大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

花園公民館の大賀蓮モニタリング ③ 2018年6月16日~6月22日

2018-06-27 20:18:40 | ハス

花園公民館の大賀蓮モニタリングの第三部です。観察17日目からの報告ですが、蕾が水面に顔を出してからおよそ20日で開花するかどうか。大賀蓮の開花は、日照や気温、雨などによって変動があり、自然まかせで予想がつきません。

観察17日目: 2018年6月16日、午前9時11分、曇り/雨、気温19℃

三つの蕾が並んでいるので「つぼみ三姉妹」と名付けてモニタリングしています。最初から追っているのは、末っ子蕾、水面から66センチです。写真では下のほうで、蕾の先端がチラリと見えています。

観察18日目: 2018年6月17日、午前9時50分、曇り、21℃

末っ子蕾は、ようやく対葉に並ぶ高さ66センチになりました。手前の低い蕾になります。そして肌寒いなか、右の次女が開花一日目を迎えていました!

写真中央の次女蕾は、開花一日目です。先端が1~3センチほど開くだけ。数日前の強い風で、対葉が花茎でこすれて大きく裂けています。左下の蕾がモニタリングしている末っ子蕾です。

つぼみ三姉妹は、次女が最初に開花しました。背丈は左の長女蕾のほうがあるのに、何故でしょう? この三つの蕾は、当初、数日の間に仲良く水面から現れたものです。

観察19日目: 2018年6月18日、午前7時43分、曇りのち雨、気温22℃

末っ子蕾は水面から73センチ。明日、咲きそうです。蕾に触れると、柔らかくなっていました。

つぼみ三姉妹の長女は、開花1日目です! 水面から111センチ。背が高いと品格があります。

長女を上から。

次女は開花2日目、水面から95センチありました。

次女を上から撮影。左隣の末っ子つぼみは取り残された感が!

つぼみ三姉妹は、末っ子を残して咲き誇っています。

池の全景です。うつくしい二輪が芳香を漂わせています。

観察20日目: 2018年6月19日、午前5時11分、晴れ、気温27℃

この日、末っ子蕾が開花しました! 観察をはじめてから20日目。教科書通りの日数で咲きました。

早朝5時、写真中央の蕾は、開花直前です。開花期間中の蓮は、咲きっぱなしではなく、昼ごろには閉じて翌朝6時ごろに再び花開きます。開花中の閉じた花は、ふわりとしていて、明らかに蕾とは違います。上から、開花2日目、開花1日目、開花3日目を迎える直前の元・つぼみ三姉妹です。

三姉妹の背比べです。

観察21日目: 2018年6月20日、午前8時22分、雨のち曇り、気温21℃

末っ子の開花2日目です。これぞ「ザ・オオガハス」! 朝露に濡れる神聖な花です。

古代の蓮がタイムスリップして、揃い踏みです。

大賀蓮の特徴でもある花弁のカールが絶妙です。

全体をひいて見ると、こんな感じです。

観察22日目: 2018年6月21日、午前5時52分、曇り、気温23℃

モニタリングしていた蕾は、開花3日目。昨夜の雨に打たれて、花が下向きに......! 足元に散る花びらは、三姉妹の次女のものです。

三姉妹の姿です。背の高いのが、開花4日目の長女、下でうなだれているのが開花3日目の末っ子、果托になっているのが次女です。

心配だったので、夕方に再び公民館へ。午後5時50分、末っ子の花が上を向いて復活していました

観察23日目: 2018年6月22日、午前7時37分、晴れ、気温27℃

モニタリングしてきた蕾は、開花4日目の朝を迎えました。強い風と雨に打たれたあとの花の潔さを感じます。

三姉妹の最後の姿です。左から散りかけた開花5日目の長女、果托の次女、4日目の末っ子。風で並び順が変わって見えます。

翌朝、モニタリングしていた蕾は散っていました。

花園公民館の大賀蓮は、これからが見頃です。早朝の通勤や通学、お散歩する皆様の一服の清涼剤となることを祈って。

報告は以上です。

 

(担当: れい)

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花園公民館の大賀蓮モニタリング ② 2018年6月9日~6月15日

2018-06-27 16:05:45 | ハス

千葉市花園公民館の大賀蓮モニタリングがつづきます。第一部は、大きな葉っぱと小さな蕾の画像ばかりでブログ映えしませんでしたが、第二部は華やかになりますでしょうか?

観察10日目: 2018年6月9日、午前8時31分、晴れ、気温30℃

蕾は水面から52.5センチ、太さは3.5センチ。アブラムシがついていますが(撮影後、指でそうっと落としています)蕾がふっくらとしてきました。

モニタリングしている蕾の左右二つの蕾は、すでに立葉の間から頭を出しています。比較するために「つぼみ三姉妹」として観察していきます! 左の高い長女の蕾は、水面から92センチ。葉の下で隠れている中央の末っ子蕾が、モニタリング対象の蕾です。

池の全景です。下の写真の右端に、つぼみ三姉妹のうちの長女と次女の姿が見えます。

観察11日目: 2018年6月10日、午後6時13分、台風の雨、気温21℃

台風接近で、観察が午後6時をすぎてしまいました。末っ子蕾は水面から55センチ。下の写真は、三姉妹の高い長女蕾ですが、変わらずの92センチでした。

葉の上から見ると、まだモニタリングしている末っ子蕾が見えません。いつの間にか、右端のふっくらとした低い蕾が咲きそうです! 背の低い小さな蕾だったので注目されなかったダークホース的存在。

池の全景です。

観察12日目: 2018年6月11日、午前7時45分、雨、気温21℃

モニタリング対象の末っ子蕾は57センチ。昨夕の計測から約13時間で、2センチ伸びていました。

ダークホースだった近くの蕾は、急成長して開花1日目を迎えていました......! 一日目のとっくり型は、閉じているように見えます。気温が低めで雨の日がつづいたので、チューリップのような形です。しかもアブラムシに養分を吸われて、花茎(花だけをつける茎)が曲がっています。

観察13日目: 2018年6月12日、午前7時56分、曇り、気温25℃

末っ子蕾は昨日と同じ57センチのまま。

ダークホースだった蕾は、開花2日目。きれいです!

つぼみ三姉妹の一番背の高い長女蕾は、92センチ。一番低い手前が、モニタリング中の末っ子蕾です。

池の全景です。

観察14日目: 2018年6月13日、午前8時、曇り、気温26℃

末っ子蕾は水面から59センチ。蕾の太さは、約4センチ。

下の写真は、左から、三姉妹つぼみの末っ子、次女つぼみ、ダークホース蕾(開花中)です。

ダークホースだった蕾は開花3日目。花の直径は19センチと小ぶりです。受粉していないせいか、花托は黄色のまま雌しべが黒ずんでいません。

池の全景です。

観察15日目: 2018年6月14日、午前7時57分、曇り、気温25℃

モニタリング中の末っ子蕾は水面から62センチ。

末っ子蕾は、左から2番目で葉陰からちらりと顔を出しています。左端の蕾は、水面から89センチ。右端は、開花4日目のダークホース的存在だった蕾です。

開花4日目のダークホース的存在だった花を上から撮影しました。

池の全景です。

観察16日目: 2018年6月15日、午前7時53分、曇りのち雨、気温23℃

末っ子蕾は、水面から65センチ。

三姉妹の比較写真です。左の長女蕾は、高さ101センチになりました。

ダークホースだった蕾は、散っていました。大賀蓮の花の命は4日です。

池の全景です。つぼみ三姉妹の長女と次女の頭が写真の右のほうに見えます。

さあ、つぼみ三姉妹のうち、どれが最初に花を咲かせるでしょうか? 

 

(担当: れい)

 

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花園公民館の大賀蓮モニタリング ① 2018年5月31日~6月8日

2018-06-27 10:21:02 | ハス

千葉市花園公民館の前庭の池には、大賀蓮が植えられています。去年は多くの花を咲かせましたが、今年はどうでしょう? ひとつの蕾に目をつけて、開花までをモニタリングしました。蓮の花は、水面に芽が出てから、20日前後で開花します。下の写真のような大賀蓮が見られますように。

観察1日目: 2018年5月31日、午前8時23分、曇り、気温24℃

水面から小さな大賀蓮の蕾が二つ出ているのを発見! 左の蕾を観察します。鉛筆のような細さですが、アブラムシに負けていません。蕾は水面から高さ7センチ。観察スタートです。

池の奥から大賀ハス通りに向かって撮った全体写真です。池全体を葉が覆っていて、立ち上がった大きな葉も出てきました。

観察2日目: 2018年6月1日、午前6時11分、晴れ、気温25℃

蕾は水面から9.5センチ。一日で2.5センチ伸びました。まだ可愛らしいサイズです。

蕾とセットになって生える対葉(ついば)です。葉の直径34センチ。大きな葉の近くには蕾が出ていることが多いです。

池の全景です。

観察3日目: 2018年6月2日、午前8時1分、晴れ、気温27℃

蕾は水面から16センチ。昨日から6.5センチ伸びました! 蓮は気温が19℃を超えた晴れの日がつづくと、勢いよく成長します。

池の全景です。手前の立葉も伸びてきました。

観察4日目: 2018年6月3日、午前5時48分、晴れ、気温27℃

蕾は水面から18.5センチ。あどけなさが抜けて、スッとした姿に。

6月3日の全景。早朝に出会うおじいさんが「今年もきれいに咲くといいね」と声をかけて下さいました。

観察5日目: 2018年6月4日、午前8時21分、晴れ、気温28℃

蕾は水面から25センチ。葉の影で、ぐんぐん伸びていきます。(観察1日目にアブラムシに覆われていた奥の蕾のほうが成長が早いのはナゼでしょう? やはり競争心がわきます!)

池の全体写真。

観察6日目: 2018年6月5日、午前8時5分、晴れ、気温28℃

蕾は水面から32センチ。小さいながら、形が蓮の蕾っぽくなりました。

モニタリングしている蕾の対葉の直径は43センチ。

6月5日の池の全景です。

観察7日目: 2018年6月6日、午前7時37分、雨、気温21℃

蕾(写真の中央手前)は水面から37センチ。順調に伸びています。雨が降ると池の水位があがるので、数値に多少のズレが出てきます。

6月6日の対葉です。直径44センチで変わらず。葉の中心から伸びる葉脈は21本。良い環境では、22本以上の場合も。

池の全体を大きな葉が覆い始めました。

観察8日目: 2018年6月7日、午前8時53分、晴れ、気温28℃

蕾は水面から41.5センチ。

対葉は直径43センチで成長がとまりました。あとは蕾に栄養が集中します。背後からウォッチングしていない蕾が顔を出しています。同じときに出た蕾でも、背丈に15センチ以上の差があります!

テントウムシがいました。アブラムシを食べてれる蓮の味方です。

池の葉たちは、太陽の光を求めて高く高く成長しています。

観察9日目: 2018年6月8日、午前7時41分、晴れ、気温30℃

蕾は水面から47センチ。まだまだ自分の対葉の背丈には追いつきません。対葉を抜いて、花を咲かせるまであと何日でしょうか?

6月8日の対葉です。蓮の葉は、ロータス効果と言われる水をはじく特殊構造をしています。大賀蓮の葉は、特にツルツルしていて、他の蓮と交雑した品種を見分ける目安にもなっています。

水面がほとんど立葉に覆われました。


(担当: れい)

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観蓮会2018を開催します!

2018-06-17 22:06:28 | お知らせ

今年の観蓮会は、7月14日に開催します。千葉市の花・大賀蓮だけでなく、世界中から集められた100種以上の蓮がそろう見本園が解放されます。当日の会場付近では、大賀蓮が発掘された場所とその発掘碑が立つ東大総合運動場も一般公開されます。

2018花園ハス祭り観蓮会

会場: 旧東大緑地植物実験所(千葉市花見川区畑町1051)

日時: 2018年7月14日 午前6時~10時

 

好評につき、今年も見本園の特別開放日をもうけました。混雑を避けてじっくりと蓮を見たい方には、こちらもおすすめです。

特別開放日: 7月15日、16日、21日、22日

開場時間 :午前6時~10時

 

詳しくは、下のチラシで。会場の入口が分かりづらいので、チラシの地図を参考にご来場ください。

観蓮会は、大賀ハスのふるさとの会にとって最大のイベントです。ボランティア一同、会場でお待ちしております!

 

(担当: れい)

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千葉市花園公民館の大賀ハスの様子

2018-06-13 22:04:56 | お知らせ

2018年の千葉市花園公民館の大賀ハスの池の様子をまとめました。

4月20日の様子です。

4月の下旬になりようやく浮き葉などが出始めました。

4月27日の様子です。

順調に浮き葉が増えています。

5月11日の様子です。

浮き葉に立ち葉も見られます。

5月25日の様子です。

4月20日と同じ角度です。

立派な立ち葉が見られます。

6月1日の様子です。

4月20日と同じ角度です。

どんどん大きくなっています。
花芽も確認できます。

6月8日の様子です。

4月20日と同じ角度です。

どんどん大きくなり、立派な蕾が確認できます。

6月12日、この蕾が開花したと会員さんから一報をいただきました。
今後このブログで開花した情報をアップする予定ですので、是非御覧下さい。

(担当:安)

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