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女性の好きな10の言葉 №226

2014-08-21 10:55:53 | 日記
 久々に愉快な本に出会ったという気がします。新潮社から出版されている「女の好きな10の言葉」です。著者は哲学博士で、かつて大学教授をしていた中島義道氏です。巻末に、女性を理解するための文学作品や映画、オペラ、ミュージカル、歌謡曲等 111の作品が紹介されていますが、私と同じ団塊の世代なので、紹介されている作品はどれも読んだり聞いたりしたことのある作品です。
 取り上げられている「女性の好きな10の言葉」は以下の通りです。すべての女性がこれらの言葉を好きというわけではありませんが、たいていの女性はこうした言葉を好んで使うように思われる、と作者は言います。

 1「本当の愛って何」
 2「私はあなたの何なの」 
 3「私を人間としてみて」
 4「あなたには私が必要なの」 
 5「あなたは不潔よ」   
 6「私に何でも言って」
 7「私に心配かけないで」   
 8「わかんなーい」    
 9「かわいーい」     
 10「すごーい」

 いかがでしょうか。ほとんどの男は恥ずかしくてこんな言葉は使えません。そして、ほとんどの男は、恋人や妻から、「本当の愛って何」とか「私はあなたの何なの」とか「私を人間としてみて」などと返答に窮する質問を投げかけられてタジタジとなったことがあるのではないでしょうか。どのように返答をしても、その返答に対する女性からの非難や攻撃の言葉が予測できます。なぜなら、1~7の言葉は、ほとんどの場合、男を非難・攻撃するために投げつけられた言葉の罠なのです。
 何とかその場をやり過ごそうと男たちが苦し紛れに答えを絞り出したとしても、次にくるのは、「だったらどうして ○○ してくれないの」という言葉です。
 なぜか。中島氏は明快に断じています。それは、「生ませる性」または「ばらまく性」と「生む性」の違いではないかと。なるべく多くの精子を多くの雌に受胎させたい性と、強く優秀な雄の精子を受胎して子どもと共に安全に行きたい性の違いなのだと。女性はこの本を読んでどのように感じるのか聞いてみたい気もしますが、気が弱いせいかその勇気がありません。
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「毒」になる言葉と「薬」になる言葉 №225

2014-08-10 10:45:04 | 日記
 言葉は、時に「毒」となって人を傷つけ、死に至らしめる凶器にもなります。一方で、「薬」のように心身ともに癒してくれる言葉もあります。消化器内科・心療内科が専門の医師梅谷薫氏が、医師としての経験や患者さんへのアンケートをもとに書いた「病になる言葉」(講談社刊)のなかで、「毒」になる言葉と「薬」になる言葉をあげています。
 梅谷医師は、大腸ガンの内視鏡手術で全国3位(平成7年)にランクされたこともあるトップクラスの専門医ですが、胃腸の不調を訴える人に原因不明のものが多いのを感じ、精神科の医師のもとで学び、心療内科医としてうつ病、不登校、引きこもり、DVなどの治療に当たってきたということです。梅谷医師が感じたのは、いわば「言葉」の暴力によって心ばかりか身体的にも傷ついた人がいかに多いかということだったそうです。
1 「毒」になる言葉
(1)生存そのものを否定する言葉 
  ・死ねば。              ・あんたなんか、産みたくなかった。
  ・生まれてこなければよかったのにね。 ・よく生きてるね。
(2)ハラスメント
  ・クサイ、汚い、普通じゃない。   ・ちび、デブ、ブス、短足、ハゲ。
  ・洋服のサイズないんじゃない?   ・変な子、あんた友達いないでしょ。
  ・まえなんかに関係ない。      ・耳、聞こえてる?
2 「薬」となる言葉
(1)これまでの苦労を認めてくれる言葉
  ・つらかったでしょうね。よくがんばってきましたね。
  ・あなたが頑張っていることはよくわかっています。
  ・これ以上頑張らなくていいんですよ  
  ・大変な人生でしたね。
  ・これまで来れたことはすごいことです。
(2)安心と希望を与えてくれる言葉
  ・私はあなたの味方ですよ       ・ちょっと疲れただけですよ
  ・ゆっくり休めばよくなります     ・心配しなくても大丈夫ですよ
(3)信頼を表明する言葉
  ・あなたのことを信じています    
  ・あなたがいたからここまで来られたのです
  ・ぜひ、もっと教えてください
(4)自分でも気づかなかった視点からのほめ言葉
  ・笑顔がとてもすてきで癒されます  
  ・お会いするときの笑顔がとてもうれしい
  ・一緒にいるだけでほっとするんです
(5)その他
  ・「にゃー」(ペットの猫の鳴き声)  
  ・笑顔とあいさつ
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お一人様行動スタイルに潜む危うさ №224

2014-08-08 10:49:30 | 日記
 旅行やライブ、カラオケ、居酒屋、焼き肉店、映画館、テーマパークなど、グループや家族で行く方が楽しいと思われる場所でも、一人の方が気楽でいいという、「お一人様」で行動するスタイルが急増していると言われています。
 自分一人で過ごす時間や自分のために使うお金を削ってまで、家族や恋人を持ちたいと思わない人が増えているのは、経済的な問題だけではないように思われます。群れることを嫌う一匹オオカミというのでもなく、どちらかといえば、人と親密になるのを避け、家族や恋人、友人を持つことに消極的で、親密になることで負わなければならない責任や束縛を受けることを避けたい気持ちが根底にあるように思われます。
 「お一人様」行動スタイルの人が社会生活に適応し、それなりに充実した人生を送っているのであれば、それは一つのライフスタイルとして特に周りの人たちがあげつらう問題ではないかもしれません。ただ、「お一人様」行動スタイルが社会の大きな流れとなってきた場合、個人のライフスタイルのレベルを超えて、種の保存や共同体としての社会の持続的な維持という観点からの危うさがあります。
 「回避性愛着障害 ~絆が希薄な人たち~ 」(光文社新書刊)の著者で精神科医の岡田尊司氏は、回避性パーソナリティ障害のように不安が強く、消極的なタイプではなく、一見すると自信に満ち、傲慢で冷酷に見える人でも、親密な関係や持続的な関係をもつことを避けようとする人たちを「回避型愛着スタイル」という言葉で説明しています。岡田氏は
社会適応に支障をきたすレベルを「回避性」、健常レベルを「回避型」というように使い分けています。
 「回避型愛着スタイル」とは、岡田氏によれば、乳幼児期に十分な愛着関係を持つことができずに、人との関係に安定した信頼関係を築くことができず、親密な関係を楽しむことができなかった人、つまり「愛着スタイル」をもてなかった人ということです。
 「回避型愛着スタイル」の持ち主の最大の特徴は、他人との間に親密な関係を求めようとしない点にあると岡田氏はいいます。他人と過ごすことに興味がないわけではないが、そこに苦痛と努力を必要とする人。また、家族や親友のように、深い関わり方しなければならないような緊密な関係を避けたり嫌う傾向があるといいます。
 なぜ、親密な関係を避けるのでしょうか。親密な信頼関係を築くということは、関係する妻や恋人や子ども等の相手に対して持続的に責任を持つことになります。また、親密な関係は当然のこととして情緒的な結びつきが前提となります。回避型愛着スタイルの人は
それを面倒なことと感じて避けようとします。社会的にも経済的にも結婚や子育てが十分に可能な境遇にあっても、それらを重荷に感じ、避けることを選ぶ傾向があるということです。おそらく、根底に潜むのは、不信感や不安感、自信のなさからくるものではないかと思います。
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