日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1275)∀x(偶数x⇔~奇数x)

2023-04-06 19:15:00 | 論理

(01)
(ⅰ)
1(1) ∀x(偶数x⇔~奇数x)  A
1(2)    偶数a⇔~奇数a   1UE
1(3)    偶数a→~奇数a&
       ~奇数a→ 偶数a   2Df.⇔
1(4)    偶数a→~奇数a   3&E
1(5)   ~偶数a∨~奇数a   4含意の定義
1(6)   ~奇数a∨~偶数a   5交換法則
1(7)  ~(奇数a& 偶数a)  6ド・モルガンの法則
1(8)   ~奇数a→ 偶数a   3&E
1(9)    奇数a∨ 偶数a   8含意の定義
1(ア)∀x~(奇数x& 偶数x)  7UI
1(イ)~∃x(奇数x& 偶数x)  ア量化子の関係
1(ウ) ∀x(奇数x∨ 偶数x)  9UI
1(エ) ∀x(奇数x∨ 偶数x)&
    ~∃x(奇数x& 偶数x)  イウ&I
(ⅱ)
1(1) ∀x(奇数x∨ 偶数x)&
    ~∃x(奇数x& 偶数x)  A
1(2) ∀x(奇数x∨ 偶数x)  1&E
1(3)    奇数a∨ 偶数a   2UE
1(4)   ~奇数a→ 偶数a   3含意の定義
1(5)~∃x(奇数x& 偶数x)  1&E
1(6)∀x~(奇数x& 偶数x)  5含意の定義
1(7)  ~(奇数a& 偶数a)  6UE
1(8)   ~奇数a∨~偶数a   7ド・モルガンの法則
1(9)   ~偶数a∨~奇数a   8交換法則
1(ア)    偶数a→~奇数a   9含意の定義
1(イ)   (偶数a→~奇数a)&
       (~奇数a→偶数a)  4&ア&I
1(ウ)    偶数a⇔~奇数a   イDf.⇔
1(エ) ∀x(偶数x⇔~奇数x)  ウUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(偶数x⇔~奇数x)
② ∀x(奇数x∨ 偶数x)&~∃x(奇数x&偶数x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが偶数であることは、xが奇数でないことと、同じことである)。
② すべてのxについて(xは奇数か、偶数である)が(奇数であって偶数であるx)は存在しない。
に於いて、
①=② である。


(1274)不〔読(書)而習(字)〕≡~(P&Q)≡P→~Q

2023-04-06 17:19:18 | 訓読・論理学

(01)
(ⅰ)
1  (1)~(P&Q)  A
 2 (2)  P     A
  3(3)    Q   A
 23(4)  P&Q   23&I
123(5)~(P&Q)&
       (P&Q)  14&I
12 (6)   ~Q   35RAA
1  (7) P→~Q   26CP
(ⅱ)
1  (1) P→~Q  A
 2 (2) P& Q  A
 2 (3) P     2&E
12 (4)   ~Q  13MPP
 2 (5)    Q  2&E
12 (6) ~Q&Q  45&I
1  (7)~(P&Q) 26RAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P& Q)≡(PであってQである)といふことはない。
②   P→~Q ≡ Pならば、Qでない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① ~(P& Q)≡(PであってQである)といふことはない。
②   P→~Q ≡ Pならば、Qでない。
に於いて、
~=不
P=読
&=而
Q=習
であるならば、
① 不書而習一レ字=書を読み字を習はず。
② 読書而不字=書を読みて字を習はず。
に於いて、すなはち、
①(書を読んで、字を習ふ)といふことはない。
② 書を読むならば、字を習はない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
「命題論理」的には、
① 不書而習一レ=書を読み字を習はず。
② 読書而不字=書を読み字を習はず。
右は国文として読む場合は①と②は同じであるが、意味は大いに違っている。
① は代数式の -(P+Q)=-P-Q と同じで PとQ の二つとも否定する。
② は代数式の P-Q =+P-Q と同じで Qだけを否定する。
(多久弘一・瀬戸口武夫、漢文解釈辞典、108頁改)
といふことには、ならない。


(1273)不[有〔人而不(死)〕]≡~∃x(人x&~死x)

2023-04-06 16:54:55 | 漢文・述語論理

(01)
(ⅰ)
1  (1)~∃x(人x&~死x)  A
1  (2)∀x~(人x&~死x)  1量化子の関係
1  (3)  ~(人a&~死a)  1UE
 4 (4)    人a       A
  5(5)       ~死a   A
 45(6)    人a&~死a   45&I
145(7)  ~(人a&~死a)&
         (人a&~死a)
14 (8)      ~~死a   57RAA
14 (9)        死a   8DN
1  (ア)    人a→ 死a   49CP
1  (イ) ∀x(人x→ 死x)  アUI
(ⅱ)
1    (1) ∀x(人x→ 死x)  A
 2   (2) ∃x(人x&~死x)  A
  3  (3)    人a&~死a   A
   4 (4)    人a→ 死a   A
  3  (5)    人a       3&E
  34 (6)        死a   45MPP
  3  (7)       ~死a   3&E
  34 (8)    死a&~死a   67&I
  3  (9)  ~(人a→ 死a)  48RAA
  3  (ア)∃x~(人x→ 死x)  3EI
 2   (イ)∃x~(人x→ 死x)  23AEE
 2   (ウ)~∀x(人x→ 死x)  イ量化子の関係
12   (エ) ∀x(人x→ 死x)&
        ~∀x(人x→ 死x)  1ウ&I
1    (オ)~∃x(人x&~死x)  2エRAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~∃x(人x&~死x)
②  ∀x(人x→ 死x)
に於いて、すなはち、
①(人であるxで、死なないxは)存在しない。
② すべてのxについて(xが人ならば、xは死ぬ)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
③ 不人而不一レ死=
③ 不[有〔人而不(死)〕]⇒
③ [〔人而(死)不〕有]不=
③ [〔人にして(死せ)不る〕有ら]不=
③ [〔人であって(死な)ない者は〕ゐ]ない。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ~∃x(人x&~死x)
②  ∀x(人x→ 死x)
③ 不[有〔人而不(死)〕]
に於いて、
①=②=③ である。