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【ゲームクエスト】沙羅曼蛇 デラックスパックプラス

2010-10-05 22:59:35 | ゲームクエスト
沙羅曼蛇 デラックスパックプラス(プレイステーション)

2006年1月30日掲載

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 私の半分は沙羅曼蛇でできています。

 グラディウスの外伝シューティングとして1986年にアーケードに現れた沙羅曼蛇は衝撃でした。嵐の中を駆け抜けるようなゲームでした。あまりのすごさに私もゲーセンのレバーを血まみれにしながらプレイし続けました。ゲーセンでは沙羅曼蛇と私が一体になって、お互いに応答し合う完成したシステムを作っていました。私と沙羅曼蛇の間には、何も過不足はありませんでした。それほどまでに私と沙羅曼蛇は切り離せないものなのです。私の脳には1面ボスのように2本の触手が生えているかもしれません。

 私のパソコンだって「沙羅曼蛇」を一発で漢字変換します。沙羅曼蛇、ほら、沙羅曼蛇。皆さんも「さらまんだ」の変換を試してみてください。多くの人は「皿万だ」あたりではないでしょうか。

 沙羅曼蛇のグラフィックはド迫力でした。吹き上げるプロミネンス! 降り注ぐ隕石群! 迫り来る肉壁! 地形が大規模に変動するゲーム性の先駆けともなりました。

 音楽も最先端でした。ステレオ対応のFM音源チップを搭載し、ゲーセン内でギュンギュン響いていました。また、三連のリズムという当時のコナミスタイルを確立しました。

 音声合成も印象的で、特にボス手前の警告は盛り上がります。私は今でも仕事などのピンチの時には「An intruder has penetrated our force field!」とつぶやいてしまいます。もう、バカです! くるくるパーです!!

 ゲーム性としては、かなりパターン性の強いものです。知らなければ死ぬといった部分も多いのですが、逆に知っていれば抜けられるのです。うまい人は、ゲーセンでパターンの披露をし、地域の人たちの上達を促すリーダーでした。その結果、多くの人が火力で沙羅曼蛇を圧倒したのです。

 しかしながら、火力と火力の戦いは周を重ねるごとに不利になります。そして3周目からが本当の戦いです。ここからはパターンを知っていても死ぬことが多くなります。現在の弾幕シューティングに迫る弾数です。暴力的とも言える弾幕の隙間を避けることは不可能です。敵を引きつけつつ弾幕の外側をまわり、その他の障害物一個一個の軌道も考えながら、パターンを探ります。パターンがうまくハマって攻撃を避けきった時は、「無限の暗黒空間で一本の糸に触れる」といった運命のようなものを感じるのでした。このように暴風を受け流し、無数の可能性の中を一点突破するプレイは、見る者の心を奪ったのです。

 以上、大層なことを書いてきましたが、私の記録はたかだか5周目6面です。近所のゲーセンでは一番でしたが、はっきり言ってヒヨッコです。これからも難易度ノーマル、3機設定、コンティニュー無しでまだまだ挑戦し続けたいと思います。

 時代が沙羅曼蛇でした。学校が、地域が、全国が沙羅曼蛇でした。このような時空連続体としての沙羅曼蛇の端っこが、今でも私に引っかかっているのです。プレステ版はアーケード版と微妙に違う部分もありますが、ぜひ若いゲーマーにも挑んでもらいたいのです。そして、「皿万だ」を「沙羅曼蛇」に変換して、私と一緒に沙羅曼蛇を未来に持っていってくれたら嬉しく思います。