大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

2022年7月18日 大賀ハス開花70周年の記念日です!

2022-07-19 14:27:17 | 日記
ちょうど70年前の今日、1952年7月18日に大賀蓮が2000年の眠りから目覚めて見事な花を咲かせました。
この記念すべき日に、千葉市長の神谷俊一氏、衆議院議員の二階俊博氏、林幹雄氏、小林鷹之氏などご縁のある方々にお越し頂き、ハス品種見本園をご案内しました。

大賀一郎博士の弟子である阪本祐二氏は、二階議員の恩師でもあります。南定雄先生がその坂本氏が育成した品種を紹介すると、二階議員は熱心に耳を傾けておられました。

多くの来場者が70周年の記念式典を見守ります。
二階議員は、東屋で100種以上の蓮を眺めながら、この場所を貴重な日本の文化として守っていきましょう、と力強く語っておられました。



本日、ハス品種見本園で咲いている蓮の一部をご紹介します。下の写真は大酒錦(たいせいきん)。斑(まだら)模様が珍しい八重の中型種です。中国の品種で、花弁は白地に紫紅の斑が多く入り、花弁の表と裏の紋様は異なります。

同じく中国の品種のなかでも、花弁の紅色がもっとも濃い部類の艶陽天です。

紅黄蝶(べにきちょう)です。中国品種の紅重台蓮と中国で育成された小型の黄蓮との交配により2001年に作出。花径22㎝、花弁18枚前後。内弁に変化弁が現れるのが特徴。花つきは良く鉢栽培でも10本位咲きます。「大賀ハスのふるさとの会」の顧問である南先生によってつくられた美しい品種です。

舞妃蓮(まいひれん)です。1966年にアメリカの黄色い蓮「王子蓮」と「大賀蓮」を交配して作り出された麗しい品種。1968年の春に、蓮根が上皇皇后両陛下に献上され、その年の夏に東宮御所で開花しました。花の開閉があたかも女性の舞い姿のようであることから、阪本祐二氏によって舞妃蓮と名付けられました。


大賀博士は「蓮は平和の象徴なり」という言葉を残しています。当時から世界的に有名だった大賀蓮の蓮根や種は、博士の計らいによってドイツや中国各国に渡り平和大使の役割を果たしてきました。
大賀博士の死後、遺品である蓮のコレクションの一部がこの東京大学旧緑地植物実験所に寄贈され、今日のハス品種見本園の原型となっています。生命の神秘を追求しつづけた博士の情熱は、この検見川の地で脈々と受け継がれています。
気温30℃の蒸し暑いなかご来場いただいた皆様に、大賀ハスのふるさとの会のボランティア一同、深く御礼申し上げます。

のこりの一般開放日は、7月23日、24日の2日間となります。
会場でお待ちしております!

(担当: れい)

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2022年7月14日 蓮の開花報告: バージニアと普蘭店蓮が咲きました!

2022-07-15 20:44:09 | ハス
ハス品種見本園の一般開放が始まり、多くの皆様に世界の花蓮をご覧いただいています。ただいま咲いている品種の一部をご紹介します。

2022年7月14日現在、開花数約190、蕾数約370です。
まずはアメリカの黄蓮、バージニアをご紹介します。花は黄色で、一重の中型種です。アメリカはバージニア州の自生種。花は甘いキャラメルのような香りがします。
バージニア蓮の花弁の先は丸く、舟底形で、花弁の先に黒点があるのが特徴。葉は厚く、濃い緑色で丸い。葉柄が刺が少なくつるつるしていて、黄色味があります。葉面もつるつる! 実の形も丸くて、かわいらしいです。
次は普蘭店蓮(ふらんてんはす)です。大賀一郎博士の運命を変えたのがこの中国の古代蓮との出会いです。当時でも数百年の間、土の中に埋まっていたと考えられた普蘭店蓮の種を発芽させることに成功した大賀博士だったからこそ、のちの1951年、千葉の検見川の地で「大賀蓮」の種の発掘に情熱と確信をもって取り組むことができたのです!

碧台蓮(へきだいれん)です。花弁数100‐120枚の白八重咲種。花色はやや緑色を帯び、花弁は少し厚め。花径は20センチ前後と中型です。

巨椋の炎(おぐらのほのお)です。かつて京都にあった巨椋池では多くの蓮の品種が生まれています。

下の蓮は、紫金花と巨椋の炎の交雑種です。
真如蓮です。端正な大型の白一重種。神々しくて近寄りがたいほどです!
西湖紅蓮です。

即非蓮です。花弁数20枚、花径12‐18センチの小・中型品種ですが、見本園では20センチほどの花を咲かせています! 花色は桃色、条線(花弁に走る筋)が鮮明で美しいです。花弁の先端がとがっていて、左右両側が少し折れ込んでいます。

中国からやってきた千弁蓮(せんべんれん)です。1995年中国湖北省当阻玉泉寺から導入されました。花弁数の多い、珍しい品種です。

千弁蓮の外弁は咲き始めが薄桃色で開花が進むと中心から濃紫紅の花弁が現れてきます。花托が分岐して2~5個位になることもあるし、分岐しないで咲く場合もあります。花弁は2000~4000枚!花径は24~26cm。
開花はじめの千弁蓮です。違う花のようですね! この品種は花が重いので支柱をたてています。

藤壷蓮(ふじつぼはす、とうこれん)です。桃一重大型有条。花弁は全体に桃色で弁先や縁辺が濃く、条線が鮮明です。弁の幅は広く、花つきもよい。江戸期の図譜にも描かれており紅蓮種では代表的な品種の一つ。

酔妃蓮(すいひれん)です。孫文蓮ともいいます。中・大型の爪紅種で、花色は白地に先端がピンク色の可憐な蓮です。開花初期は全体にピンク色をしていますが、しだいに白くなり、先端だけにピンクが残ります。あたかも酔っているお妃の顔のよう。

咲き誇る蓮のほんの一部しかご紹介できませんでしたが、ぜひ会場へ足を運んでいただければと思います。大賀ハスのふるさとの会のボランティア一同、お待ち申し上げております。


開花状況の報告は以上です。

(担当: れい)
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2022年度のハス見本園の一般開放が始まりました!

2022-07-11 14:34:21 | 日記
2022年7月9日(土)午前6時よりハス見本園の一般開放が始まりました。前の週の酷暑が少し和らいで、湿度も少し低くなり、ハスの見学にはよいお天気になりました。
受付などの準備が大わらわで進められる中、6時前には早くもお客様が来場されました。7月9日土曜日朝6時の見本園の様子です。


ハスの花はやっぱりお日さまの方を向きたくなるのですね。

下は艶陽天です。D列にあります。赤の濃い色が印象的です。


下は千弁蓮です。9日に開花したばかりです。花弁が千枚も(たくさん)あるということで名付けられましたが、実際に数えたら三千枚以上あったとか。

下は八重の金蘂蓮です。


今年は大賀ハス開花70周年を記念して、特別な飾り付けをしています。これは7月10日日曜日の様子です。この日は参議院選挙投票日と重なりましたが、早朝から次々とお客様がいらっしゃいました。


また今年は午前7時と8時にガイドツアーを実施しています。

ボランティアメンバーの中で千葉市の『ハス守りさん養成講座』の終了生が交代でご案内しています。

7月10日日曜日午前7時過ぎのハス見本園の様子です。薄曇りの朝でした。時々雨がパラパラと....。


上の写真中央に見える東屋にも、開花70周年の飾り付けをしました。その前にあるボードには、大賀夫人である歌子様についてのご案内を貼りだしています。スミレの研究をなさってたそうです。

こちらは舞妃蓮です。皆さま一生懸命にきれいなハスの花をカメラに収めていらっしゃいます。


7月10日は、開花した花が約200個、蕾の数は約400個ありました。大賀ハスの蕾が8個、普蘭店ハスの蕾も4個つきました。唯一の黄色い花、バージニア蓮も蕾が出ていますし、まだまだたくさんのハスの花が楽しめます。ボランティア一同、皆様のお越しをお待ちしております。

(担当: えむ)


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ハス品種見本園の近くで見られる大賀ハスのご紹介

2022-07-06 13:23:31 | ハス
7月9日からいよいよ今年のハス見本園の一般開放が始まりますが、現在ご近所の数か所で大賀ハスが見られます。

千葉市花見川区役所の近くのしらさぎ公園です。ここは千葉公園と同じように千葉市が管理しており、大賀ハスのみが育てられています。7月5日午前10時の様子です。たくさんの花が咲いています。

蕾もたくさんありますので、まだまだ楽しめますね。


しらさぎ公園のあと、隣にある千葉市立瑞穂小学校に向かいました。こちらでは4年生がレンコンの植え付け実習をしています。大賀ハスのふるさとの会もお手伝いしましたが、その時のことは2022年4月25日付のブログ記事をごらんください。
校庭の外から見てきました。

隣接する花見川区役所裏の駐車場から写真を撮りました。

品種の名前が確認できませんでしたが、知里の曙のようなピンクの花とか真っ白な花とか、葉っぱも大きく、たくさん咲いていました。

こちらは花見川区役所の中庭にある大賀ハスです。一本はすでに咲き終わっていますが、まだ蕾がありますので、これから咲いてくれるでしょう。


下は千葉市立花園公民館の大賀ハスです。今年も立派な花がたくさん咲いています。同じ7月5日午前9時40分の撮影です。


最後に千葉市立花園中学校のハス池です。「大賀ハス」と「知里の曙」と「スイレン」のマスがあります。そのうち大賀ハスは6月21日と29日に開花しました。これは6月29日早朝に撮った写真です。

右に見えているのが知里の曙の蕾です。
7月4日の朝にはその知里の曙の一本が開花していました。すでに咲き終わった知里の曙もあるようですね。


ハス品種見本園の一般公開にご来場くださる皆さま、またご近所にお住まいの皆さま、以上のようなところにも大賀ハスがたくさん咲いています。ぜひご覧になってくださいませ。

(担当: えむ)

追記(2022年7月7日):
今朝9時半ごろに花園中学校のハスを見に行きました。そしたらなんと、2本も開花していました。知里の曙です。上の写真(7/4)では蕾でした。2本も咲いていると豪華ですね。


(えむ)












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2022年7月2日 花園ハスまつり観蓮会 プレオープン開催!

2022-07-06 10:26:29 | 日記
地域の夏の風物詩「花園ハスまつり」のこけら落としである観蓮会のプレオープンが行われました。残念ながら夜の盆踊りなどの納涼会やこどもお神輿などはここ数年開催を見合わせていますが、早朝に美しいハスを眺める観蓮会は7月16,17,18日に行われます!(この他にもハス品種見本園の一般開放日があります。詳細は最後のチラシを御覧ください)

千葉市長・神谷俊一氏も駆けつけてくださり、ご自身のツイッターでハス見本園を訪れたことについて触れられていました。
7月2日の見本園の開花状況は、開花数130、蕾380でした! かわいらしい大酒錦(たいせいきん)が咲いています。
天上蓮です。
すがすがしい清月蓮です。
誠蓮(まことはす)です。お盆の時期に切り花でよくみかける品種ですが、食用の蓮から、佐藤誠氏が華やかな八重咲きの花蓮を作り出しました。
誠蓮の蕾です。

藤壺蓮(とうこうれん)です。朝日が透けてきれいでした。

今年は大賀ハス開花70周年。「ハス博士」と呼ばれた大賀一郎氏の奥様・歌子女史のコーナーを設けました!

東屋の前では、大賀ハスのふるさとの会のボランティアたちが開花70周年を迎えた記念イベントに関するマスコミの取材を受けていました。

この一週間ほどの猛暑で、蓮の花がどんどん咲いています。明光蓮(みょうこうれん)も蕾をつけています。
古代蓮の行田蓮(ぎょうだばす)です。大賀蓮をはじめ、日本にはいくつかの古代蓮がありますが、埼玉県行田市で発掘された行田蓮も1400年~3000年前の蓮であると言われています。
受付広場には、大賀蓮とその発掘の歴史や蓮の生態を説明したパネルが展示されています。

いよいよ美しい蓮たちが咲き誇る暑い夏がやってきます。開放日にボランティア一同お待ちしております!


(担当: れい)


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