でございますから、そういった意味では多分指導機関の中で埋めた方がいいという指導があったのだろうと思います。しかしながら、農家の作業等を考えましたときに、大変厳しい部分もあると理解もするところでございますから、改めてそうした指導機関とお話をしながら、農家の方々が比較的やりやすいと言いますか、簡単に焼却できるような状況づくりのために意見を述べていきたいと思いますので、ご理解をいただきたいと思います。

  それから、この農産物等の風評被害につきまして、今後心配されるのは大きな面積の中で言いますと米の問題が出てきます。それについては、大変私自身も心配をしておりまして、阿武隈川の水を用水としておる地域にあっては、大変心配されておるのではないかと考えておりまして、これは定期的にこの阿武隈川の水の検査をするという状況を、今、取っているところでございます。そうしたデータがきちんと出されることによって、消費者への安全、そしてまた生産者の安心と言いますか、それに向けて努力をしていきたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

  そして、また、先ほど説明申し上げましたけれども、6月17日には県の方でこの土壌関係も含めた2キロメートル四方のメッシュの中で各何カ所かずつ調査をするというふうな状況の説明会があるようでございます。そういった中で、でき得る限り多くの測定箇所を取っていただきながら、生産者もそしてまた消費者も安心して作付けできる、そしてまた食することのできる状況づくりをしていきたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

○議長(石井 央君) 4番一條 巳君。

○4番(一條 巳君) 大変積極的な取り組みをしていただけるようなので、ありがとうございます。

  実際酪農家、例えば20万で生活するとします。そうすると、牧草、外国からとかいろいろな牧草、えさを買うと、この20万円の中から10万とか5万とか出てしまうと、本当に生活にならなくなるわけです。そういう現状ですね、国とか説明に来た方々は全然わかってなくて、この分は払うのだからとか、そういうふうに簡単にやっておりますので、農家の生活の現状もそのときには伝えていただきたいなと思います。

  それでは、学校の放射線について、もう一度伺いますが、耕野と筆甫につきまして、小学校または保育所について、できるだけ早く除染をするという答えをいただきまして、大変ありがたく思っております。それで、学校の中でも排水口の近くとか、そういうふうに今まではグラウンドだけをはかっておりますが、いろいろなところをはかるようになると、いろいろなところからそういう高い1マイクロシーベルトを超えるような部分が出てくると、私は思っております。実際、持っている方がはかっているとそういうふうになってますので、そういうところの除去の仕方、そういうのも今後検討していただきまして、必ずやるという答えをいただきたいと思うのですけれども。

  それから、教育長には、私4月分と5月分と給食の献立表を見させていただきました。残念ながら、ヨウ素を視野に入れた取り組みはしてなかったなというふうに、私、思っております。それでも各家庭で十分に取っている家庭もあると思いますが、やはりできないからする必要がないではなくて、できるだけ、本当にワカメのお味噌汁だって何でもないときだって食べるときはあるのですから、そういうときはそういうところに注意しながらやっていっていただきたいと思います。

  町長の答弁、お願いいたします。

○議長(石井 央君) 町長。

○町長(保科郷雄君) 校庭の除染の問題ですけれども、耕野の小学校が1.04、それから筆甫の保育所が0.85でしたか、それから小学校が0.88だったと思います。どっちか。1マイクロシーベルトは、筆甫は下がっておるわけですけれども、それに近いということでございまして、それを除染をしたいと考えております。

  早いうちに、安心して子供らが遊べるような状況づくりをしたいと思っておりますので、ご理解をいただきたいと思いますし、それから雨どいの下、やはりこれはどういうふうな処理をしたらいいか、確かに高い数字が出ておるということは聞いております。そのまま流すべきなのか、あるいは汚泥として取って深く埋めるかということもございますから、それらについては測定をしながら、そして子供らについてそういう場所に近づかないような体制といいますか、そうしたことを進めながら安心・安全のために頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくご理解をいただきたいと思います。

○議長(石井 央君) 4番一條 巳君。

○4番(一條 巳君) 除染というのは、素人がやってもなかなかうまくは除染できないです。通常、削ればなくなるものではなくて、計測しながら削るとか、後処理はこうするかと、そういうことがありますので、行政とかそういう責任を持ったところでやっていかなければいかない、なかなか完全にはできないと思っております。ぜひ、町長にはいろいろな機関に働きかけまして、そして父兄の不安のないようなまちづくりをしていっていただきたいと思います。終わります。

 

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