円卓の乙女とただひとりの騎士―霧の街のミルカ (コバルト文庫)青木 祐子集英社このアイテムの詳細を見る |
なんともなしに買って読みました。
読み終わって気づいたのですが、シリーズ二作目だったのですね。
ま、あとがきを読むまで気づかなかったくらいですから。読み切り作品として、優れているのはもちろん、もしかしたら一作目を読んでいる読者にしかわからない楽しみ方もあったのかも。
さて、内容ですが。
うん、これは正真正銘の少女小説だ。
アクションなし、バトルなし、殺人なし。
強いてあげるならば、足のつく浅い池でボートから人を突き飛ばすくらいでしょうか。
少女三人(主人公のミルカをいれて四人)の腹の探り合いだけで物語りは進行します。それで長編が一本できてしまうのだから、少年向けとはまるで違いますね。
しかしながら、本書を読んでいてどことなく『文学少女シリーズ』の要素を意識しているのでは? と思える構成が目につきました。
たまたまなのか、それともこのシリーズ全体を通しての特徴なのかは、一作目を読んでいないので、なんともいえませんが。