日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(935)「十分条件(P&Q)」と「必要条件(R)」(Ⅱ)。

2021-06-25 22:21:33 | 論理

(01)
①(P→R)≡(PならばRである)
②(P⇔R)≡(PならばRである)&(RならばPである)
然るに、
(02)
(ⅱ)
1  (1) P⇔R          A
1  (2)(P→R)&(R→P)   1Df.⇔
1  (3) P→R          2&E
1  (4)       R→P    2&E
 5 (5)        ~P    A
  6(6)       R      A
1 6(7)         P    46MPP
156(8)      ~P&P    57&I
15 (9)      ~R      68RAA
1  (ア)       ~P→~R  59CP
1  (イ)(P→R)&(~P→~R) 3ア&I
(ⅲ)
1  (1)(P→R)&(~P→~R) A
1  (2) P→R          1&E
1  (3)       ~P→~R  1&E
 4 (4)           R  A
  5(5)       ~P     A
1 5(6)          ~R  35MPP
145(7)        R&~R  46&I
14 (8)      ~~P     57RAA
14 (9)        P     8DN
1  (ア)        R→ P  49CP
1  (イ)(P→R)&(R→P)   2ア&I
1  (ウ) P⇔R          イDf.⇔
従って、
(01)(02)により、
(03)
①(P→R)≡(P→R)
②(P⇔R)≡(P→R)&( R→ P)
③(P⇔R)≡(P→R)&(~P→~R)
に於いて、
①=② ではなくて、
②=③ である。
従って、
(03)により、
(04)
①(P→R)≡(P→R)
②(P⇔R)≡(P→R)&( R→ P)
③(P⇔R)≡(P→R)&(~P→~R)
に於いて、
P=(P&Q)
といふ「代入(Substitution)」を行ふと
①{(P&Q)→R}≡{(P&Q)→R}
②{(P&Q)⇔R}≡{(P&Q)→R}&{R→(P&Q)}
③{(P&Q)⇔R}≡{(P&Q)→R}&{~(P&Q)→~R}
然るに、
(05)
(ⅲ)
1   (1)  ~(P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  24&I
 2  (6)  ~~P      3RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)      ~Q   A
   8(9)   ~P∨~Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  29&I
 2  (イ)     ~~Q   8アDN
 2  (ウ)       Q   イDN
 2  (エ)    P& Q   7ウ&I
12  (オ)  ~(P& Q)&
          (P& Q)  1エ&I
1   (カ)~~(~P∨~Q)  2オRAA
1   (キ)   ~P∨~Q   カDN
(ⅳ)
1   (1)   ~P∨~Q   A
 2  (2)    P& Q   A
  3 (3)   ~P      A
 2  (4)    P      2&E
   23 (5)   ~P&P    34&I
  3 (6)  ~(P& Q)  25RAA
   7(7)      ~Q   A
 2  (8)       Q   2&E
 2 7(9)    ~Q&Q   78&I
   7(ア)  ~(P& Q)  29RAA
1   (イ)  ~(P& Q)  1367ア∨E
12  (ウ)   (P& Q)&
         ~(P& Q)  2イ&I
1   (エ)  ~(P& Q)  2ウRAA
従って、
(05)により、
(06)
③ ~(P&Q)
④ ~P∨~Q
に於いて、
③=④ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
①{(P&Q)→R}≡{(P&Q)→R}
②{(P&Q)⇔R}≡{(P&Q)→R}&{R→(P&Q)}
③{(P&Q)⇔R}≡{(P&Q)→R}&{~(P& Q)→~R}
④{(P&Q)⇔R}≡{(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R}
然るに、
(08)
④{(P&Q)⇔R}≡{(Pであって、Qである)ならば、そのときに限って、Rである。}
④{(~P∨~Q)→~R}≡{(Pでないか、Qでないか、または、PでもQでない)ならば、Rではない。}
然るに、
(09)
④(Pでないか、Qでないか、または、PでもQでない)ならば、Rではない。
といふことは、
④(Pであったとしても、Qでない)ならば、Rではない。
といふ、ことである。
然るに、
(10)
④(Pであったとしても、Qでない)ならば、Rではない。
といふことは、
④(Pであることは、Rであることの、「十分条件」である)とは、言へない。
といふ、ことである。
従って、
(07)~(10)により、
(11)
④{(P&Q)⇔R}≡{(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R}
に於いて、
④(Pであることが、Rであることの、「十分条件」であること)は無い。
然るに、
(12)
(ⅰ)
1   (1) (P&Q)→R    A
1   (2)~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3  (3)~(P&Q)      A
 3  (4)~P∨~Q       3ド・モルガンの法則
 3  (5)~P∨~Q∨R     4∨I
  6 (6)       R    A
  6 (7) ~P∨~Q∨R    6∨I
1   (8) ~P∨~Q∨R    13567∨E
1   (9)~P∨(~Q∨R)   3結合法則
 ア  (ア)~P          A
 ア  (イ)~P∨R        ア∨I
 ア  (ウ) P→R        イ含意の定義
 ア  (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
   オ(オ)     (~Q∨R) A
   オ(カ)       Q→R  オ含意の定義
   オ(キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1   (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
(ⅱ)
1   (1)(P→R)∨(Q→R) A
 2  (2)(P&Q)       A
  3 (3) P→R        A
    (4) P          2&E
 23 (5)   R        34MPP
   6(6)       Q→R  A
 2  (7)       Q    2&E
 2 6(8)         R  67MPP
12  (9)   R        13568∨E
1   (ア)(P&Q)→R     29CP
従って、
(12)により、
(13)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(14)
①(P&Q)→R≡(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①(P→R)∨(Q→R)
である。といふことは、
(ⅰ) P&~Q は、Rの「十分条件」である、かも知れないし、
(ⅱ)~P& Q は、Rの「十分条件」である、かも知れないし、
(ⅲ) P&  Q は、Rの「十分条件」である。
といふことに、他ならない。
従って、
(14)により、
(15)
①(P&Q)→R≡(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①(Pであることが、Rであることの、「十分条件」であること)は有る
従って、
(11)(15)により、
(16)
①{(P&Q)→R}≡(P→R)∨(Q→R)
④{(P&Q)⇔R}≡{(P&Q)→R}&{(~P∨~Q)→~R}
に於いて、
①(Pであることが、Rであることの、「十分条件」であること)は有る
④(Pであることが、Rであることの、「十分条件」であること)は無い。
従って、
(16)により、
(17)
①{(P&Q)→R}≡(P→R)∨(Q→R)
といふ「論理式」に関して、
①(Pであることが、Rであることの、「十分条件」であること)は有る
といふことは、「をかしい」とするならば、
その方が、「をかしい」といふ、ことになる。
然るに、
(18)
④(P&Q)
ではなく、
①(P&Q)→R
といふ「論理式」に関して、
大西拓郎先生(京都大学)は、
[2020年度後期哲学演習I 厳密含意の論理(1) [修正版](ユーチューブ:9分10秒頃)]に於いて、
PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい
といふ風に、述べてゐる。
従って、
(17)(18)により、
(19)
大西拓郎先生(京都大学)の場合も、
①(P&Q)→R
④(P&Q)
に於いて、
①と④ を、「混同」してゐると、言はざるを得ない。
(20)
①(P&Q)→R≡(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
P=焼酎を飲む。
Q=お湯を飲む。
R=気分が良くなる。
であるとすると、
①(P&Q)→R
といふ「命題」は、
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば気分が良くなる。
といふ「命題」に、「等しい」。
然るに、
(21)
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば気分が良くなる。
といふのであれば、
②(お湯は飲まずに、焼酎だけを飲む)ならば気分が良くなる。
といふことは、「可能」である。
然るに、
(20)(21)により、
(22)
P=焼酎を飲む。
Q=お湯を飲む。
R=気分が良くなる。
であるとすると、
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば気分が良くなる。
②(お湯は飲まずに、焼酎だけを飲む)ならば気分が良くなる。
といふ「命題」は、それぞれ、
①(P&Q)→R
②(P  )→R
といふ「論理式」に、相当する。
然るに、
(23)
①(P&Q)→R
②(P  )→R
に於いて、
② は、まさに、
② PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。
の、「具体例」である。
従って、
(18)~(23)により、
(24)
①(P&Q)→R
②(P  )→R
に於ける、
② に関して、
PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい
といふのであれば、その方が、をかしい
(25)
『焼酎の種類にも割り方の如何にもかかわらず、焼酎を日々堪能しつつ元気に暮らしています。』
といふ方であれば、『簡単』に、分かってもらえるやうに、
P=焼酎を飲む。
Q=お湯を飲む。
R=気分が良くなる。
であるとして、
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば気分が良くなる。
②(お湯は飲まずに、焼酎だけを飲む)ならば気分が良くなる。
といふ「命題」は、それぞれ、
①(P&Q)→R
②(P  )→R
といふ「論理式」に、「相当」するため、
① が「真」であって、尚且つ、
② も「真」であることは、「矛盾」ではない。
従って、
(25)により、
(26)
『焼酎の種類にも割り方の如何にもかかわらず、焼酎を日々堪能しつつ元気に暮らしています。』
といふ方であれば、『簡単』に、分かってもらえるやうに、
①{(P&Q)→R}≡(P→R)∨(Q→R)
といふ「等式」は、明らかに、「正しい」。


(934)「十分条件(P&Q)」と「必要条件(R)」。

2021-06-25 14:25:37 | 論理

―「昨日(令和03年06月24日)の記事」を書き直します。―
(01)
(ⅰ)
1   (1) (P&Q)→R    A
1   (2)~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3  (3)~(P&Q)      A
 3  (4)~P∨~Q       3ド・モルガンの法則
 3  (5)~P∨~Q∨R     4∨I
  6 (6)       R    A
  6 (7) ~P∨~Q∨R    6∨I
1   (8) ~P∨~Q∨R    13567∨E
1   (9)~P∨(~Q∨R)   3結合法則
 ア  (ア)~P          A
 ア  (イ)~P∨R        ア∨I
 ア  (ウ) P→R        イ含意の定義
 ア  (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
   オ(オ)     (~Q∨R) A
   オ(カ)       Q→R  オ含意の定義
   オ(キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1   (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
(ⅱ)
1    (1) (P&Q)⇔R          A
1    (2) (P&Q)→R)&R→(P&Q) 1Df.⇔
1    (3)          R→(P&Q) 2&E
 4   (4)           ~P∨~Q  A
 4   (5)           ~(P&Q) 4ド・モルガンの法則
14   (6)         ~R       35MTT
1    (7)   ~P∨~Q→~R       46CP
  8  (8)   ~P             A
  8  (9)   ~P∨~Q          8∨I
1 8  (ア)         ~R       79MPP
1    (イ)   ~P→~R          8アCP
   ウ (ウ)      ~Q          A
   ウ (エ)   ~P∨~Q          ウ∨I
1  ウ (オ)            ~R    7エMPP
1    (カ)         ~Q→~R    ウオCP
1    (キ)(~P→~R)&(~Q→~R)   イカ&I
従って、
(01)により、
(02)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
③(P&Q)⇔R
④(~P→~R)&(~Q→~R)
に於いて、
① ならば、② であり、
③ ならば、④ である。
然るに、
(03)
②(P→R)∨(Q→R)
といふことは、
(ⅰ) P&~Q は、Rの「十分条件」である、かも知れないし、
(ⅱ)~P& Q は、Rの「十分条件」である、かも知れないし、
(ⅲ) P&  Q は、Rの「十分条件」である。
といふことに、他ならない。
(04)
④(~P→~R)&(~Q→~R)
といふことは、
(ⅰ)P   は、Rの「必要条件」であって、
(ⅱ)  Q も、Rの「必要条件」であって、
(ⅱ)P&Q も、Rの「必要条件」である。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
①(P&Q)→R
③(P&Q)⇔R
に於いて、
P=25歳以上である。
Q=日本人である。
R=衆議院議員の被選挙権を有す。
であるとして、
① であるならば、
(α)25歳以上であるならば、 日本人でなくとも、 衆議院議員であることは、「不可能」ではなく
② であるならば、
(β)25歳以上であるとしても、日本人でないならば、衆議院議員であるおとは、「不可能」である。
といふ、ことになる。
従って、
(05)により、
(06)
①(25歳以上であって、日本人である)ならば、         衆議院議員の被選挙権を有す。
②(25歳以上であって、日本人である)ならば、そのときに限って、衆議院議員の被選挙権を有す。
に於いて、
① であるならば、
(α)25歳以上であるならば、 日本人でなくとも、 衆議院議員であることは、「不可能」ではなく
② であるならば、
(β)25歳以上であるとしても、日本人でないならば、衆議院議員であることは、「不可能」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(07)
①(25歳以上であって、日本人である)ならば、衆議院議員の被選挙権を有す。
といふのであれば、
(β)25歳以上であるとしても、日本人でないならば、衆議院議員であることは、「不可能」である。
といふ風に、解する方が、「普通」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
我々、日本人は、
①(25歳以上であって、日本人である)ならば、衆議院議員の被選挙権を有す。
といふ「日本語」を、
②(25歳以上であって、日本人である)ならば、そのときに限って、衆議院議員の被選挙権を有す。
といふ「意味」で、用ひてゐる。
といふ、ことになる。
従って、
(05)~(08)により、
(09)
我々、日本人は、
P=25歳以上である。
Q=日本人である。
R=衆議院議員の被選挙権を有す。
であるとして、
①(P&Q)→R
といふ「論理式」を、
③(P&Q)
といふ「論理式」として、用ひてゐる。
といふ、ことになる。
然るに、
(10)
③(P&Q)
ではなく、
①(P&Q)→R
といふ「論理式」に関して、
大西拓郎先生(京都大学)曰く、
PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい
実質含意にはこういう変な推論がどうしてもつきまとうんですが、厳密含意になると、それがちゃんと妥当ではなくなってくれるという、ことです[2020年度後期哲学演習I 厳密含意の論理(1) [修正版](ユーチューブ:9分10秒頃)]。
然るに、
(11)
改めて、「確認」すると、
(ⅰ)
1   (1) (P&Q)→R    A
1   (2)~(P&Q)∨R    1含意の定義
 3  (3)~(P&Q)      A
 3  (4)~P∨~Q       3ド・モルガンの法則
 3  (5)~P∨~Q∨R     4∨I
  6 (6)       R    A
  6 (7) ~P∨~Q∨R    6∨I
1   (8) ~P∨~Q∨R    13567∨E
1   (9)~P∨(~Q∨R)   3結合法則
 ア  (ア)~P          A
 ア  (イ)~P∨R        ア∨I
 ア  (ウ) P→R        イ含意の定義
 ア  (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
   オ(オ)     (~Q∨R) A
   オ(カ)       Q→R  オ含意の定義
   オ(キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1   (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
(ⅱ)
1   (1)(P→R)∨(Q→R) A
 2  (2)(P&Q)       A
  3 (3) P→R        A
    (4) P          2&E
 23 (5)   R        34MPP
   6(6)       Q→R  A
 2  (7)       Q    2&E
 2 6(8)         R  67MPP
12  (9)   R        13568∨E
1   (ア)(P&Q)→R     29CP
従って、
(11)により、
(12)
①(P&Q)→R
②(P→R)∨(Q→R)
に於いて、
①=② であり、
② であれば、 PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。
とは、言ふものの、
まぁこれ、をかしい
といふことには、ならない
従って、
(09)~(12)により、
(13)
大西拓郎先生(京都大学)の場合は、
①(P&Q)→R
③(P&Q)
に於いて、
①と③ を、「混同」してゐると、言はざるを得ない