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「ゆとり世代」から「さとり世代」へ  №177

2013-03-19 12:07:26 | インポート
 朝日新聞(3月18日付け朝刊)の記事に「さとり世代」が紹介されていました。「さとり世代」というのは、「ゆとり世代」の次の世代のことで、物心付いた頃から不景気で、浪費を悪と考え、実にまったりとした、穏やかな暮らしを望む草食系世代ということのようです。
 元日経新聞の山岡拓氏著の書籍「欲しがらない若者たち」をベースに書かれた記事についての2ちゃんねるのスレッドが由来とあります。「ゆとり世代」はだめな若者の代名詞のように遣われることが多いのですが、「さとり世代」は、ゆとり教育を受けつつも、さらに勉強をし、現実的な将来を見通す賢い集団でもある。だからこそ悟らざるを得なかった。自分を一歩ひいて見ざるを得なかった世代と説明されています。
 「さとり世代」の特徴として、①車やブランド品に興味がない。②必要以上に稼ぐ意欲はない。③パチンコなど賭け事をしない。④海外旅行への興味が薄い。⑤地元志向が強い。⑥恋愛に淡泊。⑦過程より結果を重視。⑧主な情報源はインターネット。⑨読書も好きで物知り等があげられています。
 当然のことながら、こうした若者は消費意欲が低いため、旅行会社や自動車会社などの企業には危機感があるようです。トヨタ自動車のテレビCMで、妻夫木聡扮するのび太君に、ジャン・レノ扮するドラえもんが免許を取ろうと呼びかけているのもこうした危機感の表れではないでしょうか。
 記事は、「さとったから買わない」のではなく、使うお金がないだけではとややアイロニーを込めて締めくくっていますが、有り余る欲望を抑えて「悟り」の道を開いたのではなく、「欲望」を持つことを禁じざるを得なかったということの方が正しい気がします。
 ちなみに、団塊世代がよく知られているように、生まれ育った時代背景や生活環境によって世代は次のように分けられるようです。
①焼け跡世代(1935年生~1946年生)戦前から戦後すぐの世代で焼け跡闇市派等とも呼ばれる。
②団塊世代 (1947年生~1949年生)第一次ベビーブームで生まれた世代。日本の躍進を支えた。
③しらけ世代(1950年生~1964年生)団塊世代とバブル世代に挟まれた世代でどこか冷めている。
④バブル世代(1965年生~1969年生)バブル景気の頃に就職した世代で、ブランド志向が強い。
⑤氷河期世代(1970年生~1986年生)バブル崩壊後の就職難の世代で失われた世代とも呼ばれる。
⑥ゆとり世代(1987年生~)    「ゆとり教育」を受けて育った世代。
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