大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

2024年3月15日 活動報告 ハスの植え替えとハス栽培講習会の準備

2024-03-16 09:24:19 | 日記
爽やかな晴天、気温12℃のなかで2024年春のハスの植え替え作業と、ハス栽培講習会(3/23)の準備が行われました。通常の活動日ではありませんが、植え替えの作業経験があるボランティアたちが集まり、作業は順調でした。温室の間に立つ桜が満開です。


ハスのお世話をするうえで、一番大がかりな作業が植え替えです。「大賀ハスのふるさとの会」の顧問である南定雄先生の指導の下、昨年夏に花つきの良くなかったハスのうち10品種を植え替えることにしました。


ボランティア団体の限られた予算のなかでは、10品種の植え替えがやっとです。しかし本当は、順繰りに毎年35品種ほどを植え替えて、夏に100種以上のハスが美しく咲き誇る元気な見本園にしたいものです! ハスの植え替えは、3年に一度が目安だと言われています。

ハスの植え替えは、慎重かつ手早く行う必要があります。まずは水抜きです。コンクリート桝が大きいため、モーターを使ってホースで水を吸い上げても時間がかかります。


昨日、水を抜いた桝の泥の上には動物の足跡が! ハクビシン、さては狸か……。ヤゴやオタマジャクシを食べたのでしょう。ボランティアたちの会話が弾みました。


水を抜いたら、蓮根を取り出します。痛んだり腐ったりした蓮根は外して、大きく健康な蓮根だけを洗浄、消毒してから籠に入れて桝に浮かしておきます。アメリカ原産の黄色いハスであるバージニアは良い状態の蓮根がとれました!


今年は中国の品種もいくつか植え替えます。一方で、良い状態の蓮根が取れなかった紅黄蝶(べにきちょう)は、南先生から新たに蓮根をいただくことになりました。

蓮根を取り出したら、土を入れ替えます。ハスにとって最適の土は、荒木田と畑土を混ぜたものです。流れとしては、ユンボで泥を完全に掻き出し、トラックで土を近くまで運び、クレーンで新しい土を入れ込むという作業。これを10品種分、効率よく繰り返します。



新しい土に腐葉土、発酵鶏糞、化成肥料(肥料の三要素チッソ、リンサン、カリが等分に入った粒状肥料 8-8-8)を混ぜ込み、さらに石灰を撒きます。



ふかふかの新しい土ができたら、水を入れて土を均一に混ぜ合わせ、寝かせます。今日の植え替え作業はここまでにして、明日はいよいよ蓮根を植えます!


さて。事務所の前では、ハス栽培講習会の準備も進めていきます。ハス用に作った土をバケツに分け入れて、参加者の番号札をつけました。参加費2000円で日本のハス界のレジェンドである南先生の講義と実演があり、蓮根、土、バケツ、栽培テキスト(南先生監修)を持ち帰ることができます。お得です。


事務所の横では寒緋桜(かんひざくら)が満開です。

報告は以上です。

(担当: れい)
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2 コメント

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Unknown (Jadequest)
2024-03-17 08:32:37
これは本当に大変な作業です。皆さん、お疲れ様でした!
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Unknown (mmk)
2024-03-17 17:51:06
ハスの植え替え作業は大変な力仕事だと思います。水の中からレンコンを掘り上げて、土、というか泥、を掘り出して、土そのものを入れ替える…。水を張って、そこに掘り上げたレンコン、ハスの根っこですね、を植え付ける。植え方にもコツがある。そんな大変な仕事をしていただいた皆様、本当にお疲れさまでした。今年の夏が楽しみです。
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