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音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

レミニセンス・バンプ(回想の隆起)

2021-01-17 08:17:53 | 研究関連
認知症対応型グループホームへ音楽療法の臨床で行くことが多い中で、
季節の音楽は欠かせませんが、お一人おひとりの嗜好にあう、
人生に寄り添ってきた音楽を模索することになります

音楽が流れるといつもの居場所である空間が変化します。
その空間に身を置かれることに幸せを感じてもらえるように準備をします。
認知症を患っているご本人しか感じられない不安感、焦燥感を少しでも
音楽を通して和らげることが出来ればと願いながら・・・

その人らしい人生に寄り添ってきた音楽・・・
懐かしく、思い出深い音楽・・・
聞いているだけでも楽しい音楽・・・

多くの高齢者は10才代から20才代までの自伝的記憶として
懐かしく思い出される家族や風景、行事、音楽などが多いことが分かっています。
その回想の隆起をレミニセンス・バンプ(reminiscence bump)と言い、
レミニセンス・バンプの研究は1986年(Rubin,Wetzler,&Nebes)に始まって以来、
日本においても「高齢者・自伝的記憶・バンプ」の研究が多くあり、
特に高齢化社会の我が国においては認知症ケアに役立つ内容だと考えています。

回想する話、思い出深い音楽、懐かしい写真、食事の匂いなどから
自分だけの居場所作りに関わることになります。
少しでも穏やかに、心豊かに過ごす時間があることを願って
認知症ケアにおける音楽と青年期記憶に関する研究を継続したいと思っています。

オンラインで公開されている多くの研究キーワードは
「自伝的記憶・高齢者・回想バンプ・感情・認知症」です
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