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早起きは三文の徳

2010-10-28 17:36:23 | 日記
脱サラしてから、ずっと朝は7時起きだ。
まあ、どんなに徹夜しても、休日でも7時には起きているのだが、

サラリーマン時代とくらべていまいち生活が充実していない気がする。
当時は6時には起きて、7時半には電車に乗っていた。
通勤時間は1時間、駅まで徒歩で15分、往復で2時間強。

ウォーキングあり、読書あり、イメージトレーニングあり、勉強あり
ライティングあり。そして、帰宅後1時間はともあれギターの練習を
していた。

しかし今では納品が多い日などは夜中に起きてそのまま、夕方の納品まで
ノンストップで仕事をし、そのまま一日一食の貴重な食事をして、バタッと寝る。
生活のすべてを仕事にささげるのも一昔前は格好よかったのかも知れないが、
あまりに芸がないし、充実感がない。

サラリーマンだって、OLだってもっと工夫して仕事以外でバランスをとってるでしょ。

でも、自宅兼オフィスで一人で昼食を食べてもちっとも楽しくないんだもん!

というわけで、今の自分に欠けているものは、運動、ギターの練習など
仕事とくぎってやる諸々のことだ。
だから、疲れて休むことはあっても、意識的に休暇というものすらとっていない。
これじゃ、だめでしょ。

ということで、最近は朝6時に起きるようにしている。
もともと朝に日記を書いたり、掃除をするという習慣はあったのだが、
それに加えて意識的に朝の仕事前の時間をもっといろんなことやっちゃおう
という目論みである。

そういうわけで、朝1時間くらいギターの練習をしている。
よく演奏の後で人から「どんな練習してるんですか?」って聞かれるのだが、
いつも「ただボーっとギターを弾くだけ」と答えている。
もちろん、意識的な練習(勉強:トランスクライブや理論に基づいたアプローチの研究)
もやるのだけど、30分くらいのもんで(それで充分!)、
あとはスタンダードのコード進行に合わせてボーっとギターを弾いている。
なにも考えず、ひたすら流れに乗る。自分のフィーリングを追いかけている。

私はインプロビゼーションが主体の音楽をやっているので、
ある楽曲を練習してOKというものではなく、無意識レベルで体から
フレーズが出てくるようにしておかないといけない。
要するに仕込んだものが発酵されて出てくるにはそれなり時間を要する
わけだ。
自分にとってはコンポーザーが白い譜面に向かっているのと同じことだと思っている。
ギターを手にとった瞬間、永遠に続くのではと思われるような長い空白
(手は動かしてるけど)の時を過ごしているような気がする。
だから15分くらいで息切れしてしまうこともある。

これでも20代の頃はかなり(意識的な)練習をした。
でも経験上、意識的な練習が即実践に結び付くということはあり得ないわけで、
実はそういった中でいちばん効率のよい方法がこの、「ボーっとギターを弾く」
なのである。どんなアイデアもその場では「その場にとどまらず、流しておく」
ことになるが、それはそれでそんだけのもんでしょ。
手を休めてメモとっている暇があったら、とにかく手を動かせ、流れを止めるな、
ということだ。

まあ、そんな話はともかく、こういうことをやっていると
朝弾いたスタンダードのコード進行が一日中永遠と頭の中に流れているわけで、
仕事をしながら、食事をしながら、テレビを見ながら、そのコード進行が頭の
中から離れず、メロディ(インプロビゼーションのライン)を歌い続けているという
半分ノイローゼになってしまいそうな感じである。

早起きは三文の徳という。
はたして充実しているとは言い難いのかも知れないが、
生活のバックグランドにスタンダードが流れているというのも
悪い話ではないとは思う。

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