大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

2023年10月7日 まだ天昇と艶陽天の蕾があります!

2023-10-07 19:14:58 | ハス
今日は気温22℃、乾燥した秋空の下での活動となりました。主に蓮の果托を刈り取り、種を集め、下草の刈り取りを行いました。

驚いたことに、まだ天昇(てんしょう)と艶陽天(えんようてん)の蕾があります! 下の写真が天昇の蕾で、この東京大学旧緑地植物実験所でつくられた品種。生命に満ち溢れています。明日には咲くでしょう。


次は艶陽天の蕾ですが、こちらも明日には咲きそうです! 魅惑的な紅蓮です。10月にハスの花が楽しめるとは「蓮の検見川」ならでは、と言えますね。

今年の夏は本当に暑い日がつづき、人間は夏バテ気味でしたが、蓮たちは元気に咲き誇りました。その成果が見本園に残された無数の果托(かたく)たちです。花が散ると、中心の花托(かたく)は果托(かたく)へと表記が変化します。


果托は緑色から、種が成長するにつれて茶色に変化していきます。


茶色の果托は、ほうっておくと下を向いて種が水面へと落下します。その前に刈り取らないと、翌年は種から交雑種の花が咲く可能性があります。蓮には繁殖方法が二つありますが、ひとつは種からで、開花中に他の蓮から受粉していれば、自然交配から新しい品種が生まれます。


この検見川のハス品種見本園では、世界の100種以上の蓮が隣り合わせに植えられています。品種が混ざらないためには、種が散乱する前に刈り取る必要があります。そうすれば蓮たちは、二つ目の繁殖方法である蓮根からのみ増えるからです。蓮根から咲く花はいわばクローンなので、系統保存は確実です。


茶色くなった果托は、風に揺れるだけで種を落とします! 熟した種は落ちる前に、人の手で振り出して処分します。蓮から見ればかわいそうで、一年間お世話をしたボランティアから見ればもったいないですが、「ハス品種見本園」である以上しかたがないです。


形の良い果托は吊るし干しして、来年の観蓮会で販売します。見本園の蓮の植え替えのための貴重な資金源となります。


種を出し切った空の果托は、インテリアや手芸につかわれます。


日が短くなり、涼しくなると、蓮のエネルギーは水中の蓮根のほうに集中します。水面の上の葉の免疫力は低下して黄色くなり、虫に食われるものも。


とは言え、まわりの草はまだまだ元気です。草刈りは春から初冬にかけての重要なメンテナンス作業です。


刈った下草の後処理も力仕事です。


女性ボランティアも力仕事に汗を流します。いつもお疲れ様です!


ロータリーの草刈り後の様子です。桜の木と秋の空。


そばの彼岸花がまだ咲いていました。


事務所の横のホトトギスです。


活動報告は以上です。
(担当: れい)

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千葉市立花園中学校のハス池で知里の曙がまだ咲いています。

2023-08-28 20:06:27 | ハス
2023年8月27日(日)、用事があって千葉市立花園中学校に行きました。そして、そこのハス池に、なんと知里の曙が咲いているのを発見!



ご覧ください。蕾もまだ2本も出ています。
知里の曙(チリノアケボノ)は旧東京大学農学部付属緑地植物実験場で作出されたハスの品種です。即非蓮とバージニア蓮を掛け合わせてできました。花が葉よりも上で咲くので、とても見栄えのよい品種です。
今年は全国的に異常気象のため、8月下旬になっても高温で熱中症警戒アラートが発令されているぐらいです。そのためハスもまだ元気に咲いているのではないでしょうか。

中学校の先生によると、残念ながら今年は大賀ハスが咲かなかったのだそうです。でもこの知里の曙は前にもご紹介した通り、7月には立派な花を咲かせていました。ここにはハスが、大賀ハスと知里の曙の2マス、それとスイレンが1マス育てられています。ちょうど大きなバス通りの交差点の角にあり、通常なら歩道からハスが咲いているのがよく見えます。ただ、今年は生徒さんたちが千葉県総合体育大会でとても良い成績を収めたので、それをお知らせする幕が道路側に張り巡らされていて、ハス池がなかなか見えない状態です。たまたま用事があって構内に入ることができたので、花に気が付きました。


まだ厳しい残暑が続きそうですが、ハスの花を見られるのは嬉しいことですね。

(担当: えむ)






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2023年7月ハス見本園のご近所のハスをご紹介します

2023-07-12 10:50:06 | ハス
今年も旧東京大学農学部付属緑地植物実験所にあるハス品種見本園の一般開放が始まりました。開放日には大勢のお客様にご来場いただいております。

ハス品種見本園の一般開放の際には近隣の施設にハスの鉢を置かせていただき、近くの皆さまにもハスの花を観賞していただいております。

ボランティア活動に参加してくださっている郵便局にも鉢を飾らせていただいております。こちらは千葉市花園郵便局です。

下は花見川区役所前郵便局。


同じ花見川区のJR総武線幕張駅そばの2か所の郵便局にも、鉢を置かせていただきました。下は南側にある幕張郵便局。大賀ハスの鉢です。


駅前が整備された幕張駅北口にある幕張北口郵便局です。こちらにはカスピカムを置かせていただきました。8月から新しいバスターミナルも使用開始だそうです。

整備された駅前バスターミナルのマンホールの蓋です。雨水マスも汚水マスもカラフルな蓋がたくさん設置されています。

千葉市の市章のまわりに、ケヤキの木、コアジサシ、そして大賀ハスの花がデザインされています。
こちらは過去の記事ですが、カラーマンホール蓋について記載しています。どうぞご参照ください。https://blog.goo.ne.jp/ohgahasu_furusatonokai/s/%E6%96%B0%E6%A4%9C%E8%A6%8B%E5%B7%9D%E9%A7%85%E5%8D%97%E5%8F%A3

そして恒例となっている、JR総武線新検見川駅のハスの展示です。

毎年、ハス見本園一般開放中に展示させていただいております。改札口をでて右側、北口の階段を下りる手前です。駅を利用される方々が、きれいなハスの花を見て写真を撮ったりしていらっしゃいます。

花園公園のハス池に今年も大賀ハスが咲きました!

7月11日の早朝です。後ろに蕾が一つ見られます。すでに1本咲き終わりましたので、今年は今のところ全部で3本の花が出たことになります。このところ猛烈な暑さが続いていますが、蕾は今週末のお祭りの時には開くでしょうか。

※実はこの記事を書いた翌朝7月13日早朝に再びこのハスを見に行きましたところ、あと2本の蕾が立っているのを発見しました。つまり合計3本の蕾がまだあります。咲くのが楽しみですね※


最後になりましたが、近くの千葉市立花園中学校のハス池です。

7月4日の撮影です。「知里の曙」とスイレンが咲いています。ここは花園グリーンベルトとバス通りの交差点に面しているので、外の歩道からでもよく見えます。

以上、いくつかの近隣のハスをご紹介させていただきました。
(担当: えむ)




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千葉市花園公民館のハス池に花芽が出てきました!

2023-05-23 14:53:48 | ハス
2023年5月20日、大賀ハスのふるさとの会ボランティア活動を終えてから、花園公民館のハス池を見に行きました。前日夜に所用で公民館に行った人たちから、花芽が出ていると聞いたからです。

ここはオオガハスが植えられており、今年2月25日にはレンコンを植え替えました。その時の作業については、こちらのブログ記事をご参照ください。

ご覧ください!ピンク色の矢印を入れてみました。


ハスの花蕾が水面に現れてから開花するまでには18日~20日ぐらいかかるそうです。ということは、今年は6月10日前後には開花するかもしれません。最も早い開花日になりそうですね。

蕾の数もこれからどんどん増えてくるでしょう。そして今年もまた、たくさんの大きな大賀ハスの花が見られるでしょう。楽しみです。

(担当: えむ)



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2023年2月25日 千葉市花園公民館のハス池植え替え

2023-02-28 20:24:38 | ハス
今日は、大賀ハスのふるさとの会が活動している旧東京大学農学部付属緑地植物実験場のすぐそばにある千葉市花園公民館のハス池で、レンコンの植え替え作業が実施されました。

下の写真は昨年8月6日のハス池です。ここには大賀ハスが植えられています。早咲きの大賀ハスですが、8月でもこの通り、大きな花がたくさん咲いていました。

今年の夏もこのように立派な花を咲かせてもらうために、レンコンを掘り上げて、状態の良いものを選んで再びこの池に戻して水を張ります。今回の植え替えは、前回から6年経っています。レンコンが池の底で外側に向かってグルグルぎっしりと根を張っていることでしょう。レンコンは外側外側へと伸びていきます。

前日からハス池の水を抜いておきました。この池には金魚も飼っており、水を抜く前に金魚は別の場所に移しました。また、泥をすっかりさらった後に、畑の土や腐葉土を混ぜ込んだ新しい土を投入します。この土も前日までに準備してあります。今回も大賀ハスのふるさとの会の顧問である南定雄先生に、機械や、土の準備や、車両の操作など、多大なご指導をいただいております。


花園公民館の正面入り口前です。大きなトラックやらショベルカーなど、物々しい作業風景ですね。

作業に入る前に、公民館の佐久間館長さんからご挨拶が、また、南先生から今日の手順の説明がありました。

館長さんは赤い警棒を持って、この後作業車の出入りの際に、道路で交通警備をしてくださいました。

水を抜いた後の泥はとても重いので、ショベルカーで表面から掻き出していきます。ハス池の泥は真っ黒です。今年は池の中でレンコンを掘り上げる作業をするボランティアは、オーバーオールの作業着を着用しました。長靴から胸元までのつなぎなので、汚れを気にせずに作業できます。

泥は緑色のネットでできた袋に入れます。バランスが崩れると、傾いて中身がこぼれてしまう苦労もありました。


池の一番底の部分に張りついているレンコンを取り出します。頂芽(ちょうが)(レンコンの先端で、ここから成長していく)が出ているレンコンを、折れないように気を付けて掘り上げます。古いレンコンは腐って黒くなっています。


掘り上げたレンコンです。立派なものもたくさんあります。水をかけて泥をおとしていきます。また節のところの黒いひげ根のようなものは、できるだけ取り去ります。


通りがかりの方が、珍しそうに掘り上げたレンコンを見ていました。「大賀ハスが咲いているのは毎年見ているけれど、このようにレンコンを掘り上げたりしているのは初めて見ました。大変な作業なんですね」とのことでした。今年の夏も大賀ハスを立派に咲かせますので、どうぞ見に来てくださいね。


このように小さいレンコンも、頂芽がついていれば保存します。
立派なレンコンも採れました。


掘り上げたレンコンです。たくさん採れました。


レンコンを掘り上げたら、再びショベルカーで残った泥を掻き出します。

すっかりきれいになりました。
ここに新しい土を入れて、施肥し、ショベルカーでかき混ぜます。その後、状態のよいレンコンを植え付けます。

掻き出した泥は、私たちの活動場所である旧東京大学農学部付属緑地植物実験場のハス見本園に運び出します。


ここまででちょうどお昼の休憩時間になりました。
本日の作業に参加したみんなで、記念撮影です。


午後は、空っぽになったハス池に新しい土を入れて、掘り出したレンコンを植え付けます。
再びクレーン車の登場です。新しい土が入った緑のネット袋を吊り上げます。

緑のネット袋は下をヒモで結んであります。そのヒモを切ると、中の土が勢いよく落ちます。

そばで見ていると、なかなか壮観な作業です。
土を入れたら、肥料を散布して、ショベルカーでかき混ぜます。

いよいよレンコンを植え付けます。

大きく伸びた太いレンコンを選んで植えました。また植えた場所を、図面に記録しました。



そして、植えた場所には、目印の棒を立てておきました。

泥で汚れた公民館の前庭は、水で洗い流し、また、ハス池の周りの柵も元のように設置しました。


これで、今日の作業は終了です。今年も立派な花を咲かせてくれるよう、期待しましょう。
ボランティアの皆さま、お疲れさまでした。

お知らせ
「大賀ハスのふるさとの会」が『千葉市まちづくり応援寄附金(まち寄附)』に登録されました。大賀ハスを守り、その普及活動を応援してくださる皆さま、どうぞこの「まち寄附」をご検討くださいませ。

(担当: えむ)













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